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どこまでもピュアなNYラブストーリー!!
作家さんの新作発表
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前巻の2001年9月末からその後3ヶ月間のニューヨークが描かれています。ノブやシドニーも忙しいながらも前を向き、2人の家で笑い合い身を寄せ合うことのできる日常が戻ってきました。
仲の良かった同僚を失い時間が止まったままなのは消防士のスティーブ。シフト明けも毎日グラウンド・ゼロへ「救助活動」へ向かい、家族やノブ達の電話へも出ようとしません。今回のMVPはスティーブの兄のギャレット。皆を助けるヒーローの事を精神的に助ける存在でした。
ノブは転んでもただで起きないというか、需要の減った海外旅行客相手ではなく国内の客を相手にするという企画を出し、スカイトラベル社の危機を救ったような形に。父親と同じく優秀な人だったんだな。この話に出てくる人々は芹沢さんといいシドニーといい自分の仕事に誇りを持ちバリバリ働く人ばかりで格好良いです。
最後のエピローグでは暗い雰囲気がだいぶ和らいできて、登場人物達がテロの後遺症と日常との共存へと前向きに進んでいきます。次回は残すところあと1巻のみ。楽しみでもあり寂しくもあります。
長いシリーズの作品ですが、もう終わりに近づいている巻。
でも大きく苦しい事件があって、このままどういう風に終わるのだろうという感じです。
9月11日の大きなテロ事件から少し経って、季節が変わっても事件のせいで街は閑散としていて、旅行客も少なく瓦礫の撤去や行方不明者の捜索も続き、立入禁止区域も開いてないお店も多く…と、興奮が過ぎて被害状況が静かかに見えてきます。
夜明け前が一番暗い、というタイトル通り、回復に向かいかけたあたりで興奮の糸が切れて、辛さや悲しさがじわじわ感じられます。
それでもシドニーはまた事件の捜索という日常に戻り、伸行の勤める旅行会社は、打開策に新しいツアーを打ちだします。
でもスティーブなど消防士はまだ事件現場で頑張ってるんですよね。
もうずっと、浮上できないスティーブが見ていて辛くて辛くてたまらない…。
好きな伸行にも会いに来ないで、家族の面会も避けて、普段は仕事をして、休みの日は瓦礫の撤去をして行方不明者を捜し続ける。
最初はテロの犯人が憎くて同じ目に遭わせてやりたいと言っていたスティーブですが、でも消防士は人を助けるのが仕事だよな…と呟くシーンがすごく印象的でした。
暗いお話が続いたのと、伸行とシドニーの甘いシーンもほとんどお預け状態が続いたのてでそろそろ心が折れそうです^^;
気持ちが沈みそうだなあと思っていましたが、最後にスティーブの家族がスティーブに会いに来るシーンがもう感動して感動して…。
フェンスで仕切られた事件現場に、スティーブはずっとテロの日から捕われているんですよね。言葉で表せない深いお話だと思いました。
でも一番暗い時間帯を乗り越えて、やっこれから朝に向かうのかなあというお話です。
次でラストかと思うと、日常に戻っていく伸行らを早く見たい気持ちもあるんですが、読み終わるのが惜しくてここから進みたくないような気もします。