COLD SLEEP

COLD SLEEP
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×23
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
3
得点
50
評価数
13
平均
4 / 5
神率
53.8%
著者
木原音瀬 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
祭河ななを 
媒体
小説
出版社
ビブロス
レーベル
ビーボーイノベルズ
シリーズ
COLD SLEEP
発売日
価格
¥850(税抜)  
ISBN
9784835215242

あらすじ

高久透は事故で記憶をなくし、友達だと名乗る年上の男・藤島に引き取られる。しかし藤島は極端に無口なうえ、透の「過去」を何ひとつ教えてくれない。透は、どこにも居場所がないような寂しさを募らせるが、藤島とともに暮らすうち、彼の中に不器用な優しさを見いだして――。
ハート激震、ドラマティックラブ! 過去と現在が複雑に絡み合う話題沸騰シリーズがいよいよスタート! 短編「同窓会」と続編書き下ろしも収録。

表題作COLD SLEEP

記憶喪失の男
彼を保護する男

その他の収録作品

  • 同窓会
  • ぼくのすきなひと

レビュー投稿数3

『サド三部作』と勝手に命名させていただきました

三部作の一冊目。
木原音瀬さんの悪魔っぷりをまた一つ見てしまった作品となりました。
サド三部作ですよ、サド三部作!
拷問って、「苦痛だけを与え続ける」より、「苦痛と優しさの両方を与える」ほうが耐え難いそうです。
苦痛だけだと、どんな痛みでもカラダが慣れていくらしい。
そういう意味で、まさに拷問なサド小説でした。
肉体的な意味でも「痛い」描写のある三部作なんですが、それ以上に精神的な「痛さ」が凄まじい。胸が抉られるようでした。

記憶喪失ものです。
記憶喪失…小説やドラマの世界では、ベタベタに手垢がついてしまってるネタです。
とくに韓流ドラマとかでは、かならず登場するこのネタ。韓流ファンのうちの母ですら「もう記憶喪失はウンザリや…」とこぼしてましたw
手垢がついてるせいで、先の展開も予想がつきすぎて、ストーリー的な驚きってあまり感じられないんですよね。
けど木原音瀬さんは、単純な記憶喪失モノにはしていない。
最後の最後まで、主役カップルをいじめぬいてました。しかも、「甘い夢を見せる」という、拷問の手法で。

第一部の本作では、いきなり記憶喪失になった男が主人公として登場します。
読者はその主人公とともに、すべて手探り状態で物語世界を歩いていくことになります。
自分に親切にしてくれる男は何者なのか、いったい自分とその男のあいだに過去何があったのか、男が見せる悲しい表情は何なのか。
何も分からないまま、主人公は男に惹かれていく。

序章なので、痛い部分はほぼ無いです。
驚く展開もほとんどない。
けど、二部三部に向けて、綿密に伏線が張り巡らされてます。
謎だらけのまま、次巻へ。

3

これはもう秀逸です

最初に言っておきますが、暴力とかの表現もすごいのでそちらが苦手な人には無理です。
とにかく痛い。精神的にも肉体的にも。

ただ作品としては本当にすばらしい。
三冊必ず読んでください。
記憶をなくすと言うこと。本人も支える人間もこんなに悲しい現実はありません。
しかもやっと最初から生活を築き上げれば、記憶が戻りその6年間が無かった物になってしまう。
またもや混乱。そして思い出す憎悪。

一冊目は記憶を失って混乱する有様から生活をなんとか立て直すまで。
怒濤の三巻目まで気が抜けません。

2

ここまでならば優しいお話

色々な所のレビューを見てしまったせいでなかなか勇気が出ずに積んであったシリーズをやっと手に取りました。
一巻は……まだ平和かなあ。

記憶を失った透に藤島はひたすら色々なものを”与えよう”とします。
生活も、物も、カメラも。
そのくせ極端に無愛想で、無口なな藤島は何を考えているのかさっぱりわからないし、自分が、相手が誰かもよくわらからない状態での透の混乱も最もだと思う。
この緊張感のある微妙に険悪な関係が、気づけばもうどうしようもなく恋になっているのはもう木原さんならではの神業としか言えない。
不器用な藤島に透が歩み寄ろうとするのにはなんだかきゅんとします。

ここまではまだ優しいお話だなあ。
だけど優しければ優しいほど、あと二冊ある続きが不安です。
なんか読むのが怖いよ。読むけど。

読み切りシリーズの方も楽しかったです。
話し下手で人付き合いが苦手でとことん不器用で一途な黒川がかわいいと同時になんか痛々しいんだ。
途中から彼の世界はすべて谷口で埋め尽くされている。
谷口がいなくなったらきっと彼は壊れてしまうんだろうなあっていう不安定さがなんともクセになる味わいです
しかもそんな黒川をあえて攻にしてしまうところがなんとも木原さんだと思います。



3

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