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神作品と言うことに同意の人もたくさんいると思います。
でも中にはどうしても駄目!と言う人もいると思うので初見の人は気をつけてください。
COLDシリーズ三部作、完結編。
いきなり記憶の戻った透(攻め)は反対に記憶喪失の6年間の記憶をなくしてしまう。
覚えているのは藤島(受け)に対する憎悪だけ。
それでも何かにすがるようにどこかで藤島の存在を求めてしまうことに苛立つ透。
そしてワケがわからない日々の中でひとつずつ明らかになっていく藤島との6年、そして事故の真実。
不安と苛立ちの中で透の藤島への暴力はエスカレートしていき……
「痛い」が、肉体的にも精神的にも襲ってくる。
攻めにも受けにも、そして読んでいるこちらにも。
誰しもがたぶん置き換えてみたと思う。
ある日、自分が昨日までの記憶をすっかりなくしたら……
そこに訪れる底なしの不安。
好きな気持ちも憎む気持ちもすべてが真っ白に。
表も裏もすっかり無くなり……もしくはわからなくなり。
そんな恐怖がたとえ想像でも怖いと思ってしまう。
憎んでる相手と愛している相手。
記憶を失う前の自分にヤキモチを焼き、記憶が戻れば記憶のない時の自分に嫉妬してしまう。
どうにもならない気持ちが向かう先は暴力。
そして根本の原因を作ったのは紛れもなく藤島で……
読んでいる方もぐるぐると、何が(誰が)いけなかったのか、どうすれば良かったのか、痛さの中で藻掻きます。
けして忘れることのできない作品です。
↑こういうシーンがありますので、苦手な方は気をつけてくださいw
COLDシリーズの三冊目にして完結編です。
木原音瀬さんが『この三冊目を書きたかった』と言われるように、力のこもった一冊になってます。
痛い。とにかく痛い。
肉体的にも精神的にも痛いシーンのオンパレードで、前二冊、とくに二冊目の後半のラブラブっぷりを読まれてるかたが『な、なんで…?』って思われること必至。
冒頭の数ページで、『ヤラレタ…』と思わされる作品もめったにないかと思うんですが、この本はまさにそういう本です。
攻めと受け、どっちの身になって考えても悲惨です。
透も藤島も、記憶を失った状態のまま、ひとつひとつコツコツと色んな歴史を積み上げてきてたのだ。それがガラガラと崩れる。
最初は透の行為の悪辣さに眉をひそめてしまうし、そのぶん藤島に肩入れしてしまいがちですが、トータルで見ると、やっぱ透のほうが悲惨だと思う。
藤島は『逃げる』という選択肢があるのに逃げなかったのだ。彼は『選んだ』のだ。
でも透には、選択肢がなかったのだ。目の前にあるのは、過去の空白だけ。
記憶喪失ネタはたくさんあれど、こういうパターンを見たのは、某海外ミステリを読んで以来で、二回目でした。
その海外ミステリの百倍は面白くてスリリングでした。
木原音瀬さんは、ストーリーテラーです。
痛くて辛くてしんどくてなんでこんな思いをして本を読んでるんだろうと思ったけど読んでよかった。
なんでしょうかこの二律背反は。
二巻で落ち着いてこれから幸せになるんだろうっていう二人に襲いかかる大きすぎる壁。
記憶が戻ったことによって、今までの「透」は完全に消えてしまった。
戻ってきた透は、周囲を傷つけることでしか自分を確認できないような人間。
それでも透を受け入れようとする藤島に、透の行動はとにかく酷い。
痛いよ。痛すぎるよ。
暴力には耐性があると思っていたけれどそれでも読むのが苦しかった。
思うに透は上手く愛されなかったせいで大人になれなかった人間なんだな。
だから彼の事を単純には憎めない。
憎めない、けど!!
それ以上やると死んじゃうから!!とほんとにびくびくした。
藤島があとちょっとでも弱い人間だったらこの二人は完璧に壊れてしまっただろう。
もしくは、あとちょっと強い人間だったら。
辛くて、辛くて、終盤はとにかく藤島が幸せになればいいと思いながら読みました。
これはこれで、未来は悪くはないのかもしれないけれど。
単純に藤島の幸せということを考えると二巻で時を止めたい気がしてしまう。
なんとも心がかき乱されるお話でした。
もう戻って来ない6年間の日々。
自分を好きだと言ってくれた透はもういない。
そして訪れたのは、恐れていた現実。
自分を憎んでいる、記憶を取り戻した透。
この6年間の記憶をまっさらにした透。
藤島を思うと、このどうしようも無い状況が
ほんとうに心苦しくなる。。。
一方、記憶を取り戻した透は
自分を裏切ったことによる藤島への憎悪、
それらが募るなかで、
離れたくない
離さないで
自分を捨てないで
裏切らないで
側にいて
そんな感情を藤島に抱いていき
藤島を求める
しかし
こいつを信じてはダメだ
こいつはまた自分を裏切るかもしれない
こいつはまた俺を捨てるかもしれない
どーせ俺はいらないやつなんだ
そんな恐怖、
過去の絶望と裏腹に
藤島を求めてしまう心が
交差して藤島に叱咤暴力を行う。
なんかもー
この二人、どうしようも無い状態。。。
二人の黒いものものが、
二人が結ばれた?後になっても
ずーっとずーっと付きまとって、
もうハッピーエンドになんてならない
そー感じた作品だった。
藤島は
記憶無くした透、
自分を愛した透との蜜月を
忘れられないし、
なんていうか
思い出してはちょいちょい絶望を
味わうんだなーと思う。
あー懐かしきあの頃
優しかった透
もしあの時の
記憶を無くしたときのあの透が
戻ってきたらどうなってるのだろう。
そんなことをふと思い超したり。
だけど、今の透からは逃げない。
今度こそ逃げないとも思う。
ただ、透に対しては
暫くはただただ受け身のままで
その状態の藤島を
透はまたイラッとして
暴力を振るうのか
一度姿を消すか、
どんなネガティブな行動を起こすのやら。
透はなんだろ
不器用ながらも藤島を慕っていき
ツンデレかましつつ
藤島の些細な何らかの行動で
またひとりぼっちになる
やっぱり藤島は自分のことを必要として無い
彼に捨てられる
そーんな不安恐怖を何度も何度も抱いて
藤島と衝突して何だかんだで鞘に戻って。。。
いやー。
こーもモヤっとした作品に出会えるとはね。
ある意味僕はトラウマ状態ですよ。
漫画は第2巻から見て
なんとも痛々しく
けれども二人が結ばれる。
しかし原作小説第3巻は
今までの甘い一時はリセット
そしてさらに追い討ちをかけるように
痛々しい内容に。。。
てか1巻をそもそも見ていない?!
見なければ!!
ほんともー
小説にまで手を出した自分は
良くも悪くも心奪われてます(。>д<)
あーこの第3巻
コミック化したら
どんなことになるんだろー。。。
この作品を読んだことは10年間に続けて、「たすけて」の内容は明らかではありませんが、肉体的にも精神的にも痛いシーンは多い、あとがきに記されている「ドメスティックバイオレンス小説」のような完結編です。 何度も "あの人は狂ったように暴れまわる犬みたい"と思ったが、結局、藤島は彼に捨てられない。自分の存在価値を欲しい男を置いて、もうどこへも行かない。幸せなんて縁遠いが、多分、お互いに譲歩的な信頼関係です。
痛い痛いとは聞いておりましたが、はて?全然じゃん。と思ったのは『COLD LIGHT』まで。
ここで終わりでいいじゃないか!幸せなお話で美しくまとまって、これでいいじゃん!
でも3部作。
私も2巻で読むのを終わらせとくかどうか、けっこう葛藤がありました。
ところが『~LIGHT』のあとがきで、まず『~FEVER』の内容を書きたかったから、前2作があるというようなことを書かれておりましてねえ、そんな作家さんの想いを知ってしまったら、突き進まずにはいられますかってんだ。
案の定、『~FEVER』を開いてすぐに「ああ~~~(´Д`|||) 」となっても、あとの祭りでした。
だって、2巻分すっかりリセットされているんだもの。
荒野に無一文で置いてけぼりな気分です。しかもそこからはひたすら辛い物語。
『~LIGHT』までが幸せな物語だったから、余計にその落差は堪えました。
それでも『~FEVER』を最後まで読んでしまってこそ、素晴らしいと思えるんだ、これが。
すごい、やっぱりすごいです木原さん!私、マゾでよかった!じゃなくて、最後まで読んでよかった!と、ちゃんと思わせてくださるんです。
木原作品では、子供が育っていくときに、環境がいかに大事なことなのか、ってことをよく考えさせらるのですが、これは究極だったなあ。
酷い生い立ちを記憶障害で忘れてしまった期間は、何も知らずまっすぐに生きて、誰からも好かれていた透。
記憶がもどったときには、そんな幸福な男は透の中から跡形もなく消え去っていて、本来の暴力的で破滅型の男に戻ってしまう。
いちばんの皮肉は、記憶をなくしていたときの自分が、絶対に手に入れられないと思っていたものを持っていたということを、あとで知ってしまうことなんですよねえ。
主人公をたたきのめすよな~、と毎度感嘆してしまいます。
読むまでは、おっかなびっくりでしたが、こんなすごいBL作品を読むことができて
、ほんとによかったです。