忘却の死神は冷酷な皇帝を守りたい

boukyaku no shinigami ha reikoku na koutei wo mamoritai

忘却の死神は冷酷な皇帝を守りたい
  • 電子単行本
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

171

レビュー数
2
得点
20
評価数
6
平均
3.7 / 5
神率
50%
著者
弥生 

作家さんの新作発表
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イラスト
今井蓉 
媒体
小説
出版社
パルプライド
レーベル
ヴィオラ文庫
電子発売日
ISBN

あらすじ

皇帝を陰から守る『影踏み』の一族であるハイイロはある日、目が覚めると身体の奥に鈍い痛みを感じた。
その痛みは、怪我をしたような痛みでもなく、毒の痛みでもない。
そして、隣には自分の護るべき相手である帝国の若き皇帝リュウセイが寝ていた。
黒い獣の姿をした忘却の妖魔であるシエンに自らの記憶を代償に1つ、願いを叶えてもらえる能力を持っているハイイロは、
今までその力で大切な想い人であるリュウセイを護ってきた。
しかし鈍い痛みと記憶の喪失から、自分が『一夜の愛を賜る代償に記憶を失ったのではないか』と考えたハイイロは、
大切な人の感情を歪めてしまう可能性があるならと、リュウセイが目覚める前に彼の元を去り――。

リュウセイは目を覚ますと隣にハイイロがいないことに気づく。
ハイイロが自分の元を去ったことを知ったリュウセイはハイイロを取り戻すために動き出し……。

大切な人を守るために記憶をささげる青年×彼のために国を変える皇帝
二人の愛の物語――

レビュー投稿数2

両片思いすれ違いの執着攻め×逃げる受けがお好きな方におすすめです!

敵だらけのところから成り上がった皇帝リュウセイと、その懐刀であるハイイロの両片思いすれ違いファンタジーBL。
いわゆる逃げる受けと執着攻めの王道のお話です。

妖魔と契約し、対価を渡すことで力を手にする護衛の一族のハイイロは、他の一族の人たちとは違って落ちこぼれであり、血では対価が足りません。代わりに彼が対価に使うものは記憶。シエンという妖魔と契約しているハイイロは、主のリュウセイのこと以外のほぼすべての記憶を捧げることで比類なき力を手に入れました。

幼いころから苦楽をともにして、皇帝に成り上がるまでの道を共に歩いてきたリュウセイとハイイロの間には、すでにかたい主従の絆があります。両片思いであるリュウセイとハイイロですが、自己肯定感の低いハイイロの方は、己が主人に想われているとは露とも思いません。結果として、一夜を共にした後に、ちょっとした誤解から思い込みが膨らんで、皇帝の前から逃げ出してしまいます。

そこに絡んでくるのが他国の姫。リュウセイを守るため、自己犠牲でどんどん記憶を失くすハイイロが切なく、一方であくまで冷静にハイイロを追いかけるリュウセイは常識人ぷりが可哀想ながらも安心感がありました。
妖魔のシエンをはじめとして、護衛の一族の当主や皇帝の叔父など、サブキャラクターたちも優しく魅力的です。

絶望感からのウルトラハッピーエンド、シリアスの中のコミカルな会話(皇帝と叔父と当主)が印象的な、さらっと読める電子オンリーの中編です。
逃げる受けと執着攻めの攻防戦がお好きな方におすすめです。

0

とても好みなお話です。可哀想可愛い。

主従関係からの相愛大好き。
すれ違いからの逃げる受け追う攻めというシチュエーション大好物。
異能モノや人外が出てくるファンタジーとても好き。
伏線の回収が鮮やかなストーリーものすごく好き。
おいしそうな食事シーンがあるお話かなり好き。
もふもふとした生き物がいいポジションにいる展開めっちゃ好き。
脇役が脇役じゃないような味のあるキャラクターが多い小説非常に好き。

絶望から希望へ。闇の中へ光を。
状況を感情をひっくり返す救い出す、読者の祈りを叶えるような波瀾万丈な物語は、途方もなく大好き。ハッピーエンドはもちろん必須。

そんな欲張りな読書欲を全部叶えてくれる物語がこの『忘却の死神は冷酷な皇帝を守りたい』です。

このお話は、“なにかを代償にして願いを叶えるがその献身はなんのためか誰のためか”を丁寧に綴ります。過去を交えた情景豊かな描写に、すべての登場人物たちの、個々の“想い”がぐっと胸にきます。

葛藤と困惑の序盤、不穏と焦燥の中盤、感嘆と大歓喜の終盤、大団円の結末までノンストップノーストレスで楽しめます。
バトルシーンはめちゃくちゃ描写がカッコよくてどきどきするし、お楽しみシーンは“陛下の御身が大暴走”でとても良き。
シリアスな内容をコミカルに仕立ててあるので読みやすく最高におもしろかったです。

“攻めが受けを失いそうなピンチをどう回避するのか”というとても胸熱な命題。それのクリアの仕方が拍手ものの作品なのでレビューを書きました。

とてもオススメな一冊です。

3

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