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ここのところ、かのえ先生にハマっております。
主人公の貴志は海外留学を目前に控えていた大学生で、一人息子。父親の経営する老舗ホテルが倒産、買収の危機にさらされている事実をマネージャーからファックスで知らされ、自分にだけ伏せられていたことにショックを受ける。
跡を継ぐ予定はなかった貴志だったが、死に別れた母親との思い出が残る大切な場所が人手に渡るのを阻止するため、買収を仲介する投資会社の男に掛け合うのだが…
男との交渉はなぜか主人公の身体と引き換えという、王道も王道のハーレクイン展開。お話としてはめでたしなエンディングで、これも一つの定番といっていいのかと思うんですけど、アタシ、こういうの苦手なんだな~と実感しました。
主人公の貴志は二十三才で、世間知らずのぼんぼんキャラです。よく泣く。
投資会社の高城は貴志を思っているのにうまく言葉で表現できない不器用なツンデレ。もちろん容姿端麗。
さらに高城から貴志を守ろうとする元家庭教師が登場。例によって当て馬、みたいな。
受けがこれといって特別不幸な境遇なわけでもなく、実の親や身近に守ったり助けたりくれる人がいるのに、その中で一人空回りして嫌ヨと嫌ヨと身体を開発される。ちょっと苦手なパターンかな…。
ハーレクインっぽいものを!とのオファーがあって書かれた本作だそうですが、きっちり応えてこういう作品も書かれる先生のプロ意識に惚れる。しかも楽しんで書きましたとか余裕を見せるあたり、働く人間として見習いたいわぁ。
イラストが片岡ケイコ先生で上品です。
この手の展開が苦手なだけで開発作業自体は大好物なので、エロシーンは美味しくいただきました。