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X文庫新人賞作家の期待作!
tokiakari
妖筆抄奇譚シリーズ第2巻です。今回は前作にも登場した、軍人の青年がメインとなっています。
慶吾の親友である、帝國海軍少佐・香上捺瑪。秘かに想っている女性(でも人妻)のため、彼は事件を解決しようと奔走します。絵を盗まれたことを契機に、御影と慶吾も事件に巻き込まれ…。
事件に関しては今作も拍子抜けでした。でも、各キャラは良かったです。特に捺瑪。ちるちる様はBLレビューサイトなので、男女カプについて書くのは遠慮すべきなのですが…。少しだけ。
好きな女性は自分のことを愛していない、そしてこれからも自分を愛してくれることはない。思いを告げることなく、表面上は親しい友人のままで過ごすことを選択した捺瑪の姿に心揺さぶられました。普段のひねくれた彼に、こんな純情な面があったとは…。意外です。
主人公である慶吾と御影も活躍していました。今回、慶吾は事件の真相を彼ならではの知識で読み解きます。ただし、当時(大正時代)の人間では一部の知識人しか知らないでしょうが、現代人なら誰でも分かることです。これを題材にした小説や映画は山のようにありますし。
気になる慶吾と御影の関係はというと、1巻のときと変わりません。でも、二人の間に流れる空気は不思議と温かいものに感じられました。1巻ではお互いに側にいることに葛藤を持っていて、信頼しきっているけども、ピリピリした緊張感がありました。しかし、前回の事件を経て、二人の中で燻っていたものが解けたようです。慶吾は決意を固め、御影は…。まだ、迷っています。
二人はこれからどうなるのか。とても気になります。しかし、3巻目は発売されていません。打ち切り、悲しい…。これから、もっと面白くなりそうなんですが(むしろここまでが序盤で、次から本編なのでは?)。