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hanagusari eijoku no shitone
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
古本で購入しました。
リンクスロマンスの『獄中 寵辱の褥』もヤクザもので
タイトルも似ているので、日向先生のことだから、
もしかしたらリンク作品かもしれないと思い、購入しましたが、
『獄中』だけでなく極シリーズや他のシリーズにも、
一切どこにもリンクしていませんでした。
日向先生といえば、
どこかで何かの作品とリンクしている部分がある、
という固定観念が出来上がってしまっているだけに、
とても珍しく思いました。
『獄中』を先にレビューはしましたが、
極シリーズではない日向先生の極道モノを読むのは初めてでした。
極シリーズと似たような極道の雰囲気でしたが、
読んでいても極シリーズが思い浮かぶことはなかったです。
朝陽くんは可憐で健気な子でした。
青竜寺さんと初対面で名刺をもらった後、
汚れないようにパウチして保管している様子が
可愛らしかったです。
どこか少しピントがズレているところもあって、
それもまた可愛らしい部分でもあります。
また、物怖じせず、芯がしっかりしていて、
勉強熱心なところにも好感が持てました。
青竜寺さんは外見でなく中身もカッコ良かったです。
ヤクザに対する考え方や姿勢も理想的でした。
仕事の合間に朝陽くんの手助けやアドバイスをしたり、
兄弟の問題を抱えていたりしていました。
それら難題を乗り越えていく姿に好感を持ちました。
朝陽くんの お祖父さんは、朝陽くんと青竜寺さんとの
関係をなかなか認められず、最後の最後まで猛反対
していましたが、最終的には朝陽くんの成長ぶりに
認め始めました。
お祖父さんとしては跡継ぎ問題もあるし、
二人の関係には非常に悩んだと思います。
残りページも少ない最後になって、色んな問題が急展開したので、
もしかしたら続編へと続くのかな?と思ったりしましたが、
3年の時を経て最後の最後に良い終わり方をしていたので
安心しました。
逞しくなった朝陽くんの今後の活躍が楽しみです。
この物語では、華山院家が所有する「花公園」をめぐって
資産家と市で対立しますが、その中で青竜寺さんが提案した
「PFI」事業が出てきます。
PFIによるメリットやデメリットなども上手く盛り込んで
書かれているので、今まで漠然と知っていたことが
とても分かりやすく理解できて勉強になりました。
今回の評価は、「萌×2」と「萌」で少し迷いました。
読み終わった後は「萌」だったのですが、
レビューを書くにあたって何度か確認しながら読んでいるうちに、
ただ読んで終わるだけでなく、為になることも書かれていたので、
「萌」ではなく「萌×2」にすべきだと思い、
最終的に「萌×2」にしました。