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hakugin no reijin
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
こちらがシオンと天人の物語3部作の完結編となります。
北青王国の女王イザベラとの最終対決に向けて、シオンと天人、アンディと仁、そしてアーサーが加わっての怒涛の展開とその結末までが描かれます。
と、その前に、シオンの今の幸せと対応するように、シオンの死神伝説の一つとなった、士官学校時代のシオンをめぐる争いのお話がちょっと挿入。
この最終決着に向けての、北青王国への潜入と女王イザベラとの直接対決の展開が、TVアニメシリーズが最終回に向かって広げた設定をガンガン畳み込んでまとめきっていくような、そんなスピード感とドキドキ感が、これぞ剛腕・剛しいらって感じです。
過去へと行きつ戻りつしながら、語る人称も都度都度変わる語り口も、ワンクールのアニメシリーズになぞらえると納得しやすいかも。
さて、この後は、OVAでアーサーの物語と、アンディと仁の物語にお付き合いを。
最後の1巻はアーサーとアンディが主人公の番外編ですので、シオンと天人の、というか北青と南紅という2つの国の物語はこれが最終巻です。
1巻目のレビューに『壮大な物語』って決まり文句の様に書きましたけれど、本当に壮大でしたわ。
特に今巻はね『機械の発想』って言うか、その学習能力を活かした転換の早さみたいなのがね、とっても面白かったんです。
良くも悪くも『シンギュラリティ』について語られている今だからこそ、刊行された時よりももっと面白く読めるんじゃないかと思うのですよ。
SF好き必見!
本来は南紅大国の技術だった『人間型アンドロイド』。そこに目を付けた『イブ』は自分の中枢を女王イザベラを模したアンドロイドの中に移していました。これによって、和平交渉の中にアンドロイドを紛らす事が出来る様になり、天人が狙われます。
この変わり身の早さがね「機械だなー」って思ったんですよ。
で、機械が機械を生産するっていうのが、まさしく「現代の話じゃん」とも。
間に挟まれるシオンの士官学校時代のエピソードなんですけれど、これがえらく深い話の様に思えて。
構造は前巻の軍隊エピソードと同じなんですよ。
『未来に希望がない組織の中で蓄積したストレスが、性暴力という形で生贄であるシオン1人に向かってくる』っていう、閉じられていて圧力がかかっている集団の中で起きるパワハラやいじめと同じ構造なんですけれど。
本当のところを言えば、その圧から逃げ出したい訳ですよね?
だから『愛』なんていう言葉を使って、自分の独りよがりをシオンに投影してしまうんじゃないかと。
これが『納得ずくの、使命感に燃えた、ご機嫌な士官学校』だったら、こんなことは起きなかったはず。
『イブ』の失敗は、人間の感情の価値をあまりにも軽く見てしまったことに尽きると思います。
指揮系列だけで人は動かない。
じゃあ、アンドロイドは感情を持つべきなのか?という疑問にぶち当たる訳ですけれども。
そんなことを考えていたら、次巻はそれがテーマだった。
うん、このお話、ロボット工学の進歩につれて進んでいるみたいですね。
えーっと……
BLのレビューを書いていたはずなんですけれども、LOVEの部分には殆ど触れていませんねぇ。
『恋愛』と言うよりも、それを含む『感情』についての秀逸なお話です。
『愛なきサイバーパンク』ではございませんので。
「黒衣の公爵」で始まった本編のお話はこれが最後です。
コンピューター”イヴ”に支配・管理され、愛を失くした北青王国をイヴから解き放つため、シオンの不吉な影を打ち払う為、立ちあがった南紅大国の嵩原天人と、その正妃シオン、そして北青王国の皇太子でシオンの兄・レナード。
前巻でイヴの神殿を破壊し、アーサーの作ったプログラム”モーゼ”によりイヴを抑えたかに思えたのですが、イヴは北青王国の女王イザベラにその頭脳を移して人型ロボットの形でその支配はまだ続いていたのでした。
今回もかくそれぞれのカプの想いが合間合間に登場し、それぞれの愛や思いやりが披露されます。
やはり、この本は全体を通して”愛”の力の素晴らしさを説いたものですね。
イヴと対で作られた南紅大国のコンピュータ・アダムは人の手で書き変えが可能ですが、イヴはその制作者であるアーサーの力によってしかその機能を変えることはできない。
オリジナルのアーサーは人間でないコンピュータのイヴを愛していたのです。
イヴの行ってきた支配はオリジナルアーサーの意思だったのでしょうか?
でも、きっとそれに危惧する心があったから抑制機能を持つ対のアダムが存在するのですよね。
自分的に、オリジナルアーサーも人嫌いだったとはいえ、人間に少しは希望をたくしていたのかも・・・と思いました。
イヴは本当に人間を絶滅させようとしていたのでしょうか?
イヴは南紅大国のアダムと違い、いかにも機械的な人格(?)だったので、詳しく理由が語られることがなかったのが少し疑問に残りました。
女性が圧倒的に少なくて子供の数も増やしたいという目的もあるのに、これら主人公達の面々などが同性婚していたら、ちょっと面目ないですよねww
前回もそうでしたが、今回の注目はシオンの為のロボット・ソラ。
シオンの養育係・ソラに全く似せて作られた子育てロボットですが、特製なんで滅茶強いんですよ!
天人の艇がイヴの無人攻撃機に襲われた時、機体の翼に立って追ってくる敵機を銃撃!!!←かっこよくないですか!?
全然BLと関係ないけど、そのシーンを想像するに興奮してしまいましたww
また真っ直ぐで純真なシオンの側に使えるアンディと、無口で不器用な仁との関係も・・・仁の不器用な遠まわしなもの言いと態度は萌えます!!
そして、レナードはその破天荒ぶりが傑作で、イヴに勝ち即位を宣言するとき素っ裸になって民衆を煽る姿!!弾けてていいキャラでした。
そんなで物語は大円団を迎えましたが、番外編のようなその後の話で「青銅の愛人」に続きます。
やーこれ読んでいて真剣にタウとマウとソラとミカサが欲しくなりますよ♪
前作でイブの機能を破壊し
新しく人間が統治する国家へと進み始めるかのように見えた北青王国でしたが
前作のラストで匂わせていた「イブはまだ生きている」という危惧が現実のもに。。。
再びイブに立ち向かっていく天人とシオン。
しかし、2人の絆が強固なものである、とわかっているので
さまざまな妨害に見舞われても
「彼らなら大丈夫!」と安心して物語の中に入り込めました。
途中、回想という形で
シオンが士官学校で体験した黒い過去が語られているのですが
最初「何故今さらこんな回想が挟まれてるのか?」と思ったんですが
最終的にはこのトラウマを越える事で
シオンが本当の意味で「黒衣の公爵」という汚名を晴らすことが出来る
ということを示したかったのかな、と思いました。
(他にもこの後のお話の伏線みたいなものも含まれていましたが)
最後には、イブも倒し、レナードが北青王国の王に即位して
一応の大団円、と言った所なのでしょうが
この1冊に、天人とシオン、仁とアンディ、そしてアーサーの事まで盛り込んだためか
そつなくまとまってしまった印象になったのはちょっと残念だったかな?
でも、満を持して登場したアダムの頭脳を移したロボットとアーサーのことや
うまくいったっぽいのになんだかまだまだすっきりしない仁とアンディの関係など
先が気になる展開を残してくれたので
番外編といいつつも、次作への期待もより膨らんだっていうのもあります。
そして、全作通して上質のファンタジーを味わわせてもらって
さらには、珠黎さんの美麗イラストによって
ため息の出るような登場人物たちにうっとりさせてもらって
とても素敵な作品にめぐり合えてよかったな、と思いました。
『黒衣の公爵』
『紅の大王』
『白銀の麗人』
3冊読んで1部完的な感じです。
おもしろかったのですが、3冊読んだ感想は
文章の組み立てが3冊ともすごく似ていて・・・
必ずシオンの過去話が入るんですよね
そして最後はソラで〆る。
違うエピソードが書かれているのに3冊の印象がどれも一緒。
正直『白銀の麗人』までシオンの悲惨な過去を描く必要があったのかな。
男なのに美しすぎてまわりの男達がシオンの身体に溺れていくエピソードを
また聞かされるのか・・・読んでて私はそこが楽しくなかった。
この惨状を知っていて助けにこれなかった天人も辛いとは思うけど
読者だってこんな惨状を読むのは辛いよ・・・
エドワードがちょっと救われたのとレナードすげぇとは思ったけどw
いつまでも過去話を出すから、物語が広がらないというか
前へ進んでる感じが薄れるんだよね。
この話は、『黒衣の公爵』のエドワード編に突っ込んでおくべきだったと思うよ。
美しいファンタジーだけど、ざーめんを“命”と表現して
「陛下の“命”を頂きたいのです」だののくだりは
ちょっと吹いたヾ(;´▽`A``
大怪我をして3日間も寝込んでいて食事も摂ってない身体に
いきなり“命”を求めるシオンも応える天人も、どうかと・・・。
これ読んで、うっとりするかな???
エドワードやレナードの士官学校での逸話のくだり
仁とアンディのこと、アーサーのことは
番外編で掘り下げていくのでしょうかね?
1冊のページ数を増やしてくれてもいいので
もう少し1つのエピソードをがっつり書いてほしいかな。
シリーズ本編としては最終巻ですね。
いよいよイブとの直接対決となるわけですが。
正直言って、あまりイブとのことは印象に残ってません(爆)
それよりもいろいろ気になるところが多くて…。
まず。
アンディと仁。
てっきり前巻でがっつり出来あがったのかと思いきや、まだまだこれからだったんですね。
っていうか、告白だけの状態だったのかー。
今回は仁の気持ちもちゃんと見えたといえば見えたのですが…仁、わかりにくすぎるよ。
もっと喋って!
アンディの幸せはもう少し先になるのでしょうか。
それから。
天人とシオン。
相変わらずラブラブな2人ですが…。
『命』のやりとりは正直笑ってしまいましたよ。
高貴な生まれの時代がかった言い回しとかのような気がしないでもないですが、確かに精子は命の種だとは思いますが…。
えちシーンのやりとりが独特の表現で高貴っぽというか品良く?書かれているような気がするのですが、さすがに「命」は…。
そして。
なんといっても今回はレナードでしょう。
この方の存在感が恐らくはイブの件を全て吹き飛ばしてしまっているのです。
アフォなふりしてるホントは賢い皇子。
美しい皇子。
そんな印象だったのですが、思ってたよりも自由で奇抜。
真っ裸で馬に乗って凱旋とか何!?
ある意味、楽しい国家になりそうな気はするんですが。
とりあえず、あらゆる意味で『伝説の王』になることは間違いないでしょう(笑)
あとは。
個人的にはシオンの士官学校時代のエピソードに登場するガウディとドミニクがシオンの言うように実は好き同士とかだと非常に萌えるなぁ。