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ちょっと変わった職種の銀行員である史生くん、憧れていた先輩から冷たい言葉を投げられヤケ酒。
そこへ現われた尊大な男、和彰に『好みだ』と口説かれ誘われベット・イン。
お酒の力ってすごい。
まじめ、としか言いようのない人間が大胆になっちゃうんだから。
次の朝、目覚めて我にかえって逃げ出します。
しかし今度は職場でお客様として再会。
逃げらんないね。
尊大で自信家で魅力にあふれた攻に口説かれる受。
でもお客様だから親密にはなれない、とバリヤーを張って応戦。
自分に自信がないから、からかわれてると思い込んでるんですよね。
ま、よくあるパターンですが。
この受は気弱そうで芯がぶれないから、ズルズル流されない。
でもでも作者さんががんばって攻をヘタレさせなかったのがいい味出してます。
どこまでも『なんで俺に惚れない?』なんですよ。
こんな攻も珍しい。
もう一本は甘甘恋人になって、それが受のお兄ちゃんにバレちゃったお話。
受が暴走しそうになるのを攻が止めます。
以外ですが攻は家族思いなんすよね。
藍生先生は双子シリーズで結構ハードなの読んでたんですが、なかなか素敵なお話も書きますね。
それに加えてイラストが水名瀬先生なもんで、美味しく読ませて頂きました。
ご馳走様です。
藍生さんの作品は花丸Blackさんから出ている双子シリーズが好きで読んでいますが、それ以外では3Pもの近親ものなど特殊設定なものばかり選んで読んでいて、ごくごくスタンダードなタイプのお話はあまり読んだことがなかったです。
内容は、たまに読みたくなるような安心感のある王道BLという感じでした。
憧れていた先輩に「使えない」といわれショックを受けた史生は、一人で飲んでいたところを誘われて半分やけになり一晩の関係を持ちます。
その相手・柏原は売れっ子のアートディレクターで少々強引。
ハイスペック攻めのお手本のようなタイプだったので、個人的には攻めとしての面白みは欠けるかな…とは思いました。
対する史生の性格は生真面目で健気な頑張り屋の銀行員。
ストーリーも、体の関係から始まった2人が、その後柏原のほうがまた史生に会いたい…となって、仕事上でも付き合うようになり次第に関係を深め…という、体の関係から始まって最後は恋人に、という王道パターンだと思います。
真新しさには欠けますが、逆に王道を読みたい方には外していない良作ではないかと思いました。
ただ、なかなか史生が思い通りにならず無理矢理・・・というシーンもありますので、強姦・陵辱系が少しでもダメな方は避けたほうがいいかもしれません。
しかしハイスペックだと思った柏原ですが、史生に対しては自信が持てずにどんどんヘタレ気味になっていきますので、そのへんが見ていて面白かったです。カッコイイくせにややヘタレ、なんてキャラがお好きな方にもオススメだと思います。