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utsukushiki yakusai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
エルシノア・フィルム関係のスピンオフ作品です。
映画配給会社のスゴ腕宣伝マン・采女さんが、
来日した美貌のハリウッドスター・エリーのお守りをする羽目に…。
超我儘なエリーのお守りは最悪で、
おまけに彼は、数年前に采女さんを振った男で…
やりにくいこと、このうえなし!!!
ついにキレてしまった采女さんは、
なりゆきでエリーを抱いてしまうことになりますが…。
(俳優とは寝ないと決めていたはずなのに。)
体の愛称だけは最高の組み合わせ…???
数年前には見えなかった、エリーの別の顔を知り…
数年前とは明らかに違ってきた二人の関係…。
今なら、もう大丈夫!
そう、采女さんはエリーとの新しい1歩に踏み出すのでした☆
ハッピーエンドになったのが不思議なくらい、
エリーの我儘っぷり、自己中っぷりはスゴイ…。
(アノ最中に、相手にビンタくらわせますか、普通?)
コイツ絶対、性格悪い…と思いました。
でもそこは、よく世間で言われているアレでしょうか?
ちょっと性格悪いほうが恋に関しては幸せになれる…という言葉!
だいたいが心優しく正しい人は、他人に優しく、周囲に気を配り、
そして恋人には…それと同等の人格を求めてしまいます。
(だからステディな相手にだけ、厳しかったりします。)
ところがエリーのような棘のある我儘っ子のばあい、
周囲にはさんざん迷惑をかけ、優しくもなく気まぐれで、他人を振り回し…
…それでも自分の恋人にだけは素直で可愛い☆
(我儘っ子は、なけなしの優しさを向けるのです。こういうときだけ…。)
で、早々に愛を勝ち取ってしまうのですから、世の中は不公平といえば不公平ですねぇ。
それにしても、ラストの我儘は可愛かったですよ…
みたらし団子をおねだりしていました☆
「映画館で逢いましょう」のスピンオフ。
遊び人?のモテ男、大手配給会社「スパイラル・ピクチャーズ」宣伝マンの采女舜太郎の恋模様。
お相手はハリウッドのエキゾチックなスター、イライアス・ウォン(エリー)。
その昔、一度エリーに恋した時はライバルの神尾に負け、それからは友人としての関係だったけど、今の恋人・アンディとの別れに傷ついて突っかかってくるエリーに煽られ、抱いてしまい…
という展開。
片や前に一度好きだった。
片やフレンドがセックスフレンドになった、という見解。
そう、初めはエリーはかなり割り切ってるんですよね。なのに後半になるとなんか純情系になっちゃって。
繊細で臆病で一途で、純情。わがままなハリウッドスターの後付けの性格は、恋に本気にならない男の初めての本当の恋の相手として必要な装置なのかな?
舜太郎とエリーの華やかな恋模様は萌え所満載です。
しかし。
アンディがイヤな役回りになる最終章はなんだかなぁ。
舜太郎を上げるためにアンディを下げる必要はない。
だってアンディの最低な行為は、結局エリーがそんな男に愛を捧げてたことがバカみたいに見えるじゃない…アンディもイイ男だった、舜太郎もイイ男、それで良かったのにな…とそこが星一つ減。
(ビューティフルディザスターでハノイ近辺、ナスティを思い出す私です…わかる人いますか?)
映画配給会社のやり手宣伝マンの釆女舜太郎は、可愛い男が大好きな遊び人。
好みのタイプと見れば口説くし、そのため流した浮名も数知れず。
そんな舜太郎の今回の仕事は、映画のプロモーションで来日した美貌の俳優・エリーの接待。
実は舜太郎、かつて、まだ駆け出しだった頃のエリーに恋心を抱いた事もあったけれど、結果は見事振られ、その後は、お互いに別の恋人ができたこともあって健全な友人関係が続いていた。
そして今や女王様っぷり全開で、純真さのかけらもないエリーは舜太郎の好みの範疇外になってしまったはずだった。
ところが、エリーが不安定になり、口論になった挙句、売り言葉に買い言葉で、舜太郎は激昂し、エリーを抱いてしまう。
そして、時折みせる無邪気な表情や意外な一途さに舜太郎は惹かれ始めるが……
というお話。
そもそもどうして一度は好きだったはずなのに、舜太郎がキレイにエリーを眼中に入れなかったのかわからない。
やっちゃった後には、「クライアントには手を出さない」って決めていたっていきなり言い出したんですけど、それだったら、一回目にエリーに告白したのもおかしいんじゃ……? って思うんですけど、最初はクライアントとしての出会いじゃないんだとしたら、大丈夫だとは思うんですが……。
とにもかくにも、舜太郎はとてもエネルギッシュで。
こうと決めたらほとんどそれを譲らないし。
自分が信じるもののためなら、今までの自分を捨てることも厭わないタイプで、本当に強い。
何が強いって一番大事なもののために、他の全てを捨てれる人が一番強いんだと思うんですよね。ふらふらしてた時はさておき、腹をくくった舜太郎はまさしくそのタイプ。
そしてエリーは表面はとってもクールビューティーですが、思いつめたら一直線で、相手のためなら何でもしたいタイプで、そういうエリーを支えるにはブレない舜太郎みたいなタイプがちょうどいいのかなー……と思います。
ただちょっと物語としては、直情型の舜太郎の性格がそのまま反映されていたせいか、ちょっと展開が速すぎなんじゃ……? と思うところやら、そこでそうくるか……? というようなびっくりするような点もあるので、その辺りはご注意を。
でも、気になるほどではないので、普通に読む分には問題ないと思います。