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synchro heart
「エリート警部x犯罪心理分析官のセクシャル・スリリングLOVE」の帯通りの、2時間TVサスペンス的なお話。
私は元々こういうの好きなので非常に面白かったです。
攻めの陵(みささぎ)は、絵に描いたような3高のイケメンエリート。
一方独特なのが、受けの犯罪心理分析官・空也(くうや)の造形。
BLの多くでこういうカップリングの場合、分析官はクールビューティなツンデレ眼鏡のイメージ。
だけど、アメリカ帰りの空也は、ナードで少年ぽくて、アメリカでのあだ名は「ベビー・クー」。奥手で童貞。オドオドして子供の時は心臓に持病があり運動も不得意で…
そんな空也は、FBIの捜査中に犯人の思考と深くシンクロしすぎてしまい自分を見失いかけたことで療養を続けていたのだが…
…という冒頭。
壮年男性が、性的興奮剤を使用した際の脳梗塞により死亡。
こんなありふれた「事故」が、このところ多く起きている気がする。そんな陵の勘で、日本ではまだ珍しい心理分析官の空也を捜査に加える事となる。
防犯ビデオに映った怪しい人物の姿かたちや状況証拠から空也は犯人の行動を想像していく。すると空也の心がさまよい出し、心の中に犯人そのものが立ち現れてくる…それはまるで二重人格のようでもあり、憑依のようでもある。
男性に興奮剤を服用させて、抵抗もなく後も残さずに殺していく犯人。その気配が自分の中に生まれた時、捜査に専念するために自分の部屋に泊めてくれた陵を誘惑する行動を取ってしまう空也。
それはもはや空也自身ではなくて、同化してしまった犯人の行動なのです。
この空也の変容が非常にスリリング!その晩、空也は半裸で陵と同じベッドでしがみつき、挑発します。一方空也の心の中では空也本人がいて、陵さん、この誘惑に乗らないで…と願っている。
陵も空也の分析方法は犯人の思考とのシンクロであることは事前に知っているので、驚きつつもこの行動が空也の本心ではないことはある程度理解しています。
この後も空也は心がさまようままに犯人のしているであろう行動をとります。それは普段のオドオドした空也とは別人で、自信家で颯爽として、大胆。
空也はその後も分析を続け、捜査陣はついに容疑者をあぶり出します。
空也はその人物に実際に会いに行き…
この辺りの攻防というか心理戦が非常に面白いし、空也の分析力の凄さに驚きます。
犯人の動機や実行方法よりも、犯人の人物像が空也の分析通りなのがゾクッとします。
何より、アメリカでアジア女性連続殺人犯に同化して自室で東洋人の写真に刃を突き立てた空也、今回の事件で陵を誘惑して思いのままにしようとした空也…それらの心は単に犯人に憑依されたのではなく空也自身の心の中にいる空也の一部分なのだ、と暗示する部分が面白い。
もちろん陵とのラブシーンは言わずもがな。
ベビー・クーの犯罪心理シリーズ、読みたかったな…剛しいら先生、生き返って…!
主役の二人はエリート警部の陵知義と、心理分析官の藤丸空也。このふたりの視点が入れ替わりながら物語は進んでいきます。
心理分析官の空也は、事件を推理しはじめると、犯人の意識と同調(シンクロ)してしまうという特殊能力を持っています。犯人の意識を取り込み、まるで二重人格のような行動をしてしまう。
新しい任務の犯人が、「ゲイで男を誘惑するタイプ」だったもんで、そういうタイプに豹変した空也は、近くにいた陵を誘惑してしまうんです。陵はその誘惑に負けて、空也を抱いてしまう──みたいな話です。
全体的にイマイチでした。
もっとヒリヒリドキドキするような心理戦を期待してたんですが、あっさりしすぎてる気がしました。あっさり結ばれて、誤解しあうこともなく、犯人逮捕もあっさり。
もう一捻り欲しかったです。