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表題作、他一編。
「テイク・ラブ」の方は、学生運動の理想主義の狭間で愛し合った二人だったが、周りの影響もあってすれ違い、行き違いの重なりの末の悲恋。
この攻めは社会的思想がなければ健全な攻めの典型的なタイプ。
ちょっと気弱というか健全すぎて腰が引けてる攻めだったというだけのこと。
けれど時代が違えば恋愛も変わる。
ましてやそれが同性同士ならなおさら。
時代が違えば結果も違ったかも知れないけれど、根本的な部分で狂気な部分を持った受けでは結果は同じだったかも知れない。
けれど結果的には未来に希望が繋がった結末。
ハッピーエンドとも思えるが、気になるのは夏樹の存在。
むしろ彼の今までと今後が読みたかった気がする。
表題作よりも「薔薇はもう来ない」に泣かされた。
こちらはSMものと言えばいいのか。
こちらの攻めは打って変わって病的。
外から見たら完全なる完璧な人間。
それ故になのか、内側は完全に壊れた人間。
その彼に惚れられた悲劇というのか、けれどその強烈な存在に引き寄せられていつの間にか虜になる受け。
そしてその相手を失ったとき、また彼も生きる意味をなくす。
好きだと気づいて叫んでも、その声が届かない空しさは男も女も関係ない。
恋とか、愛とか、形に出来ない見えないものはなんてあやふやで頼りないものなのか。
それだけにそれはとても綺麗なものなのかも知れない。