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tenshi no tsumeato
これは単独で読んでも十分おもしろい。
私も、3部作の中ではこれが一番好き。
高校生の頃に出会ってから、お互い好きあっているはずなのに、あくまでも友人としてずっとそばにいることを選んだ二人って言うのがツボ。
確かに、高校生の頃から水商売でバイトして30にしてバーから風俗まで8店舗のオーナー桐島に、ヤクザの組長の一人息子なのにヤクザの世界にはいるのを拒み続けているゲイの瀬ノ尾が、高校時代からずっと片思いしているって言う設定は、いかにもBLな派手な設定だけど、
ずっとそばにいたいから、お互いの関係には恋愛を持ち込まないで恋心を秘め続けるって言うストーリーの根幹は、もう、メロドラマの王道。
ラストの成就エチなんて、涙、涙ですよ。
で、2作目は1作目を踏まえているのですが、この2作目だけを読んだ限りでは、何かそういうことがあったという前提で、とりあえずそれは置いておいても十分お話が成立しているので、じゃあ、ちゃんと1作目を読めばもっとこのあたりのことがよくわかるのかなって思うじゃないですか、
え…?
ですよォ、、orz
この2作目は結局ドラマCDにはならなかったようですが、桐島の子安さんはまあ納得の範疇で、だとすると、瀬ノ尾はノジ健さんがいいかなぁ。
(そして、志水は下野さんだったのよねぇ、、、、)
作者も仰っていますが『メロドラマ』ですね。
私は『メロドラマ』が大好きなので、このお話はかなりツボで。
天使三部作の中では一番好きな作品です。
高校生の頃から一途に桐嶋を思い続けている瀬ノ尾の健気さ。
瀬ノ尾の側にいるために、あえて彼の気持ちに気がつかない振りをする桐嶋。
桐嶋と瀬ノ尾は『相手とずっと一緒にいたい』という思いは同じなのに、
どうして恋人になれないのか。これが実にもどかしくて切ない!
瀬ノ尾の『一度だけ』攻撃に桐嶋の『店舗を増やした理由』が、切なくてよかったです。
三十男の純な臆病さ・優しさに、胸がときめきました。
そして何もかもを捨てて、手に手を取って駆け落ちした二人には拍手喝采です。
駆け落ちした二人のその後は不明というラストも、余韻があってとても好きです。
あと高校時代の二人が描かれたカラー口絵が、胸キュンでした。
桐島東吾(風俗店やバー8店舗のオーナー 高校生の頃から水商売に携わる)×瀬ノ尾聡明(ヤクザの組長の一人息子 高校時代から桐島に片思いしている)
シリーズ1作目「天使の啼く夜」は桐島の義弟(田宮)が義父の復讐計画を立てそれを実行するという話でしたが、この作品はその後日譚(復讐劇の後)という位置づけになっています。前作では始まりから中盤くらいまでどういう展開になるのかが見えてこず、モヤモヤっとした感じの印象を持ちながら読み進め、後半のクライマックスで一気に盛り返すという感じだったのですが、今作でもやはり前半はかなり抑え気味で淡々とした始まりでした。
桐島に片思いはしているものの瀬ノ尾には彼氏がいて同居中(Hシーンもあり)ですし、桐島は友人として瀬ノ尾と付き合っているようで恋愛感情は感じさせないという状況で、二人はこのままくっつかずに終わってしまうんじゃないか!?と思わず心配してしまうのですが、後半になってようやく話が動き始め、結構唐突な感じはありますが晴れて身体をつなげます。ずっと片思いしていた相手とそういう事になった瀬ノ尾の反応はまだしも、桐島の気持ちがその時になってもイマイチはっきりしていなくてちょっとモヤモヤしつつ読み進めると、その直後に決定的な事件が起き、それで吹っ切れてしまった桐島は何もかも捨てて瀬ノ尾を連れてどこかに行ってしまうという驚きの急展開に、スッキリを通り越してちょっと呆然としてしまいました。
二人がいなくなってしまったという状況は、桐島の店の従業員や義弟(とその恋人)との話で分かるのですが、消えてしまった二人がどうなってしまったのかはその後全く書かれません。(ちなみにシリーズ3作目「天使の片羽」でも行方不明で誰にも連絡がないままです)ようやくカップルになったと思ったら行方不明って…とちょっと残念な気持ちもありますが、二人の置かれている状況(特に瀬ノ尾がヤクザの一人息子であるという事)を考えればそれも仕方ないと思うので、ちょっと特殊なハッピーエンドとして納得しました(桐島がいればどこでも上手くやっていけそうだし)。
天使シリーズ2冊目。
1冊目と少しリンクしてるので、順読みがベター。
表紙をめくったカラーイラストが
学ラン男子の萌えシチュでテンションアップ↑↑↑
奈良さんのDKは中々見ないので嬉しい〜!!
表紙のピリっとした印象とDKのイラストの差も良き( ´͈ ᐜ `͈ )
というわけで、2冊目は…
1冊目CP受け(田宮)のお兄ちゃん登場です。
こちらは1冊目CPと違い、攻め受け交互視点でお話が展開していきました。
ヤクザの息子として生まれた受け。
何もかも敷かれたレールの上で全てを諦め、流されてた高校時代。
攻めに出会って、攻めからの言葉で目が覚め、攻めの為に生きてます。
攻めは受けの気持ちを知りつつ、見て見ぬ振り。。。
長年、友人関係を壊さない努力をしていた2人が
膜が剥がれ落ちるように、友人関係を壊し、新たな関係を結ぶお話となってました。
とにかく、攻め・桐嶋東吾がカッコいい!!!
芯があって、強さがあって、見る力があって、頼もしい。
発する言葉一つ一つに力があって、惹かれるキャラです。
受けは…作中の言葉を引用するとヤクザとしては繊細すぎる。
攻めに恋い焦がれるあまり、思考は女っぽさも感じました。
攻めのことは大好きだけど、友人の枠は超えられない。
言い寄られるまま彼氏と同棲し、彼氏に抱かれながら、心は攻めに馳せる。
個人的にこの手のシチュは好みでサラリと読めましたが、好き嫌い分かれそうかな?
まぁ、その彼氏が問題になってくるのですが…。
「……俺、ピエロだな」と自嘲する受けが不憫で、生き辛さを感じました。
そんなこんなの大人の拗らせ恋愛。
友人関係の終わりがきて、気持ちに向き合い、逃げずに受け止める。
満を持しての初エッチに萌えるやら泣けるやら…。
15年保ち続けた友人枠を超える一歩手前のやりとりが堪らーーーん(∩´///`∩)
あああ、この瞬間が好きだ。萌える。。。
そして、2人が考え、行動を起こした結末。
いやはや、こういうラストをどう思ったら良いのか…。
攻め受け本人中心で考えればドラマチックな恋でトキメキます。
あっさりケムに巻かれたような、それでいて幸せを感じるような。
でも残された人を思うとなんだかなぁと思ってしまうわけです。
ヤクザの一人息子を攫って、弟たちに害が及ぶ可能性は…???
経営してた店や従業員は…??脅されたりしない??
常に細心の注意を払ってた攻めの行動とのチグハグさに何やら置いてけぼり感。。。
その辺のフォローがあればもっと萌えられたのになぁ…と残念。
攻め受けの拗らせ純愛としては萌え×2ですが、全体としては萌えかな。
ぬーん、萌えと萌え×2のど真ん中辺りの気分で評価が難しい。。。