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純愛:☆☆☆
H度:☆☆
オススメ:☆☆☆
登場人物 受:一晶(若手刑事) 攻:朱ノ月(作家で怪盗)
大正?昭和初期?の設定ものです。
登場人物は若手刑事と怪盗。実は扶養してくれている家族同然の男が怪盗なのですが・・。
ここまでかけば、展開はわかりますよね。
Hは少なめですが、ピュアさを感じます。BLビギナー向けでしょうか。ドロドロ感はゼロです。
映画的で起承転結はっきりした作品です。
漆黒のマントに仮面、予告状。怪盗・朱ノ月。
朱ノ月を捕まえるのに夢中になりすぎた、若き刑事・一晶は川で溺れたが助けられる。
その後、事アル毎にちょっかいを出す!
一晶は小説家の理人の家に居候していた。尊敬している彼に愛を告げられる。
理人の作品が盗作?
海外に行ってしまうという理人が怪盗・朱ノ月だった。
漆黒の外套と西洋風の仮面で姿を隠し、予告状のとおりに獲物を奪う――怪盗・朱ノ月。
若き刑事・一晶は、ある晩、朱ノ月を追う途中で川に落ちたところを彼に助けられてしまう。
そしてあろうことか、唇までも奪われてしまう。
しかも、そのまま逃げられてしまうという大失態を犯し、刑事の矜持を傷つけられた一晶は、朱ノ月の逮捕に向けてますます熱意を注ぐのだが、なぜかあの夜の唇の感触を消すことができない。
さらには、一晶が震災で何もかもを失ってからお世話になっている居候先の家主であり、尊敬する小説家でもある理人にまで「好きだ」と言われてしまう。
二人の間で惑う一晶は――
というような話でした。
ここから先は思い切りネタバレですが。
結局のところ、朱ノ月の正体は理人で。
朱ノ月になって盗みを働いていた理由は、おじいさんがデザインした宝石を「自分がデザインしたものだ」と言って他の人に売って回っていた男に復讐をしたかったから。
そして、朱ノ月の時に一晶にキスをしたのも、朱ノ月でキスをしてから告白したのも。
何もかもが一晶の心をかき乱すための理人の計算どおりで、理人と一晶は、しばらく海外に雲隠れを企む理人の思うとおりに出て行ってしまう、という感じの話でした。
読んでる間は、久しぶりに怪盗モノを読んだ気持ちで楽しかったんですが、最後まで辿り着いて思うことは。
「何もかもが理人の思い通り過ぎて楽しくない!」
でした。
確かに後日談はあった方が、ラブラブな二人が見れたり、実はその時相手キャラがどういうように考えてたのか、がわかって楽しいといえば、楽しいのだけれど。
今回のこのヲチはちょっといらなかったなー……。
いやまぁ、もちろん、朱ノ月なんてやっちゃう人なんだからまともな人なはずはないのですが。
個人的には、「来ると思わなかったから嬉しかったです」的なヲチの方がよかったなー……と。
普段、こういう乙女思考回路ってあんまりない人なんですが、今回だけは、ついついそう考えてしまいます。
でもまぁ、この辺りは好みの問題だと思うので、「全部が攻めの思うとおり!」でもよい方にはオススメします!