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シリアスめいた回想からも、想像されるところですが、この七瀬は過去に同僚に裏切られたトラウマから対人恐怖症気味で、まともに対応できるのは会社の上司で旧知の友人でもある橘とその奥さんくらい。今回、新作ゲームのプレゼンの機会に高須と知り合います。
七瀬の対人恐怖症克服のためのリハビリも兼ねて、橘は高須の担当に七瀬を据え、最初に出会ったプレゼンを兼ねたパーティで七瀬を気に入った高須はそれ以降、七瀬に積極的にアプローチ(高須的には、仕事の方は七瀬の開発したソフトで申し分はないので、仕事とかこつけているが実際は100%私心)をします。そのパーティでは当初、七瀬は人見知り癖を十二分に発揮して、プレゼン相手の高須に失礼な対応をするという失態をおかしていた後ろめたさと、橘の命令もあったので、高須の誘い(食事・プレゼント攻勢)に渋々対応します。
このお話、受けも攻めもキャラ立ち度がすごいですね…攻めも相当しぶとい…粘りがある?めげないし、七瀬はありえないくらいそっけないです…俗にいうツンデレ?と思えなくもないですが、ツンツンツンデレ。
高須は本質的には王様気質だと思うので、王様×女王様って感じでしょうか。七瀬にはめっぽう甘い高須ですが、普段は厳しい人のようですし。
こういうめげない王様と、気にしない女王様なので、会話がとても面白いです♪
そして、七瀬の過去も明らかになりつつ、高須に惹かれるのが怖いんですね、七瀬は。ツンツンしているのも、他人にもう裏切られたくない…という七瀬なりの自己防衛だったりもします。なので、他人の心の機微にあえて気付かないように自分自身をコントロールしてきましたが、徐々に雪が解けてきます。
そういう意味では、展開がとてもしっかりしていて、面白会話も十分ありますが重厚感のある展開になっていました。
他にも、高須の秘書・桐生(男性・有能・毒舌・実は義兄)や橘の奥さんのツッコミもそれぞれ個性的な上にかなり鋭いです。桐生は桐生なりに協力的です(七瀬≒生贄)そういえば、高須の強力なライバルに慎太郎(犬)がいました犬といっても、高須が慎太郎=犬という事実を知るのは最後の方なので、ずっとやきもきさせられていましたよ。
そして、せっかく根雪も融解か…と思われたその時、トラウマの元凶、七瀬を裏切った張本人楢橋が、逆恨みにより七瀬を襲撃…高須は七瀬を助けに急行し、なんとか七瀬を救出…
いよいよ物語はクライマックス~告白♪
この作品の何が良かったと言えば、特にこのお互いの想いを交わしあう告白シーンでしょうか…過去の苦難・と新しい感情の認識に苦悩しつつも、それでも高須が好きなのだという七瀬の想いと、七瀬の過去もすべてを知った上で、丸ごと七瀬を好きだという高須の包容力☆
まさにボーイズ・ラブです。
そして、高須は牧山先生攻め…紳士ですが、濃い人でしたやっぱり。
他人との接触が苦手なゲームクリエーターの七瀬は、大手玩具メーカ部長の高須に何故か気に入られてしまった。
七瀬は高須のことなどなんとも思っていないのだが、七瀬の創ったゲームを高須の会社で発売してもらうことになり、彼を邪険にできない。
高須は「打ち合わせ」を理由に七瀬を食事に誘ったり、デートに誘ったりしてくるが、七瀬は次第にそれを「嫌じゃない」と思っている自分に戸惑う。
それどころか、高須相手なら、苦手な接触時に感じる恐怖感が薄れて行き……
というような話です。
まず、高須が心がすっごく広いように思います。
七瀬が絶対に嫌がることはしない。触れる時は絶対に声をかける。下心を決して見せない。
なんていうか……ここまでいくとちょっと完璧すぎて怖い。
まぁ、一番すごいなーって思うのは、「焦ったりしない」って辺りだと思うんですが。
この辺りは、お坊ちゃん育ちで、おっとりしてる……っていうのがうまくはまったのか……。
けど、それだけじゃない物騒なところもあったりもするので、高須がイマイチよく掴めない……。
そして、七瀬はひたすらかわいらしく見えるんですよねー……。
それもこれも高須に余裕があるように見えるから……だと思うんですが……。
七瀬から見たら大型犬でも、高須は高須なりにしっかりいろいろ考えているかと思うんですが……
あっ、でも、高須が大型犬にしか見えない七瀬がかわいすぎるのかもしれませんね!
ただ、これで「大型犬に見える」っていうのが高須が作ってそう見えるんだったら、大分話の流れが大分変わってくると思うんですが、あくまでも高須が天然というところが、また、点数高いんですよね。
七瀬にはメロメロの大型犬×ちょっとずれてる他人との接触がクール美人の組み合わせがお好きな方はどうぞ☆