お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
maria
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
『Dr』シリーズの4作目になります。
個人的に『お仕事もの』中でも『医療もの』がすごく苦手な上『ヤクザもの』も苦手なので、こちらはある意味『最低コンボ』と言ってもいい設定にも関わらずシリーズ恒例(?)の『これでもか!』という仕事描写が少な目だったので、意外にもすんなり読めました。
このシリーズ、とにかく仕事ばっかりで読むのがツラいくらいだったんですが、こちらはここまでのシリーズでいちばんよかったです。
伊万里(受)と駿介(攻)が幼馴染みで、高校時代の回想が入るだけでもよかったですね。若い(青い)キャラクターが大好きなのでそれだけでも。
その分、仕事描写が減ったんならなおさらだ。
ただ、ストーリーは伊万里の過去の事件はじめ、ちょっと痛々し過ぎてすごく好みとは言えませんが。
2人は同じ全寮制の(シリーズ舞台でもある東都の)高校に進み、甲子園を目指す駿介にほとんど告白されたも同然で答えを返すだけの状況の伊万里。
ところが、ある出来事のために伊万里は駿介の告白を拒絶します。
その後、駿介は突然傷害事件を起こして学校も辞め少年院に入り、退院後姿を消して10年以上経って再会したらヤクザの組長だった・・・
この伊万里の過去が結構痛いです。攻以外からの『凌辱・輪姦』がダメな方はご注意ください。
まあ、直接的な描写はあまりないんですけどね。ほぼ回想だし。実際『事件』そのものよりも、伊万里が痛みを引きずって苦しんでる様子がツラいです。
同じ境遇でも、あっけらかんとしてる受ならたいして気にならないかも。
その2人に、伊万里を愛人にしていたと噂されていた駿介の兄の病死も絡んできます。
う~ん、キャラクター・CPはかなり好きなんですが、ラブ面はなかなか入り込めませんでした。
イヤ、というよりもラブが曖昧なままでのHは苦手なんですよね。もともと、濃いH描写は求めてないんですよ。気持ちが通じ合ったラブラブHならまだしも・・・
ラブそのものは、誤解・すれ違いも含めよかったんです。確かに重めですが切なくていいんですよ。
トータルでは確かに好きなんです。
設定やトーンからも、すごく面白いというのとは違うんだけど読み応えあったと思っています。
あえて言うなら、これで駿介がヤクザにっていうのがなければもっとよかったのに。
評価は迷いましたが、このシリーズはもとよりそもそも日向さん作品で『受キャラクター・ラブが好き』なケースが少ないので、それだけでもプラスして『萌×2』で。
まあでも、なんだかんだ言いつつこのシリーズ自体が決してキライじゃないんですよ。
中でもこちらは読み返し率高いです(というより、シリーズ中で何度も読み返すのは限られた数作だけなんですけどね)。