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sota to watashi
hatoさんが表紙イラストだったので購入してみました。谷崎トルクさんは初めて拝読。
本作は猫視点で語られます。語り手が攻めや受けになるタイプのファンタジーではありません。動物の目を通して描写される体裁なので、雰囲気的には優しいテイストで和みます。
あらすじに細かく流れが記載されているので触れませんが、語り手・あずき姐さんの、主人公への愛が大きくて深くて…、時々泣きながら読みました。
強烈な初恋の幻影に惑わされて時間をやり過ごし、初めて恋した相手の面影ばかりを追っていた壮太。全く違うタイプからのアプローチには目もくれなかったのですが——
ノンケだけれど一途なクマ系男は不思議な能力を持つ大の猫好き。壮太'sヒストリーを熟知しているあずき姐さんを味方に、ひたすら思いを伝えていきます。頑張れ、クマ!
壮太は心は一途、体は割り切り発散タイプ。あずき姐さんによると雌猫ちゃんらしい笑。でも雌猫ちゃん、エチの時にほとんど喘がなかったな…。読み返すと喘いでいないわけでもないんですけど、、なぜだか妙に引っかかる印象的な濡れ場でした笑
個人的にはスマートで悪そうな豹の存在も気になっています。彼はどうしているのかな?
134ページと少な目ですが、読み応えがあると思いました。最後に収録されている番外編SS内容が本編の続きなので、兼ね合いがいいのかも。
SS「ハッピーハッピーバースデー」では幸せ感を共有できて、読後の余韻がとってもよかったです。あずき姐さんの身に何かあったら…とビクビクしつつ、微笑ましくて平和なエンディングだったのでホッとしました。
意外と面白かった
最初から終わりまで、ずっと「吾輩は猫である」風の猫視点。
猫視点BL?
・・つまらなそうだ、と思ったけど、BLでは珍しいスタイル。
興味が沸いて、試し読みを読んだら、案外面白かったので、電子版を講読。
著者の深い猫愛を感じる作品。
17年前公園で拾われたあずきは、ひたすら壮太を愛する主人思いのメス猫。
幼馴染の剛に酷い扱いを受けてから、ろくでもない男ばかり連れ込む壮太。
「さっきの男は やめなさい」
壮太に呼びかけても、壮太には通じない猫語。
或る日、壮太を送ってきた会社の後輩、大誠は、猫と会話できる男。
熊のような見てくれの大誠は、心優しい漢。
・・・てっきり、幼馴染の剛と復縁するのかと思ったら、そうじゃなかった。
猫視点で認めた「良い漢」をアズキが壮太に取り持つ。
猫語に飽きた頃に、事件を盛り込んで中ダレを締め直すあたり、谷崎先生は上手い。
番外編で、もう一匹仔猫が増える、アズキと豆大福
・・十七年前拾われたアズキは長寿で利口。