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kare wa kakka ni torawaru
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「皇帝は彼を寵愛する」で登場した革命家ユーリのお話。
お相手のルスランは今作で初めて登場です。
士官学校時代から任官時代まで、身分のせいで理不尽にいじめられていたルスランを助けたいがために革命家となったユーリ。
思いが通じ合った数日後、ルスランに何も告げずイギリスに留学してしまいます。
消沈したルスランですが、思いがけず侯爵家の跡継ぎとなり、秘密警察の長官という立場に身を置く事になります。
革命家と秘密警察長官という、敵同士の恋物語です。
見所は牢獄Hなのかな…
心の奥底ではユーリを愛してるからなのか、結構ルスランは迂闊さんです。
ユーリのほうは、完璧に言葉の足りない男ですね。
最初にちゃんと説明していれば10年もすれ違わずに済んだのに……
とにかく私は、このルスランが3作の中でも一番のお気に入りです。
鞭をふるう女王様!
何があっても誰に対しても屈する事なんてありません。
終盤軽い陵辱シーンがあるのですが(読み手によっては陵辱とはいえないかもしれないくらいのものです)
ユーリが助けに入る前にきっちり復讐してしまう強さ。
何があったのか聞き出せないユーリに、少しずつ何をされたか話し、嫉妬と憎悪を燃やす様を見て
「もっと嫉妬しろ」とほくそ笑むしたたかさ。
私の理想とする女王様がここにいらっしゃいました。
本編では前作の三条とセルゲイは全く出てきません。
顕彦とアレクセイは出てきます。
それでも総集編らしく、「皇帝のお茶会」というSSが最後についています。
ルスラン視点ですが、それぞれのカップルのお茶会風景が覗けます。
三条とセルゲイのやりとりはやはり楽しい。
シレジア・シリーズ第3篇。『皇帝は彼を寵愛する』、『大公は彼を奪う』の続篇に当たります。前2作はシレジア(ロシアをモデルにした架空の国)の皇族×日本人のカップルのお話でしたが、この巻では、シレジアの貴族同士のカップルが描かれます。士官学校で同期・親友だった二人が、お互い思い合っているにもかかわらず、(攻めの)言葉が足りないためにすれ違い、時を経て再会するところから話がスタートします。
この二人、いまでこそ貴族の当主として対等の立場ですが、少年時代の境遇は全く異なるものでした。ユーリが正統な嫡子であったのに対し、ルーシャ(ルスラン)は、私生児であったために、虐げられて育ちます。ルーシャに想いを寄せるようになったユーリは、ルーシャを苦しめる身分制度に根ざした社会を打破しようと革命家を志し、新しい思想を学ぶため、イギリスに留学します。しかし、ユーリが何も告げずに留学してしまったため、ルーシャは、捨てられたと深く傷つき、心を閉ざしてしまうのです。帰国してからもユーリは、よそよそしく、疎遠になったまま時が経ったある日、突如囚える側と囚われる側として相見えます。
ユーリに苦言を。何で黙って留学しちゃうの!?しかも初めて結ばれた翌日にですよ!詳しい事情は言わなくても一言「留学する」と言えばルーシャが傷つくことはなかったのに。後、帰ってきてから、「革命家の自分が警察長官であるルーシャに近づいて立場を悪くすることを避けたい」という言い分は分かりますが、何で社交界で浮名を流しまくるんですか!?そんなんだから、ルーシャはよけい弄ばれて捨てられたと思っちゃうんです!ヘタレなのか不器用なのか?!とユーリについては結構突っ込みどころがあるんですが、ルーシャが魅力的な受けなので、そちらで満足しました。
まず少年時代のルーシャが素敵。周囲に迫害されながらも、絶対に折れない強さを宿している。外見は少女の様ですが、芯が強い。長じてからのルーシャは「氷の長官」の異名をとりますが、BL的には「氷の女王」かな(男前受けだけど、あえて女王様と呼んでみる)。ユーリと再会して取り乱し、ユーリに鞭を振るうところなんか女王様そのもの。結構すぐに手が出るところが女王様っぽい。その一方、牢獄で油断してユーリに頂かれてしまうちょっと抜けたところも好き。(橘先生は牢獄での絡みがお好きなのか?)強気で誇り高く、常に男としての矜持を保とうとするのに、思い悩んでグルグルしたり、ユーリに「俺のルーシャ」と言われてうっとりしたりと意外に乙女な部分を秘めているところも可愛い。すべてが解決し、想いが通じた後のルーシャのツンデレ+誘い受け具合がとてもいいです。
ところで、ルーシャは部下達からとっても慕われているそう。秘密警察の荒くれ男達がクールビューティーの長官閣下に心酔している様を思うと萌えます♪