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kiss in the dark
受けの子が生まれつき全盲で、性の知識が小説で読んだ偏った知識しかない!それを攻めが教えていくって展開にニヤニヤしました!!
また、全盲の方の気持ちや日常的な視点などで書かれていたのでとても勉強になる作品でした!
全盲は健常者が計り知れない心労があるのだなと読んで気付かされます。行き慣れた道の工事、新しい場所やお店での行動範囲の狭さ、助けようとする健常者への気配りまで(拒否すると次からこの人は他の人に声をかけないかもしれないという)。テーマとして扱うには具体的で現実味があるので、著者さまの『伝えなければ』という気概を感じました。
目の見えない輝を改札で助け、食事に誘う三崎。
三崎の的確な介助に輝が感動するたび、読んでいる此方も心地が良くなります。手慣れているのに相手と丁寧に接する態度や優しさが感じられて。
こんなに障害に寄り添ってくれる素敵な恋人に出会うって、奇跡の中の奇跡だとは思うですが、全盲に対しての描写が良かった分、恋人が出来て甘々BLハッピーエンド!以外の感動が欲しかったなと思いました。
三崎がヤクザという設定が余り活きておらず、危険な目に遭うわけでもなく(輝が危険な目に遭うのは嫌ですが)、輝はヤクザ自体よく知らないので出オチにすらなってません。輝が預かり知らぬところで護衛がついてるのも僅かしか描写がなくて。
また、三崎が介助の仕方を学んだ描写がないのも残念でした。そういったことを盛り込んでもう少し長めに読みたかったなと思いました。
それでも三崎の輝に対する優し〜い甘〜い言葉ははわわ…となるし、輝が困った時に助ける安定感は半端ないスパダリ。お風呂に入ったりベッドの会話で、無知故に堅苦しい医療用語的なものを使いまくる輝、黙っていられると心配になって問いかけまくる輝は可愛くて可笑しくて初心で悶えました。三崎が日曜には会わない理由を「休みの日に良い人と会ってるんだろう」と切なくしてるのも良かった…
今回挿絵は無いのですが、このテーマだからこそ無い方が想像力が働き、ナイスでした。