コーラとアイスティーの境界線

cola to ice tea no kyoukaisen

コーラとアイスティーの境界線
  • 電子単行本
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×22
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
23
評価数
7
平均
3.4 / 5
神率
14.3%
著者
谷崎トルク 

作家さんの新作発表
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イラスト
猫柳ゆめこ 
媒体
小説
出版社
シーラボ
レーベル
ラルーナ文庫オリジナル
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

二十歳の新人美容師、丞は転落事故で頭部を強打し記憶障害に陥ってしまった。それも退行性の記憶障害のため、ここ四年間の記憶がすっぽり抜け落ち、丞は十六歳の頃の丞に戻ってしまっていたのだ。彼の恋人で、二年前から同棲していた会社員の隆人は、二人の関係も自分のことすらも全く憶えていない、まさに少年のような丞に恋人同士だったことを告げることができず、歳の離れたルームシェア仲間として己を紹介し、記憶が戻るまで一緒に暮らすことを提案する。こうしてなんとも奇妙な同居生活がスタートしてひと月。夏らしいことをしたいと丞が言いだし、二人はとあるキャンプ場に行くことになった。だがその場所は、二人が付き合って初めての夏に訪れたところだった。そして、ふとしたことで丞の記憶の一部が戻りかけて……。

表題作コーラとアイスティーの境界線

瀬戸隆人,30歳,会社員
丞,20歳,新人美容師

その他の収録作品

  • 番外編 あの街と、この街で

レビュー投稿数1

つかみは最高なのですが……

冒頭、お話の導入部分の緊迫感が凄いんですよ。
もう、ぐいぐいつかまれちゃう感じで目が離せなくなる。
うだるような暑さ、流れる汗、苛つくほどの蝉の声、本来なら丞が住んでいるアパートがあるはずの場所に設置されている駐車場に佇むふたりの描写だけで、このお話がいわゆる『記憶喪失もの』であることもさりげなく解らせてくれて、まさに「つかみはオッケー!」なんです。

お話は丞の恋人である瀬戸視点で進みます。
丞が20歳、瀬戸がは30歳。
10歳の年齢差があるんです。
で、丞は事故によって4年分の記憶をなくしてしまう。
つまり16歳まで戻っちゃうんですね。

これ、瀬戸が丞と同世代ならとんでもなく動揺した語り口になると思うんです。でも年の差が大きいですから。
あまり取り乱していないのが余計悲しいって言うか、その辺も良かったんです。

私が「うーん残念っ」って思ったのは、このお話、丞の記憶障害と同じくらいの重さで『事故以前から丞が引きずって来たトラウマ』についてが書かれるんですけれど(って言うより、こっちのトラウマの方が話を引っ張る中心なのかもしれない)そのトラウマの解消というか、昇華する部分が冒頭の『つかみ』部分よりもグサッと来ないんですよ。
「本当ならこっちが主のはずなのに……」って、欲求不満が残るんですよ。

クライマックスにもっとドッカンドッカンと、どデカい萌えを期待しすぎちゃったのかもしれません。あちらこちらで可愛らしい小さな萌えはひろいあつめられたので、何となく悔しい読後感でした。

3

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