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キャラとか設定とかプロットとかは私の好みなんですが、いまいち萌えなかったです。
幼馴染み同士で、攻めは昔からワンコのように受けに対して忠犬一途。
受けは明るくて友達が多いタイプなんだけど、攻めは無愛想で見た目が怖い。で、高校生になったいまだに、受けのことしか見えてない。
ずっと恋心をあたためてた攻めが、ある日受けにキスをして――
なんだろな、
説明が過剰すぎるのが趣味じゃなかったですね。行間を作って読者に判断をゆだねる部分がまったくない感じで。そこまでこまごまと日常を順を追って詳しく描写しなくても分かるよって部分が多すぎじゃないかなと思いました。場面を飛ばさないんだよね。
なによりこの攻め「嫌われるのがイヤだから引く」とか「ウザがられたくないから気を使う」っていう成分がまったくないタイプだったから、大好きなワンコなのに萌えなかったのかなァと思いました。
一番ゲンナリだったのは、攻めが弓を向けた場面。
ちょ、危ないから!
攻めの強い気持ちを示す萌えシーンとして書かれてるのは分かるんですが、ちっともカッコよくないから!
人に弓を向けるなら、相応の理由が必要でしょ!たとえば弓を向けた相手がキチガイ犯罪者で、そうしないと受けが死ぬとか、説得力のある理由が。
たいして切羽詰まった場面でもないのにそんな危険なことするなんてさァ…ゲンナリだよ。
しかも大事な試合をほったらかしてるし。本当にカッコよくない。
幼馴染の高校生ふたりのお話。
夏希と忠犬のように付き従う政道。政道は夏希の家の使用人の孫という立場。
子供のころからの政道の思い込みが激しすぎてついて行けませんでした。
そしてどっちも素直じゃないというかちょっと病んでるというか、従わせている夏希の態度も政道の忠犬ぶりが妙な感じでどうも読んでいて違和感が。
“言いなり”から“いいなずけ”への昇格という感覚もどうにも…
一番おもしろかったのは政道に嫌われている夏希の友人の高橋がふたりの情事を他に見つかってはいけないとドアの向こうで見張りをした挙句、お気に入りのタオルを行為のあとに使われてしまっていて、でも怖くてそのことを責めることもできず眠っているふたりのそばから静かに立ち去るところ。
ほとんど当て馬ですらなくただ貧乏くじを引いたような友達枠の高橋くんに同情。
でもそこが一番ツボだった(笑)
まっ最後の方は高校生らしいというかおバカなふたりがサル化したいちゃいちゃがおかしくて楽しめました。
ですが、どちらの気持ちにも乗れなかったのでこの評価です。