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hisoyaka na dokusenyoku
作家さんの新作発表
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あらすじは表題作のものですが、全部で3編入っていて表題作は1/3強程度、あとの2編は別CPのスピンオフになっています。
そもそもの成り立ちは、2編目『ささやかな独占欲』が雑誌掲載されて、ノベルズ化に際して表題作(と『ささやか~』CPの後日談)を書き下ろしたそうです。
・・・なんで?
う~ん、特に表題作が短過ぎて中途半端だと感じました。
そもそも(量的にも成り立ち的にも)なんでこっちを表題にしたんだろうと疑問なんですが。表紙も口絵もこちらのCPなんですよね。せめてカラーは1CPずつのほうがよかったな。
遼司(受)のキャラクターからして、ほんの90ページ足らずで出逢いからHまでは駆け足過ぎてなんとも微妙過ぎました。
とにかく、私はこの遼司がどうも好みじゃないんですよね。
私は受に対する許容範囲はかなり広くて、ネガティブもうじうじ・ぐるぐるも苦手ですらないどころか、描きようによっては好き要素になり得るくらいなんですが、こういう不器用過ぎる(要領悪過ぎる)キャラクターにはイライラします。ただ鬱陶しい。
浩基(攻)は、掘り下げが浅過ぎるのでどうもよくわからない。
もちろん『遊び人が初心な子にハマって一途に~』という設定なのはわかるんですが。
う~ん、個人的な好みでは正直いまひとつなんですが、短編としてはよく纏まっているとは思います。
元々の雑誌掲載作『ささやかな独占欲』は、浩基の従弟・暁日がメインです。
私はこちらの方がずっと好みです。これで1冊分書いて欲しかった。
高校生の親友同士で暁日(受)が瀬戸(攻)に片想いしているんですが、遊び人の瀬戸が刺激を求めているのに慣れた風を装って『オトコ試してみる?』と誘いを掛けて・・・
こういう設定って、攻も実は受が好きで(受の思惑を見抜いてるかどうかはそれぞれでも)知らん顔で口車に乗って・・・というパターンが多い気がしますが、こちらはホントに瀬戸は『身体だけ』だったんですよね。無自覚なものはあったとしても。
未経験だった暁日が、苦痛なだけのHを瀬戸に飽きられないように必死で感じているふりをしているのが、なんとも切なくて愛しい。
瀬戸は、自分勝手な感情だけで突っ走る呆れるほどバカなお子様なんだけど、高校生だからなんとかOKです。
私が高校生ものを好きな理由のかなりの部分はこれなんですね。キャラクターのアホさ・ダメさが『若い(青い)んだから!』で流せる。
それでも、このCPのストーリーはすごく好きなんです。
ただ、個人的にものすごく苦手な受一人称だったのだけがちょっと残念でした。
トータルの評価は迷ったんですが(表題作は『中立』でもいいくらいだし)、とにかく『ささやか~』がよかったので思い切って『萌×2』で。
イヤでも、こんなのは仮定でしかないわけですが、もしこの『ささやか~』CPのストーリーが三人称でまる1冊だったら、真崎さんでいちばん好きな作品になったかもしれないとさえ思ってます。