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kimi no kokoro wo nemurasenaide
作家さんの新作発表
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萌(MAX:萌萌萌:神に近い)
同じマンションの住人で優しいバイ・司(30)×芯が強く愛情深い・諒一(28)
「33までには結婚して40までには2人の子供が欲しい」と考えるようなごくごく一般的な人生設計を持つ主人公・諒一は、ある時荷物の誤配達から同じマンションに住む司と知り合い友人になった。
ある日、偶然男とキスをする司を目撃してしまい、司が(ゲイよりの)バイだと知り戸惑いと嫌悪感を抱くも、本人への好意は変わることなく友人関係を築く。
そして徐々に司に惹かれてゆくも、無難な人生を望む諒一はどうしても踏み切れない…。
とあり、てっきり臆病ノンケ諒一のぐるぐる葛藤メインだと思っていたら予想外、諒一の愛…いえある意味二人の愛が試されるそんな試練のお話でした。
穏やかで誠実な二人が育てる愛は、やはり誠実で着実な愛情。
一段一段階段を登るように、大人の二人が真面目に恋愛し、お互いに歩み寄り徐々に関係を深めていく姿は読んでいて心が温かくなりました。
しかし二人には思わぬ形の試練が待ち受けています。
辛い時期にも諒一が司への愛を見失わずに済んだのはかつての司からの愛があったから――司が示してくれた優しさや包容、それらを今度は諒一が司に示す、そういう二人の間の愛情のキャッチボールが素敵でした。
主人公と一緒に恋愛成就の喜びを感じる話ではなく、二人の愛情の育みを見守るような話。
地味ですが、愛情が人を強くするという静かな感動があると思います。
個人的に物足りなかったのは、諒一が予想以上に芯が強かったので、彼なら大丈夫という安心感があってかあまり感情移入できなかったという点がひとつ。
もうひとつは、前半もう少し二人に衝突や葛藤があった方が後半を乗り越える絆に説得力があったのでは?と、思ってしまいました。
が、過去は大事だけどそれ以上に大事なのは未来に続く今、というようなラストがとても好きです。
安易に綺麗におさめない、おさめる必要がないと思えました。
絵師はしゅしゅしゅさんなんですが、そういえばこの方は話(とご本人?笑)がぶっ飛んでるだけで、絵自体は綺麗なんだった!と再認識。笑