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okinimesu made
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
私は『調教・SM』自体がダメなんですが、特に和泉さんのその系統はものすごく苦手なんです。
ですから『奴隷』『調教』というフレーズで、『また調教か~。ホント和泉さんこのテのがお好きだなあ・・・もういいや』と後回しにしていたんですよ。
でも、思い切って読んでみたら、なんだこの可愛いの!
ヘタレ×天然健気なんですが、どちらもその度合いが並大抵じゃないんですね。
確かに『奴隷』で『調教』なんです。間違いなくそうなんですが、ピュア~なんです。ホントに可愛いんですよ。
そっちへ行くか~っ!という感じでした。コメディなんですよね。イヤ、いっそのことギャグかもしれない。それなのにほのぼので純愛。
これ読んで私は、なんか感想として激しく間違ってる気はしますが、和泉桂タダモノじゃない、と感じました。たぶん、というか確実にものすごい少数派なんでしょうが、和泉さんでこれがいちばん好きかもしれません(少なくとも既読の中で1・2を争う)。
表題作は、『社長・ご主人様』と『奴隷秘書(もうこの名称自体おかしいから!)』として出逢った須賀(攻)と佳希(受)の2人が、語るもアホらしいすれ違いを乗り越えて恋人同士になるまでを描いています。
続編は、めでたく恋人同士になった2人のあまあまとぐるぐるで、やっぱりおかしくて可愛い。
ハッキリ言って、ラブ面はなんともヌルい、予定調和の極みです。表題作は、シンプルにラブ面に限って言えば、読む前から完全に先読みできますし、意外性のカケラもありません。そりゃもう清々しいほどに。
でも、この作品はそんなのど~だっていいとさえ思わせてくれましたね(私には)。
とにかく、キャラクターが真剣であればあるほどおかしくてたまりませんでした。キミタチ『奴隷』も『調教』も『SM』も向いてないから!
『プレイ』や『道具』に関する描写が、いちいちそういう適性のなさを感じさせるんですよ。そして笑いを誘う。『侘び寂び』と『布団叩き』が忘れられない予感がします。
そうか、これこそ『バカップル』かもしれない(もちろんいい意味で!)、と読後に気づきました。
もうすごく面白かったです。これ、なんでレビューも評価もこんなに少ないんだろう。やっぱり表紙とあらすじでしょうか?
とにかく笑えるんです。爆笑というより要所要所で堪えきれずに噴き出す感じ。外で読むのは非常に危険です。アブナイ人になってしまうこと請け合いですね。
いやホントに、これ表紙とかあらすじで本来の(こういうあまあまでアホで可愛いストーリーが好みの)読み手を遠ざけてるような気がして、何とももったいないんですが・・・逆に『(和泉さんの)調教・SM!』を求める方には拍子抜けもいいところでしょう。
あと、『スラッシュレーベル』なので、Hは多い・濃いと言えるかもしれませんが(『コスプレH』とか)、とにかくキャラクターが真面目で可愛いから、あんまり『H!』って印象はないですね。いえ、やることやってはいるんですが。
ちなみに、本来の和泉さんらしさが表れている部分があるとしたら、脇キャラクターで須賀の幼馴染みの友人であり秘書室長の日下部(属性・ドS)でしょうか。日下部視点はまったくないのに、『・・・コイツは本物だ』と伝わって来るんです。
これはむしろ、もともと和泉さんがお好きな方『以外』にオススメしたいですね。笑いを求める方、どうぞ読んでください。面白いから!
でもストーリー性は(あんまり)求めないでね。