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最初に、まず、言いたいのはこの話、とにかく長いです。
厚さが2センチはありそうな本に、二段組みで、字もとにかく多かったです。人によっては、本を見ただけでうんざりしてしまうと思うんですが(ボリューム的にも2つに分けてもいいくらいだと思います)、それだけの読み応えもありましたし。
2つに分けられたら、途中過ぎて、悶えてしまうかと思います。
話の内容としては、十九世紀半ばの南イングランドが舞台。
ローリントン家の小間使いの子として生まれたルイスの面倒をみてくれたのは、当主の一人息子であるアルフレッドだった。
しかし、ルイスが九歳の時、母が自殺し、父親のわからないルイスは一人ぼっちで取り残され、ルイスが一番支えを必要としていた時に、アルフレッドはカレッジに通うためにロンドンへと家を出て行ってしまう。
二十で置いてきぼりをくらったルイスだったが、それでもカレッジを卒業して、当主がなうなり、家を継ぐためにアルフレッドが帰って来るのを楽しみにしていた。
ところが戻ってきたアルフレッドは、ルイスに対して冷たい態度をとったり、優しい笑顔を見せたりして、ルイスはすっかり振り回され、困惑してしまう。
どうしてアルフレッドはそんなことをするのか? 使用人という立場から問いかけることさえ出来ずないルイス。
しかし、そんな二人の関係はアルフレッドのカレッジ時代の友人が、アルフレッドの家に遊びに来て、そのうちの一人がルイスに一目惚れしてしまったことから変わり始める。
ルイスとアルフレッドはお互い好き合っているのに、ルイスは使用人という立場から自分の気持ちも、疑問も口にすることができないし、アルフレッドはルイスと自分の間にある障害を知ってしまっているからこそ、素直に自分の気持ちを口にすることができない。
でも、ルイスが友人であるジェイムズと幸せになるために出て行った後のアルフレッドの行動は、とてもとても正気だとは思えない。
怖いくらいです。
そこまでするんなら、たった一言を口にすればいいだけの話なのに、それができないアルフレッド……そういうところが恐ろしいと思うんですが、周りの友人がいい人ばかりなので、何とか、最後には落ち着くべきところに落ち着いたと思います。
どちからといえば、昼メロばりのドロドロだと思います。読むときは、昼メロ1クール見るだけの覚悟で読むといいと思います(ボリューム的にも)。