お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
表題作と短めの続編「そして一番愛される」が収録されています。
両方とも、真祈の目線で進んでいきます。
三角関係で、受けが攻め以外の男に抱かれる描写があります。苦手な方はご注意ください。
真祈(受け)は御藤波と付き合い始めて3か月。仕事第一な彼にドタキャンされ続けるのに疲れて、別れようかと思った頃、友人の片山から連絡が入る。それは彼の母親が若宮(攻め)に真祈の住所を教えたと言うもので、真祈が帰宅するとドアの前に人影があって…。
真祈と若宮は大学時代に付き合っていたものの、若宮の浮気や約束を破るところが嫌になり、真祈は卒業を機に行方をくらまします。3年の間に、実家に戻るも、上司との不倫がバレてしまい、離職と同時に引っ越して再び上京し、通販お客様サービスセンターで再就職して、御藤波と交際中に、若宮が登場するといった次第です。
3年間探したと言う若宮は反省をして、復縁を迫ります。
一方、自分から誘った御藤波も、真祈に執着を見せ、若宮とやり直すつもりはないという真祈を強引に抱いたりします。
「言わなきゃ分からない」という若宮と御藤波も、ちょっと思いやりの足りない男だと思いますが、文句言わず我慢して自分の限界がきたらフェードアウトしていく真祈も相手に対して良くないと思うので、どっちもどっちといった感じでした。
ただ、真祈は御藤波に元からそれほど情はない様子ですし、再会してからは若宮のことばかり考えている状態なので、二股という感じはしません。
また、若宮も御藤波も、単なる遊び相手として真祈を抱いていたわけでないので、酷い男といった嫌悪感はありません。ただ、その分、フラれる御藤波は浮気をしたわけでもなく、社会人なら仕事優先も当然であるので、気の毒でした。
若宮と御藤波と、二人からそれほど思われる真祈ですが、それほど魅力を感じさせる描写がなかったのが残念でした。
再会もののハッピーエンドではあるのですが、御藤波が気の毒であんまりすっきりしない読後の印象でした。もっとコミカルテイストで「なんで俺こんなにモテてんの?!」という展開だったなら、楽しかったんじゃないかと思います。
続編「そして一番愛される」は、万引きに悩む若宮のために、真祈が頑張る話でした。