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kimi ga hitori de naku yoru ni
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
シリーズ第3弾。
いよいよ彗と橘のお話です。
私が元々このシリーズを読むきっかけになったのがこの第3弾のレビューを読んでだったんですが、
期待裏切らず、シリーズの中で一番面白かったです。
時間の流れからいうと、第2弾のその後。
響の襲名がもう目前に迫りといった所で、
うーむ、やはり出てきました、悪者が。
暮林というやくざで、人を痛めつけるのが好きというサディスト。
おまけに室生に個人的に恨みもあるという奴。
そいつに室生が撃たれてしまいという事態が起こります。
「響の為に命を捨てる」という覚悟がある事を承知で室生の側にいる菜央の覚悟を試される現実が起きてしまうんですね。
病院に駆けつけた彗と響に対して、いつものように振る舞う菜央が、
「室生さんから、どんな時もうろたえるなって言われてんだ」って言う所は、もぅ本当いい子というかなんというか…。
そしてそんな菜央を見て、室生という一ノ瀬組にとっても守り神のような強力な存在がいなくなってしまった響を見て、彗も覚悟を決めていくわけですが、
それは一ノ瀬組の長兄の自分と刑事の橘との関係も絡んでくる訳で、
どんどん橘とのロミジュリ度が上がっていってしまう。
障子1枚隔てた2人のシーンは、このシリーズ1番の綺麗でせつないラブシーンでありました。
暮林にしっかりと室生の仕返しをしてやって、
体力とも闘ってた彗がやっと少し落ち着けるという所で迎えられた響の襲名式、
一難去ってまた一難で、今度は菜央が暮林に連れ去られてしまい、
今度は室生が、響を取るか菜央を取るかの現実を突きつけられてしまう。
もぅここでも菜央は「助けには来ないだろう」というのを受け入れちゃっていて、
もぅ…本当にこの子は…。
最終的に菜央は助かるんですけど、ここで暮林は大きな傷跡を菜央に残していきます。
皆の癒しの象徴の彗ですが、
今回はまた別の一面が出てきてて、また世界が広がりました。
儚いながらも強さがあるかっこよさというか。
菜央救済劇の最後はもぅ倒れる寸前なのにスッと立っていて、かっこいいというかせつないというか。
そこを救うのは橘。
うーん、あそこのシーンも綺麗なシーン、そして救いのシーンでありました。
今回の話、解りやすくて、このシリーズで一番盛り上がりがあって面白かったと思います。
また世間慣れしていない彗と実直で真っ直ぐな橘のお話だったので、色々あったにせよ綺麗なお話でした。
「好きです」って台詞、これだけ数多く出てきたお話はあんまりなかった気がする。
いよいよ次はシリーズ最終章。
やっぱりこのシリーズの軸は菜央と室生。
2作分の時間を経た2人をまたじっくり読めるのが嬉しいです。
シリーズものでも、ずっとメインの2人を追っかけるんじゃなくて、こういう形でメインの2人を読めるのはいいなっと思います。
次作楽しみです。
シリーズ3作目。
とおても病弱な一ノ瀬彗くん。なんと前作主役だった響の双子のお兄さん。
つまりヤクザの息子ですね。もちろん体が弱い為、ヤクザ稼業なんてしてません。
野獣である響が、唯一護ってやりたいと思っている(兄弟としてですよ)存在でしたが。
その彗くんの想い人が少年課刑事の橘さん。暴力を憎み、未成年の世話ばかり焼いていて上からも煙たがられるほどです。
このカップル、一昔前の清純派かって思うほど幼稚園レベルからなかなか動きません。
かえって奈央&室生カプと優哉&響カプのレベルが高すぎて、物足りない。
しかし事件は起こるんですねぇ。響の二代目襲名を控えて、室生の天敵が現われます。
この天敵がまぁハッキリ悪って言うか、トコトン悪って言うか。
分かりやすいくらいに同情の余地無しの悪党である暮林。
んまー色々と仕掛けてきます。いやここまでやってくれるとすごい敵キャラだなぁと感心しました。
奈央くんの決心や、彗くんの対応能力が一気に見えます。やっぱ彗くんも響のお兄ちゃんなのね、と感嘆。
暮林の資金源潰しはお見事です。でも、その分命を削ったように見えます。
このお話一番の見せどころは、障子越しの会話。またもや一昔前のガラス越しのキスに通じるものがあります。
でも、合わせたのは唇ではないです。だから余計に切ない。
ま、このお話で言える事は惚れあってりゃ間違う事はない!って事。
しかし奈央くんのケガは毎回ハードに増えるなぁ。
若いんだから消えてくれよって思います。顔って残りやすいのかしら?
金センセのイラストは今回絶品でしょう。
柔の彗くんと剛の響の描き分けがお見事でした。
今回のSS。もしもカプが入れ替わったら…でしたが、一言、「…呆…」ですよ。
私は1作目のメインCP(室生×菜央)がいちばん好きなんですが、こちらの2人もわりと好きです。なんというかピュア~な感じですね。
一ノ瀬組長男で、前巻の攻・響の双子の兄・彗(受)と、かつて菜央を何度も補導したこともある、少年課の熱血刑事の橘(攻)のCPです。彗が非常に病弱なんですが、心は強いんです。でも素直なんですよ。
今回は、シリーズで唯一直接『組』とは関係ない(彗は組長の息子ですから、もちろん無関係ではないですが)同志のCPなのに、なぜかいちばん『ヤクザもの』らしかったですね。
彗は、響(2作目の攻)の一卵性双生児の兄でもあります。当然同じ顔なわけですが、内面の全く違う双子を、金さんが見事に描き分けていて、まさにお見事!です。
双子ものにありがちのネタも入っていましたが、この2人の場合、あまりにも彗が病弱すぎるため、あまり考えていなかったんですよ。だから種明かしで、『ホントにやったんだ・・・』という感じでした。そういう意味では、上手く組み込まれていたと思います。
ただ・・・巻末のSS(シリーズの3組のCPがもし入れ替わったらどうなるか・・・なんですが)読んで、なぜ私が神奈木さんと合わないのかが、なんとな~くわかった気がしました。私、こういうお遊び企画みたいなのって、本来なら好きな方なんですよ。好きな作品・好きなキャラクターをネタにしてってだけで楽しめないはずがないんですよね。
でも、今回のSS全部つまんなかったんです。『・・・あ~、そう。そういうこと考えたんだ』って棒読みしたい感じでしょうか。たぶん、この作家さんとは、波長そのものが合わないんだな、と心底思いました。このシリーズが気に入ったことの方が奇跡なのかもしれません。
シリーズ三作目。
わたしは前二作は未読なので、少々登場人物がわからない部分もありました。
興味のある方は、最初からお読みになった方が良いかもしれません。
受けの彗は、極度に体が弱い少年。
中学は四年かけて卒業し、その後は体のせいで高校へは行けなかった21歳の青年。
攻めの橘は、大柄だが機敏で柴犬を思わせる男。
少年課の刑事で、不良少年たちのことをつねに気にかける責任感があります。
指定暴力団一ノ瀬組・組長の長男として生まれた彗。
そんな彗を道端で助け介護した橘。
それが出会いで、その後、思いを通じあうふたりのラブストーリーと、双子の響の襲名披露が軸の作品。
わたしは序盤のふたりの出会いから、思いを通いあわせるまでがしっかり書かれると思って読み始めました。
しかーし、次のページでは急に九ヶ月後に!
もう、いつのまにやら思いを寄せあってるふたりの様子に、ガッカリして一気に熱中度がクールダウンしてしまいました。
ちょっとした置いてけぼり感。
もう少し、始めの方のラブ度も盛り上げて欲しかったな。
なんていっても関係性は、ロミジュリなんですから。
そしてラストのSSは、まったく意味不明でした。
前作等を読んでいないのですから当たり前なのでしょうが、読んでいる人ありきというのはいかがなものかなあと思いました。
同人誌なんかでやるノリだったのではないでしょうか。