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kishi no syokuzai
これ、ただのBLで終わらせるには余りにもったいない、素晴らしい本でした。
小国の王位継承の末席に居る『受け』
『受け』の国を征服する、大国の連戦将軍である『攻め』
この二人の(最悪な)出逢いから、物語はスタートして行きます。
この二人に実に上手く絡んで行くのが、『攻め』の戦争報奨品として屋敷に囲われた『受け』を、大事にお世話をするジーナ。
『受け』を診る見張りでもある医師クラーツ
そして何よりこの二人の心を誰より理解している、まるで読めない大国の跡継ぎ『ユリエル』、そしてターニングポイントであるとても重要な『攻め』の娘であるアンネット
戦争を題材にし(ってもほぼほぼエロ過多なので、苦手な方もご安心ください 笑笑)、夫々の正義に思い、国やその庇護を受ける民たち。これは難しいですよね!
しかも『受け』は自分の家族と王族全てを殺され、自国を取られ、その上自分は憎い仇の『愛玩物』とされ・・・。
ここからどうやって二人は心を通わせるのか・・・。
これは素晴らしい『ストーリーテラー』と申せましょう!
中世王国の騎士物語を満喫させて頂きました。
エロもガッツリあるので、そちらもスゲェ満足で+.(≧∀≦)゜+.゜
欲を言えば挿絵が欲しかったなぁ…。
だってあんなに美しい表紙だったんだもん。
でもその表紙のお陰で、物語の登場人物が全て頭の中に現われ、縦横無尽に動き回ってくれて♡♡(ღ✪v✪)♡♡
BLだから、ま、そこはテキトーで
なんてことは微塵も存在しませんっ!
登場人物が全て己の人生を背負い、それに向き合って生きて行く、素晴らしい人生観でもあります。
最初に『受け』が『攻め』に対して
「裏切られた!」
「利用された!」
「国(王族)が滅ぼされたのは全て自分のせいだ!」
が、これまたラストに本当に上手い手管で感動するのであります!
寡黙なこの『将軍』もぉ本当に惚れてまうやろ、です。
本当に本当に素晴らしい、何回でも読みたくなる、いえ、読み終わったと同時に、即初めから読み直してしまう…正に『神』
こんな素晴らしい物語を携帯に閉じ込め、いつでも読める幸せ♡♡
本当にありがとうございました。
大大大ファンになりました。
Kindle Unlimitedにて読みました。
知らない作家さんでしたし、Kindle Unlimited じゃなければ読まなかったかなとは思うのですが、BLの枠を超えて考えさせられる作品だと感じています。地雷がなければお勧めです。
本作は戦争に関わる登場人物の物語であり、そのせいで暴力的な表現や非人道的な描写もあるのですが、それを差し置いてもとにかく良作だと思います。故郷を滅ぼした将軍(攻・グレイアス)✕王子(受・リュシオン)というだけでなく、それぞれの過去や考え方が本当に重くてしんどいです。攻がエッチなことして受が絆されて終わり、というのを想像してると結構精神的なダメージが来ます。誰が正しいのか、何が正しいのか、どうするべきだったのか。各キャラクターごとにそれぞれの意見があり、どれが答えかは本作では触れられていません。みんな違ってみんな正しいということでしょうね。
ただ、BLとしてもなかなか萌えポイントが多いです。グレイアスとリュシオンは普通のクラスメイトだったら親友になりそう。付き合ったら絶対うまくいきそうな二人だからこそ、周りの環境がどんなに辛く悲しくても耐えられるんだと思います。暗い話なので恋愛面はそこまで期待していなかったのですが、BL的な意味での絆も十分楽しめました。個人的にグレイアスのあり方や考え方がすごく好きです。彼は将軍という立場でありながら、敵味方関係なく人を助けることもあります。その根幹となる気持ちは同情だったり償いだったり、その時々によって意味は変わっているものの、今できる最善の道を選んで生きている。常識人間的な要素があるからこそ、恋愛よりも贖罪を優先する。そんなグレイアスがリュシオンに恋をして、迷いながらも初恋に身を委ねる姿は感動的です。リュシオンもただのお坊ちゃんではなく、絵の才能や騎士見習いの経験でグレイアスに貢献していく。私はBL 読んでると攻めと受けのどちらかいずれに感情移入することが多いのですが、本作はどちらも共感できるし、 他の人の生き方や選択肢も納得できました。複雑な生き様を書きながらも最後は綺麗にまとめられる、作者さんの力量にただただ驚くばかりです。
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