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sweet sweet vacation
売れっ子小説家・光輝の世話係をすることになった、ダイバーの喬一。
インドアとアウトドアな二人の同居生活の始まりです。
「外面の良さとは大違い、光輝の生活はメチャメチャで態度はオレ様」
と、あらすじで書かれている、光輝の性格がツボでした。
いつも笑顔を絶やさない物腰の柔らかさと美貌で、編集者やファンを魅了する超人気作家と思いきや、その正体はダラダラジャージに身を包み、超お汚部屋に住むオレ様な男。
そんな光輝と、大らかでややヘタレ気味な優しい喬一の会話が、妙におかしくて。
これはコメディかしら?と笑いつつ読み進めていくと、光輝の心の傷に不意を突かれ、
思わず涙がポロリ。
タイトル通り甘いお話しですが、ちょっと泣けてしんみりしたり。
でも読後感はとても幸せ。可愛い作品でした。
ダイバーでオフシーズンにハウスキーパーのバイトをすることになった喬一(攻)と売れっ子作家の光輝(受)。
海ではカッコよくても陸ではヘタレ・だけどホントに包容力があって優しい喬一と、実は我儘で俺様だけど猫を被ってすましている光輝のキャラクターがとても魅力的でした。
私はツンツン過ぎる受はものすごく苦手なんですが、光輝はそれが(私視点では)行き過ぎてなくて可愛いと思えました。←意地を張るのにも理由があってそれがすんなり納得できるからというのもあるかな。
光輝は本来の私の好みのタイプとはちょっと違うんですが、それでも喬一とのCPはすごくお似合いだと思うし好きなんです。
ただ・・・光輝の過去が必要以上に重く感じて、そこだけが残念です。
私は、キャラクターの不幸・不憫の背景は(もちろん『ハッピーエンド』ならという大前提で!)かなりのものでも大丈夫なんですが、例外が謂わば『加害者側』であることなんですね。
こちらの場合、光輝の親が事故の加害者として亡くなっています。これが被害者側なら何の問題もないんです(読み手としての私は)。
ただ、ラブストーリーに『加害者の遺児』って設定はアンバランスに重過ぎて、個人的にはどうしても許容不能なんですよ。
この作品も、光輝の抱えるものがもっと違っていれば、ストーリー展開の大元は同じだとしても(当然ながらバッシングの内容は変わってくるでしょうが)、もっとすんなり読めてストーリーにも入り込めて、ずっと好きになれたんじゃないかと思うのでとても惜しいんです。
好き作品には違いないので何度も読み返すんですが、たいていは表題作の前半をさら~っと読んで(表題作の『ヤマ(盛り上がり)』部分は個人的にどうしても無理なので飛ばして)、続編のあまあま沖縄移住編を楽しんでます。←邪道だよね・・・
それでも『個人的に絶対無理な要素を含む』にも関わらず、どうしても『中立』以下にはできません。『萌』か『萌×2』かでものすごく悩んでしまったので、自分基準(迷ったら基本的にワンランクアップ)に従って『萌×2』に。
なんだかんだ言っても、やっぱり好きなんだよ!
うえださんの作品は初めてだったんですが、とても読みやすかったです。
攻めがダイバーなだけにダイビングシーンがあるんですが、とても海の世界が魅力的に描かれていて青の世界を体験してみたくなりました。
ただ、いまいち受けにも攻めにも魅力を感じる事が出来なかったので中立で。
文章自体はとても読みやすい作家さんなので他の作品をもう少し読んでみてから相性を判断しようかと。