奪われた記憶で愛を誓う

ubawareta kioku de ai wo chikau

奪われた記憶で愛を誓う
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌2
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
8
評価数
4
平均
2.5 / 5
神率
0%
著者
髙月まつり 

作家さんの新作発表
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イラスト
小禄 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
価格
¥655(税抜)  
ISBN
9784775529300

あらすじ

突然の事故で若くして亡くなってしまった司。しかし、気づいた時には天国ではなく、何故か魂監理局というところにいた。その名のとおり魂を監理している場所なのだが、そこには生前の司を知っているという周令という男がいた。黒のスーツに真っ白な翼をたずさえたそのイケメンは、司をベットに押し付けて……!! 2019年5月に発売した「魂管理局より愛を込めて」の続編!!!

表題作奪われた記憶で愛を誓う

魂撃滅課の局員
享年20歳,新人の魂管理局員

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数2

攻めも受けも良く分からない

「魂管理局より愛を込めて 」の続編になります。
今作だけでも読めるんですけど、前作の主役二人がかなり活躍する上に、何かと二人の世界に入ってイチャつきだす(←楽しいです)ので、読んでないと腑に落ちない部分があるかもしれないです。

内容です。
子供を庇って車にひかれ、若くして亡くなってしまった司。
気付くと「魂管理局」なる場所にいて、自身が局員として生まれ変わったと聞かされるんですね。
何故か自身に関する記憶だけがない司ですが、そこには「俺の事を何も思い出さないのか?」と、苛立ちをあらわにするイケメン・周令が居てー・・・と言うものです。

この魂管理局ですが、世界中の人間の魂を集めてクリーニングしてから、再び次の世に送り出すと言う仕事をしています。
また、『空(うろ)』と言って邪悪に変性してしまった魂を狩る仕事なんかもしていて、主人公である司は、その「魂撃滅課」へと配属されたんですね。
で、指導教官である駿壱(前作の受け)の教育を受けつつ、立派な空狩りになるべく奮闘する主人公の様が語られ・・・と言った感じになるんですけど。

あと、20歳で死んでしまった司。
普通は転生の輪に加わるはずの彼が、何故局員として生まれ変わったのか?
そして、生前の司を知り、彼に対して強い執着を見せる周令。
二人の過去に、一体何があったのか?

と言うのが、今作を読む上でのキモになってくると思うんですけど。

こちら、基本的には前作と同じく、ほのぼの甘々路線で可愛いです。
人間の局員も動物の局員も入り交じってと言う世界観が可愛いなら、意外とハイテクな社会も面白い。
えーと、端末でデリバリーを頼めば、「ご利用ありがとうございます!」と瞬間移動で配達されてな具合で。
あと、空との戦いと、サイキックバトル的な面白さもあるんですよね。
奇想天外な世界を、ワクワクドキドキ楽しみたいと言う方にオススメじゃないでしょうか。
司の記憶の謎まで、切なくも萌えるオチで素敵なお話だと思います。

えーと、ただこれ、個人的に合わなかった部分。
この二人ですが、出会って早々にエッチに突入なんですよね。
記憶が無い司に、周令が「思い出せるように、色々試してもいいか?(要はエッチ)」と言った流れで。

いや、エロ自体は大好きなのです。
大好きなのですが、いくらなんでも展開として早すぎる上に、普通に感じて喘ぎまくってる受けに、違和感を覚える。
だって、受けはノンケじゃん。
出会って数時間後に襲われ(本番未遂です)、何故そんなに笑顔なの?と。
嬉し恥ずかしみたいな空気を出してるの?と。

これな!
レーベルがレーベルなのでエロ多めじゃなきゃいけないのかもしれないけど、読者サービスとしてのエロなら、個人的にはいらないです。
周令が想いを暴走させてって事で、司がこの件でショックを受けるなら、違和感なく読めるんだけど。
それかもう少し時間が経ってて、司が周令を意識しだした状態なら、これほど違和感を覚えないと思うんですけど。

と、そんな感じで、基本的には二人の仲は甘いのです。
甘いのだけど、どうにも気持ちの変化が急に感じて、二人がイチャついてても乗り切れないと言うか。
いや、最初の最初に襲われて好きになったのなら、いくらなんでも司は流されすぎな受けだと思うし。

また、これも個人的な好みの問題なんですけど、攻めのキャラが合わない。
いや、すっごい俺様なんですよ。
自分を思い出さない司にですね、「この俺がわざわざ会いにきたのに!」とキレる。
で、すぐに「すまない。怒ってばかりで。今日の俺はどうかしてる」と落ち込む。
えーと、司は気性は激しいけど、すぐに己を改めるところはいいと好意的に解釈してますが、私には精神的に不安定に思える。
なんかこんな調子で、やたらワンコぶりを発揮するかと思えば、急に怒りっぽくなったり、俺様になったりと、キャラが安定しないと言うか。
何で、司は最初から好感バリバリなんかなぁと。
いや、記憶を無くしても、深層心理で周令への愛情を感じてるって事なんかなぁ。

あと、あれもこれもと申し訳ないんですけど、結局の所、昔の周令と現在の周令。
彼が人当たりのいい好青年から、今の気難しい性格に変わってしまったのって、何が原因なの?
例の、辛い経験からなの?
そこの所が重要なので、しっかり書いて欲しいなぁと。

まぁそんな感じで、ストーリーとしても世界観としても面白いのですが、なんか合わない所もある。
評価が難しい作品でした。

ただ、駿壱達が幸せそうだったのは、それこそ幸せ気分にさせてもらえました。

4

享年20歳から魂管理局にて始まる2ndライフ…を楽しむはずだったのだが

いや、高月さんの持ち味、テンポの良さは変わらずに面白かったよ。
2冊目が出るらしいと知って、前の登場人物メインの続編を期待していたのにな…

ちなみに2020年刊。
続編だから当然前巻もあります。
知らずに「え~いきなりこっちの本を買ってきちゃったよ~(;´Д`)」って人の為に、巻末の後書きにて駿壱さんからの魂管理局内の簡潔なレポートが載っているよん。

で、今回の話に今一つ入れなかったのは、周令と司が再会してからどう盛り上がるかって本筋に集中できなかった事にある。
周令も司が亡くなってきたばかりだというのに「何故俺の事を思い出さないんだ!?」と詰め寄るわ、恋人前提のお友達からの再スタートに難色を示すわ、こんなせっかちなヤツのどこがクールビューティ系なんだ!?
それに記憶喪失ネタを盛り込んでいる割には、司の記憶が所々欠けている原因に重点が置かれていない。
その真相ってのも、最後に取って付ける為に持ってきた感がして拍子抜けしてしまった。
現世で出逢った当時16歳の司が持っていた『バリスタになりたい』という夢の輪郭もぼやけてるし、司のほうから一目惚れして周令の世話を焼かれるうちに絆されるって経緯も駆け足気味だったような気がする。
力を入れるべきはご飯ネタじゃないよ~

いくらコミカルで笑える話が好きだと言っても、肝心のラブが疎かになるのはちょっと…ね。
今回の周令と司は何か滑っちゃってる。
前巻の駿壱さんファミリーは勿論、僅かな出番だった脇役キャラすらキャラが立っていたのに。

でも個人的にはシリーズ化万歳!!なので、是非とも盛り返してほしい。
次巻も読みたい、読めますように。

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