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NOIS keishicho kokka kansoku chousashitsu
今回は外務省職員の顔を持つ特殊捜査官と新人特殊分析官のお話です。
受様が憧れていた攻様とお試しバディが正式かつ私的な関係に至るまで。
受様は両親を早くに亡くし祖父母に育てられたため、国立大法学部から
安定の公務員職で父と同じ警察官を目指します。警察学校終了の前月、
「NOIS」の統括責任者である警視庁情報部の統括部長から「スパイに
興味はないか」と勧誘されます。
「NOIS」とは時の総理大臣肝いりの新設部署で国内外の政治、経済及び
その他秘密情報の集積情報工作を任務とする情報統括部の裏の顔である
国家観察室の通称です。
国内の組織犯罪の深刻化や世界情勢不安から、イギリスのMI6やアメリ
カのCIAを参考にして創られたNOISの基本方針は事件の予防です。テロ
や組織犯罪の目を摘む事が目的で、集めた情報は当該部署への流して
逮捕を促す部署です。
基本的には捜査官と分析官がバディを組んで任務に当たりますが、捜査
官は各業界に潜入して情報収集する専任潜入捜査官であり、表向きは
警察官ではありません。また重要な情報を握ることが目的の為、優秀さ
はもちろん、良家の子弟や見目のいい人間をスカウトしていました。
受様は警察学校を卒業後、一通りの研修を終え筆記試験にも合格します
が、嘘が苦手で演技力が皆無な受様は捜査官としては役不足と判断され、
分析官となります。分析官から捜査官となった先人もおり、受様も捜査
官になる事を夢見ています。
そして今、受様は初めての特別任務を拝命します。それは来日するライ
ネリア国公子の暗殺計画を未然に防ぎ、首謀者を炙り出す任務でした。
今回の任務に当たり、受様は初めてバディを組む事になります。
今回のバディは相性も見る仮のものだと言われ、受様は自分のテストも
兼ねているだろうと緊張していると、そこに研修でペアを組んだ受様の
憧れの男性捜査官が現れます。この捜査官こそが今回の攻様です♪
攻様はNIOSを創設した元総理大臣人物を祖父に、旧財閥系企業の重役を
父に、国会議員を叔父に持つサラブレッドであり、国内最難関大学を
首席で卒業、外務省に内定した後に情報統括部に自ら売り込みをかけた
と言われるきってのエースです。
攻様はその優れた頭脳と共に人目を惹く甘い顔立ちと逞しい体躯も惜し
みなく使い、男女問わず色事絡みの噂も絶えません。32才にして既に
数度の離婚歴がある攻様ですが、今は独身でここ数年は決まったバディ
はいないと聞いています。
攻様は新人の受様が役に立つのかと訝しみますが、部長は単独行動の
多い攻様の行動を制限させる意味も兼ねて組ませたいらしく、意義は
受け付けられません。
受様は攻様とバディを組めることを喜びますが、攻様は受様の能力が
高い事は認めても現場は向いていないし、性的な対象として襲われる
可能性も高いのだから"余生なことはせず"攻様の指示にだけ従えと
けんもほろろな状態です。
しかもハニートラップを常套手段と浮名を流す攻様に貞操の心配をされ
るなんて思いもしませんでしたが、自分から誘えなければ役に立たない
という攻様に「テストしてくれ」と食って掛かるのです。
そして売り言葉に買い言葉で身体を繋げた2人でしたが、受様が目覚め
た時には攻様の姿はなく、テストの合否はしれません。
果たしてて受様は正式に攻様のバディとなれるのか!?
そして暗殺計画を未然に防ぐことはできるのか!?
警視庁の情報統括部の裏の顔である国家観測調査室を舞台にバディと
なった2人が組織犯罪に挑む推理サスペンスになります♪
ホワイトハート文庫らしからぬ薄さですが、薄さは半端ない(笑)ルビー
文庫でも、山も谷もハラハラもグルグルもきっちり詰められてきた藤崎
先生ですし、警察の情報部の特殊捜査官とバデイという設定がかなり
ツボだったので迷わずGETしました。
天然で不器用ながらもまっすぐで生真面目な受様が、策士で俺様な攻様
を無意識に煽って関係を持ってしまった事から始まる恋物語という展開
が実に藤崎先生らしく、とても楽しかったです (^O^)/
受様は生真面目君なので、攻様に抱かれた事も優秀な先輩からの適性
テストと割り切って、来日する公子の在日大使館関係の調査に邁進する
ので、仕事と恋愛ルートがあまりうまく交錯していませんが、細かな
伏線が活かされていて事件解決までサクサク読めました。
受様が鈍すぎて自分の気持ちにも気づかず攻様を刺激していて、色仕掛
けもお手のものなはずの攻様も無自覚な色香に自制が利かずに手を出す
展開もかなりMYツボで美味しかったのです♡
NOISの設定自体がかなり面白く、攻様のように表の顔を持つ捜査官の職
は政治家や官僚、医者や弁護士、果ては芸能人と多岐に渡るそうなので
色々なバディの活躍が読んでみたいです。
警視庁国家観測調査室という特別捜査室〈NOIS〉を舞台にしたサスペンスラブストーリーです。
犯罪を未然に防ぐ事を目的にした組織であり、某国の公子暗殺計画を防ぐべく暗躍するバディものです。
本作、捜査ものとしては比較的よくできていたと思います。
ただ、肝心のラブストーリーが雑に感じてしまいました。
結局、身体から始まり身体で終わるって感じ……
NOISでは、特殊捜査官と特殊分析官はバディを組んで職務に当たります。
主人公は、分析官の葵。
この葵とバディを組むのが、外務省職員の徳永です。
仕事も出来るイケメン・徳永に憧れを抱く葵と、実は葵に一目惚れしていたという徳永。
あれよあれよと徳永に抱かれて、毎回そればっかりって印象。
どこがどんな風に好きって所が伝わってこなかった。
葵の将来を思って離れようとする徳永を、葵が身体で流しちゃった感じのラストも何だかなぁ……
そもそもの設定も分かりにくいし、登場人物が多すぎます。
だから、余計に主人公カップルの魅力が伝わってこなかった。
全体的にちょっと残念だったかなぁ……
hay