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kannoushousetsuka
すれ違ったままお話は進んでいくんですけど、
全体的にほのぼの、一応イチャイチャな感じの楽しめる作品でした。
タイトルが「官能小説家」だからと、エロエロなお話を想像してしまうと、少し違うかもしれません。
攻め様が恋愛小説家で、やや濡れ場のシーンを多く盛り込ませる作風のため、官能小説家と揶揄する人が多いという下りなので…。
ただ、口述筆記プレイ&花嫁衣装コスプレ…
攻め様の賭けに負けて小説の「資料」にさせられてしまうという羞恥プレイ系の数々は、官能小説の雰囲気を漂わして描かれているので萌ポイントでした。
内容は、小説家•久慈×新人編集者•馨のトラウマ&再会もののお話。
馨は、小学生の頃、ある事がトラウマとなり、
以来、男性接触嫌悪症に悩まされる生活をしいられます。
そのトラウマの元凶が久慈なんですけど、馨はまさか…久慈がトラウマの相手とは気付かず…
久慈は、気付いてきても、その事がトラウマになってる事は知らない…すれ違いから始まって行きます。
久慈もある意味トラウマだったのかなあと、私的に勝手に解釈しております(笑)
大学時代の失恋で落ち込んでいる頃に、小学生の馨と出会うんですけど…
トラウマの元凶になった事をしでかした本人も、その行動がショックで、なぜ…どうして…とモンモン悩み見続け…どんな相手と行きずりの関係を過ごしても、思い浮かぶのは馨の顔ばかり…一応トラウマかなあと…
あっ‼ でも、行き場のない気持ちを小説という文章にぶつけて、小説家として大成功したし、馨とも再会できたわけだからやっぱり違うのか…
すみません勝手に、どうでもいい所でグルグルしてしまいました…。
そんな感じで、怪我を負わせてしまった馨は久慈のお手伝い&資料という立場で再会し、すれ違ったまま進んで行き…過去の事に気付かないまま馨は魅かれて行き、誤解をして苦悩し…トラブルに巻き込まれた所に久慈が助けにきて、真実が分かりハッピーエンドといった展開でした。
久慈のした事は、本人も文中で言ってますけど、現実だと本当に犯罪者だよなあと苦笑いでした。
ま〜トラウマといっても、馨は久慈限定で大丈夫なわけで‼
久慈も、ただ一人馨の事を思い続け、小説を書き続けてきた
わけだから、根底には愛がある故…最後は結ばれて幸せになったのだから…まあいいかなあと(笑)
久慈に振り回されながらも、一生懸命な馨が可愛らしくて…でも強気な芯の強い所もある所が好感的だったのと、
久慈も普段は強引傲慢な男なんだけれども、結構優しく気づかい…意地悪いですが(笑)…一途な男っぷりが好きでした。
馨助けるシーンはカッコ良かった♡
蓮川先生のイラストの雰囲気も2人によくあっていて、艶やかな2人に萌でした。
矛盾を感じる事が多い作家さんだったりするんですけど、今回のお話はよくまとまっていると思うし、テンポよいストーリーなので、読みやすく楽しめる作品かなあと思います。
1冊すべて表題作です。
浅岡(受け)の視点でストーリーは進みます。
何かの作品とリンクしているのかなと、何となく探りながら読んだのですが、特に登場した人物はいなかったようです。完全に単独で読めます。
分かりやすく整理して語ってくれているので、浅岡が「子どもの頃に会ったトラウマの相手」と、久慈の「デビュー作の少女のモデル」がお互いであると読者にはぴんときます。
ですが、単に仕事関係で再会したというだけでなく、
・ケガをさせた詫びにエロ小説の口述をさせられる
・賭けに負けたため、小説の「資料」としてエロいことをされる
と萌える展開が詰まっていたと思います。
特に、久慈の婚約者が残した打ち掛けを浅岡に着せての場面はエロかったです。冒頭カラーイラストの鮮やかさもさることながら、挿し絵での浅岡の太ももはセクシーで素敵でした。表紙にもなっているので、この作品のキモではと思います。和装好きにはお勧めです!
ただし、久慈の和装はありません。ちょっと残念です。
それと、浅岡が男性接触嫌悪症になった原因は自分だと知った久慈ですが、もっと反省したり、なぜ触れても大丈夫なのかと疑問に感じても良かったのではと思いました。結局浅岡のその病気は治ったのか、久慈限定で解除されたままなのか気になるところでした。
新人編集者の浅岡馨が校了明けに上司に無理やり連れてこられたのは、実家の温泉旅館だった。
そこに滞在しているという官能小説家・久慈嘉彦に執筆を依頼しようというのだ。
「婚約破棄のショックで断筆!?」という噂まである作家に当然ながらOKをもらえるはずもなく、その日のうちにトンボ帰りしようと思ったのだが、久々に帰ってきたのだから、と家族に引き止められ、馨は一泊だけしていくことになる。
その晩、温泉に入ろうと浴場に向かおうとしていた馨だがそこですれ違った久慈にすれ違い様、キスを奪われてしまう。驚いた馨は、つい久慈を突き飛ばしてしまい、久慈にケガを負わせてしまう。
代償として、久慈の小説の口述筆記をすることになった馨。
ところが、負けず嫌いな性格が災いして、なぜか小説の「資料」となることになってしまう。
「嫌いな相手に抱かれる女の気持ちになってみろ」
と、久慈の元婚約者の打ち掛けを着せられて強引に抱かれてしまうのだが、実は自分の「男嫌い」の原因が久慈にあることを知って……
という話でした。
実は馨は、幼い頃に一緒に遊んでくれた優しいお兄さんから突然、キスをされて以来の男嫌いで、男に触られるだけでも鳥肌が立ってしまう……というレベル。
そしてそのお兄さんが実は久慈で……という伏線から始まる物語です。
久慈は、馨のことが好きで、昔馨と会った旅館に滞在して、馨のことを探していたのだけれど、馨に会うことはできなくて、会えたと思ったらキスをして突き飛ばされる……という。
こう書いたらなんだか久慈がかわいそうですね。
一方の馨は、あんなに男嫌いだったのに、どういうわけだか、久慈からされることは嫌じゃなくて戸惑って……と。
まぁ、割りとよくあるパターンの話だったように思います。
でも、久慈が「官能小説家」という設定なせいもあって、なんとなく描写が官能的なので(特に打ち掛けのくだりとか)、王道過ぎる感じはなかったです。