リンゴが落ちても恋は始まらない

ringo ga ochitemo koi ha hajimaranai

リンゴが落ちても恋は始まらない
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
12
評価数
4
平均
3 / 5
神率
0%
著者
松前侑里 

作家さんの新作発表
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イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥560(税抜)  
ISBN
9784403521300

表題作リンゴが落ちても恋は始まらない

物理教師
英語教師

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数4

優しい空気

初読みの作家さんです。
某ブログで高評価だったので購入しました。
わざと過剰な説明を避けるような独特の文体で、慣れるまで少しだけ時間がかかりましたが、入り込むと読みやすかったです。
ふんわりした手触りの、優しくてあたたかいお話でした。

教師と教師の恋です。
主人公は学長の息子。妻子持ちの男と不倫中のゲイです。それが父親にバレ、済んでた部屋を追い出される。その部屋、父親の持ち物なのだ。しかもそこに、主人公の同僚教師を住まわせてしまう。
主人公はその同僚教師の厚意で、同居生活することになります。
なにかとぶつかり合う同居生活です。お互いに欠点だらけなのだ。でも、相手のその欠点を埋められるのもお互いであると気づいてゆく。
オトナとは思えないほど、ゆっくり進行する恋です。性急に体を重ねない展開が好きでした。
いい読後感。

2

理数系攻

帯『ふたりで探す、叶うはずのない恋の解決法。』

松前さんは文庫本が多いので手が出しやすく、レベルも比較的平均してるので自分内では安全パイな作家さんの一人。

学長の息子であり英語教師でもあり、将来的に跡継ぎな身でもあるので通称「若先生」と呼ばれている忍〔受〕
彼はゲイで妻子ある相手と付き合っていたんですが、それが父親にバレて、知らない内に突然、父親名義で借りて住んでいた住居から追い出されしまいます。
そしてそこに代わりに住んでいたのは同僚で物理教師の暁人〔攻〕
行き場の無い忍はとりあえず暁人と同居させてもらう事になります。
物理教師の暁人は思考が理系で、文系の忍とは考え方が根本的に食い違っていて、自分も文系なので理解思考の暁人の行動や思考がなかなか面白かったです。
基本的に悪人は出てきませんし、最後は大円団的に上手くまとまります。
暁人の友人で、やはり同僚教師である友人達も脇カップルでいい味出してます。
読み続けるにしたがって、このタイトルの意味がああそうかーって分かってくるんですなー。
あと作中でやたら鍋と鍋後のアイスの組み合わせが出てくるんですが、もっそい美味しそうで試してみたくなりました……毎回鍋の度にやってたら太りそうだけど。

2

教師同士の同居もの。

松前さんはそれはもう大好きなんですが、その中でも私は『社会人同士』はあんまり好みじゃないんですよね(松前さんとは無関係に、もともと『大人同士』がむしろ苦手なので)。
もちろん一概には言えないし、こちらも決してキライじゃないんですが。

う~ん、なんかさら~っと読んでおしまいというか・・・

ホントに悪くはないんですが、別にこれといったものはないんですよ。
これなら別に、個人的には(ホントに!ホントに好き作家さんなので。BL作家でいちばん好きだし)松前さんでなくてもいい気がします。

しかし、松前さんて不倫(メインCPじゃなくても、既婚者を絡めてくることが)多いな~と実感。それ自体はどうしてもダメじゃないんですけどね。ただ、ないに越したことないとは思ってます、正直言って。

さらに、他の作品レビューでも書いてるかもしれませんが、松前さんで『家族問題(確執)』をネタにした作品はどうも好きになれません。
こちらは、忍(受)と父親(に兄が絡む)ですが、そこがやっぱりダメでした。

それでも、ほのぼのふんわりした雰囲気でとても読みやすい、安心できる作品だとは思います。

う~ん、 個人的好みで言えば、正直たいして思い入れもありません。←ただ、私がとにかく松前さんが好きだから、そのわりには・・・というのはあります。勝手に期待値を上げてるというのか。
冒頭にも『社会人同士は~』と書きましたが、個人的に松前さんでは『年の差(年上攻)・高校生受』が堪らなく好きだというのも大きいでしょうね。
松前さんは(高校)教師のキャラクターがやたらと多いですが、どうせなら教師が攻の年の差CPの方がいいんです。

イヤ、とにかく松前さんに限らず『高校生(受)』が大好きなんですよ、私は。
(特に受)キャラクターは若ければ若いほどいい!(ただし下限は中学生)とさえ思ってるよ、本音を言えば。

1

後から色々わかる…

主人公の忍は高校の英語教師です。既婚の外科医と不倫中の麗しいゲイですが、ある日、学長でもある父親に性指向がバレて強引に一人暮らしのマンションから追い出されてしまいます。困った忍は、知らぬ間に次の入居者になっていた同僚の物理教師・暁人と一時的に同居することになるのですが、文系と理系(オタク)でソリが合わない上に暁人は情緒に欠ける無神経男。最初は日常のペースを乱されて戸惑っていた忍が、外科医との別れ、没交渉だった兄との邂逅を経て、胸の奥に閉じ込めていた夢と向き合うことで素直な生き方を見つける物語です。

うーん…悪くはないけれど特筆するものもない、という印象の作品でした。教師同士のケンカップル的な展開かと思いきや、兄の存在や画家という夢を抱いていたことやマンションから離れたくない理由など、忍にまつわる色んな「実は…」が後出しジャンケンのように出てきて話の主軸がボヤケてしまった気がします。

作者さんが常識的な方なのだろうと思うのですが、登場人物がみんな良くも悪くも普通の人で強烈な魅力がないのです。暁人もオタクだ無神経だと書かれてはいるのですが至って常識的な好青年のリア充に見えました。そもそも最初の父親のメッセージも「女と付き合って子を作れ」というほど苛烈なものでもなく、そこが物語の「起」だとすると「結」がぬるっとしすぎで、本一冊分も何を悩んでいたんだっけ?と思わなくもありませんでした。

そしてこのタイトルで物理教師…。物理好きとしてはもっとヒネリを織り交ぜて欲しかったなーと思いました。

0

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