義弟の好きな人

otouto no sukina hito

義弟の好きな人
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌6
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
20
評価数
9
平均
2.6 / 5
神率
0%
著者
藍生有 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
花緒ト綸 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥690(税抜)  
ISBN
9784778128234

あらすじ

六歳年下の義理の弟・陽輝に恋心を抱き、離れるべく地方局のアナウンサーとなった隆文。だが陽輝の大学進学を機に始まった同居に限界を感じていたある日、同僚との仲を誤解した陽輝に強引にキスされる。格好よく成長し彼女だっているのに、真面目が取り柄なだけの隆文をずっと好きだったという陽輝。血の繋がりはなくても兄弟で男同士。隆文は想いを隠し拒絶するが「好きでいるのは自由だろ」と陽輝は言い…。

表題作義弟の好きな人

隆文の義弟で法学部在籍の3年生
地方局のアナウンサー

その他の収録作品

  • 義兄の好きな人
  • あとがき

レビュー投稿数4

お兄ちゃんなら頑張れ!!

今回は法学部3年生の義弟と地方局アナウンサーの義兄のお話です。

受様視点で同居中の義弟との関係が恋人関係に変わるまでと
攻様視点で本編裏事情を絡めた後日談を収録。

受様は小学生の夏に実母を事故で亡くし、新聞社勤務の父と祖母とて暮ら
していました。しかし祖母も中二の春に倒れて帰らぬ人となり、父も受様
も日々ただ懸命に過ごす毎日でした。

そんなある日、父が気力に取り戻してくれた女性と再婚、受様には義母
と6つ違いの義弟ができました。この義弟こそが今回の攻様になります♪

一人っ子だった受様にとって弟は未知の存在でしたが、攻様も突然できた
兄にどう接していいのかわからないようで、お互いになかなか近づく事が
できませんでした。

1月経ったある日、攻様が熱を出します。心配した受様が夜中にうなされ
ていた攻様の手をとって「傍にいるから」と微笑みかけると、攻様は初め
て「兄ちゃん」と呼びかけ、以来受様の後ろをいつもついて回るような
お兄ちゃん子になります。

攻様は受様と同じ学校へ進み、攻様は何をやらせても人より抜きんでる優
秀さを持ちながら、受様の歩いた道をトレースするかのように受様の真似
をしたがりました。

そして大学生になって初めての彼女ができた時にも、高校生になったばか
りの攻様は興味津々で相手の事を知りたがります。1度だけ、隠れてデー
トについて来たことがありましたが、彼女は笑って受け入れてくれ、攻様
とも仲良くしてくれました。

そんな彼女を素敵な人だと思っていた受様でしたが、自宅に彼女が遊びに
来た際に、飲み物を準備するために階下におりた受様が部屋に戻ると、
攻様が彼女にキスしようとする瞬間だったのです。

攻様はゆっくりと彼女に唇を重ね、そっと唇を離す時に指で自分の唇につ
いた彼女のグロスを拭います。その艶めいた仕草は可愛い弟ではなく、男
ぽさが滲み、目は獲物を狙うように彼女の唇をみつめていました。

しかし、もっとショックだったのは受様が嫉妬したのが攻様にではなく、
キスされていた彼女だった事でした。受様は自分が義弟に恋をしている事
を否応なく自覚するのです。

受様は彼女を露骨に避けるようになり、兄として慕ってくれる攻様にも
これまでと同じような態度が取れず、調度最初の内定がでた札幌のTV局に
就職を決めてしまいます。

仕事に夢中であっという間に時間は過ぎますが、3年前に攻様が受様を追
って札幌の大学を受験、入学が決まると同居する事となったのです。

攻様も大人になっていて昔のように甘え根言動は減っていましたが、攻様
は身内の欲目を引いてもいい男で彼女も切れた事がありません。そんな意
味でも希望のない恋なのですが、受様は攻様への想いを抱えたままで新た
な恋人もできませんでした。

ところが、休日に友人の結婚式の打合せにやってきた冗談好きな同期が、
帰りがけの玄関でいつものノリで受様に抱きついて頬にキスしている所に、
攻様が帰宅し、受様が彼と付き合っているのかと攻め立てられます。

同期には結婚を考えている彼女がおり、冗談だ、誤解だと言っても攻様
は聞く耳を持ちません。挙句に受様の唇を奪って「もうずっと兄貴が
好きだ、他の奴になんか絶対に渡さないっ」と言い放たれてしまいます!!

果たして義弟に恋した受様の未来とは!?

義弟に恋した受様と義兄を好きになった攻様の恋物語にります♪

年下ワンコができる優しくて綺麗なお兄さんに憧れて追いかけていくうち
に恋をしてしまうというのはBLでは王道ですよね。地方とは言え、受様は
放送局のアナウンサーとして入社できるくらい、実力も華もある人なので、
お兄ちゃん好きが高じて恋になってもおかしくないかと思います。

しかし、一方の受様がどうして攻様じゃなきゃいけなかったのかかという
理由が今一つはっきりしないくてモヤってしまいました。

多分ですけど、受様は自分よりも容姿も学力も体格すらも上回るデキる弟
が誰よりも自分を一番に思ってくれていた事が独占欲になっていて、攻様
の弟じゃない面を見た事が恋心に火をつけたのだとは思うのですが、もう
少し日常的な場面で攻様じゃなきゃダメというシーンが欲しかったです。

攻様の駆け引きで多少の山や谷はありますが、危機的なメリハリが少なく、
兄弟で恋人にはなれないといいながらも最後ならとあっきり関係し、今の
関係を変えずに恋人に・・・というのは何とも半端に感じました。

義兄弟で両想いな2人という設定は面白いし、けっこうMYツボなのですが
受様があまりにも流され系で、6つも年上なのに受様には、攻様との今後を
本当に考えているのか? 的な気概が見えなくて萌え足りませんでした。

それでも攻様視点の続編が入った事で、本編では見えなかったが見えたのは
面白かったです。受様視点の本編のみでしたら、自己評価が低くて優柔不断
な受様の良さが全く伝わらなくてもう一つ下の評価にしましたね。

藍生先生の既刊もいろいろ読んでいますが、いつも設定や展開が捻っていた
り、絡みがエロかったり、いろいろ持ち味があるはずなのに~ (>_<)

次作に期待しています。

0

ぬるっと手堅い王道義兄弟モノin 北海道

すごく王道。ぬるっと王道。

① ハイスぺ同士
兄27歳:地方局アナウンサー
弟21歳:国立大法学部3年弁護士志望
② 両片想いで意識しまくりの同居生活
③ 誤解から攻がキレて受を押し倒し、均衡が崩れる
④ 俺たちは兄弟なんだ、こんな関係間違っている……
⑤ からの、やっぱり好き。兄弟で恋人でいようエンド。

誤解の元になる同僚くん(ストレート)との鉢合わせシーンがやっぱり楽しいですね。
来るぞ…来るぞ……はい!誤解キタ!!!存分に燃え上がれ!!という王道ジェットコースター展開が味わえます。

一方、本作ならではの特色は舞台の北海道カラーが強い点。
とある地域の二人、ではなく居住区はガッツリ札幌だし、二人が致すのもガッツリ洞爺の高級ホテルです。
お寿司が安くて美味しいとか、ラーメンサラダってこんな感じとか、東京から移住した主人公たちならではの視点でぽつぽつ語られるのは意外と面白い。
舞台設定の影響なのか、全体的にのどかでしっとりとした雰囲気です。

兄は結構純朴で草食な受け受けしい感じですが、弟は若干したたかなキャラですね。
兄の初めての彼女に手を出しちゃうし(手を出した後で兄が好きと自覚)、
自覚後もなんやかんやで彼女は途切れないし、
しかし兄が就職で実家を出ていくと思いっきりやつれるというヤンデレな一面も覗かせます。
押せ押せだけど、若さ溢れ、経歴も行動も発想も落ち着きのない攻。
このタイプの攻を楽しむのに兄弟モノ以上のシチュはありませんね。

王道に盛り上がって王道に着地。
全く悪くありません。一巡目は普通に面白いです。
が、しかし、ぬるめの王道故に読み返すほどの切れ味の良い萌えは残念ながら見つけ出せず。
総合評価は萌です。

0

"義兄弟ものは攻め目線が萌える"という発見

2020年刊。
…ん?どうもイマドキの激しさが抑え目だなと感じていたら、後書きより2011年発売の小説ショコラ掲載からの加筆修正を経ていると知って納得。
色々と乱読してきて、どうも最近のものは一線を越える瞬間の激情とか濡れ場の激しさとか、読者を煽る為のものを盛り込まれている?気がしたので。
両親の再婚で義兄弟となった関係だと血の繋がりがないので禁忌度はぐっと下がるとはいえ、想像していたよりも穏やかだった。

話のほうは日常から二人の関係の変化を経て、新たな日常に戻るといったものだ。
義弟の陽輝(はるき)も案外好青年だった。
ただ、先にも書いた通り、最近の激情とか濡れ場の激しさに慣れてしまっているのもあってか、いまひとつ物足りなかったかな。
藍生さん作品は兄弟ものが多いイメージで、初読みならばせめてヤンデレ度は低いほうがいいかもと思ってこちらから読んでみたが、次に読む話はもう少しヤンデレが高いものを選んでみよう…

義兄・隆文が真面目過ぎる受けで、内心では陽輝への独占欲を意識していながらも気持ちを押し隠そうとしたし続けた末に、仕事のちょっとした失敗にも思い悩んで体調を崩す程だ。
そんな隆文がまどろっこしくて、"もう堕ちちゃいなよ~"なんて思ってしまった位だ。

そんな中、ちょっとした発見もあって、"義兄弟ものは攻め目線のほうが萌えるな"と気が付いたのだった。
たまたまこの話が前半は義兄・隆文目線、後半は義弟・陽輝目線だったのだが、後半に切り替わってからのほうがぐっときた。
この話での「24時間じゃ足りないからこれからも兄貴の時間を貰う」「兄弟で恋人がいい」って何気に名セリフだと思う。

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あっさり読める義兄弟もの

義兄弟の恋愛を描いた作品です。
言動に矛盾を感じるところがあって、首を傾げてしまう場面が何度もありました。
ただ、あっさり読める王道ストーリーでありながら、Hはたっぷりあり、押さえる所は押さえてるかなと思います。
兄目線で進む本編と、弟目線で進む続編から成る一冊です。


6つ下の義弟・陽輝と同居する地方局アナウンサーの隆文。
仲の良い兄弟に思える二人ですが、実は隆文は陽輝に秘めた想いを抱えていてーー…

ある日、自分の彼女とキスしている陽輝を目撃してしまう隆文。
しかし、嫉妬を覚えたのは彼女に対してでした。
ちょっと酷い彼女なんですけど、この出来事をきっかけに、隆文は陽輝への気持ちを自覚していきます。
そして、弟から離れようと、隆文は北海道で就職を決めるのです。
隆文の片想いかに思われた物語ですが、実は両片想いなんですよね。
逃げても逃げても陽輝が追ってくる^^;

北海道の大学に進学した陽輝と同居する隆文。
同期にふざけてキスされているのを陽輝に目撃され、
その後すぐに陽輝に迫られます。
ここで両想いだということが分かるんですけど、陽輝には彼女までいる。
しかも、直後に陽輝からよそよそしい態度を取られてしまいます。

隆文が男と付き合っていると勝手に誤解して腹を立てる。
そして、好きだと言い、本気だという割に隆文を避けるような態度……
なんだ、これはと。
陽輝の言動が噛み合わなくてイラつきました。

そして、隆文もハッキリしない。
気持ちに蓋をして、いい兄でいようとする自分に酔っているように感じてしまいました。
言っちゃえば思わせぶりで、気持ちを隠し切れてもいない。

陽輝の誕生日に二人で旅行に行き、そこで24時間だけ隆文を陽輝にあげる約束をします。
ここで身体は結ばれるわけですが、そのあとは兄弟に戻るという約束。
どうなるのかと思いましたが、なんてことはない。
〝兄弟で恋人〟という、一番簡単であっさりした結論にガッカリしました。

陽輝目線のストーリーも目新しいものはなく、何だかんだ隆文も受け入れてるなと。
うーん、全体的にちょっと物足りなかったかな〜
陽輝に関しては、一途でもないような気がするし……

5

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