「わたしにください」「わたしにください-十八と二十六の間に-」書き下ろし小冊子「いつかを夢見ながら」

watashi ni kudasai

「わたしにください」「わたしにください-十八と二十六の間に-」書き下ろし小冊子「いつかを夢見ながら」
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×22
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
2
得点
33
評価数
7
平均
4.7 / 5
神率
71.4%
著者
 
イラスト
 
媒体
特典
出版社
発売日
付いてきた作品(特典の場合)
わたしにください・わたしにください-十八と二十六の間に-

商品説明

「わたしにください」
「わたしにください-十八と二十六の間に-」
書き下ろし小冊子
(対象の店舗にて2冊購入すると貰える小冊子です)

内容
「いつかを夢見ながら」
渡米3年後、今だに崎田を忘れられず想いを募らせる森尾。それからさらに5年経ちーーー。崎田と再会した時の森尾視点のお話です。

レビュー投稿数2

"難儀な森尾祐樹"がようやく得る喜びと幸せ

・「わたしにください」
・「わたしにくださいー十八と二十六の間にー」
対象店舗で2冊購入するともらえる小冊子です。

小冊子の表紙は文庫本と同じもので、
裏表紙は26歳の森尾の前身イラストが掲載されています。
(こちらは本に収録されてないイラストでした♪)

2人が離れてから3年後+再会後の森尾視点になっており
崎田への想いが募り、揺れる、お話になっていました。

「難儀だな、森尾祐樹……」
ーーーと自嘲するようなセリフがあるのですが
ほんとそれな!!と思わずウンウン頷いちゃいました。

なぜ特典に入れたのか不思議なぐらい
個人的には重要に感じるエピソードもありましたので
配布されているうちに是非手にして貰いたい小冊子です。


(以下ネタバレ注意)


渡米3年後、森尾は崎田を忘れられずにいます。
最初は忘れようとしたものの、誰といても崎田を思い出す。

メールが月に1度2度のペースだった理由は
溢れ出す気持ちを自制するため。

何度も何度も崎田から届いたメールを読み返し、
液晶画面の文字をそっとなぞり、
心の中で遠く離れた崎田に問いかける。
ーーーと同時に自分の罪が許せないまま。

ホンット難儀な独白が淡々と綴られていました。
もうね。ここまでくると面倒くさい男なんですが、
崎田への想いに溢れててジーンときちゃいます。

そして更に5年、別れてから8年後ですね。
崎田と再会するシーンへ移ります。

やっぱり帰国を伝えるつもりも自分から訪ねるつもりもなかったようですね;
そのくせ心のどこかで偶然会える奇跡も期待していた。

『あの一瞬のことを、俺は生涯忘れないだろうと思う。』

この一文がグッときました。
あれはホントに運命の再会というべき瞬間だったのですね。
そしてその瞬間は喜びでいっぱいになり、森尾は自分の罪を忘れられた。
あのシーンは罪悪感もなにも背負っていない"素"の森尾なのですよ…!
それを踏まえて読み返すと涙腺が緩むわ…(;///;)

けれどその後はだんだん冷静を取り戻し、
またジワジワと罪悪感が浸食してきて…。

デートの日の森尾視点も、
森尾のバカーーー!!!って言いたくなります。
難儀なんてもんじゃあないですよ。ヘタレめ…!

長年自分を許せないまま頑なだった心が
崎田の言葉で少しずつ解けていく描写がみられて良かったです(;///;)

そうして本編では描かれなかった恋人エッチへと展開するのです。が。
時間が経てば経つほどレイプした罪悪感を拗らせ続けた森尾にとって、
崎田との性行為は過去を乗り越える大きな山場な気がするのですね。
なんで本編に入れなかったのか、この点はとても不思議。

恋人エッチはとても良かったです…!!
崎田も森尾も互いを忘れられず、他の誰かと付き合うこともなく、実に9年ぶり。
ガチガチに緊張しながらいたすのにめっっっちゃ萌えました////

罪悪感を抱えることなく自然に求め合い。
抱き合える喜び、崎田に愛され受け入れられる喜び、
溢れる愛おしさにたっぷり包まれるエッチで心が満たされます。

もう、ホントね。
なんでこれが本編に入ってないの~~~!!!(叫)

購入を悩んでる方、小冊子がつくうちに是非。
もしくは一定期間が過ぎたら電子化をして、
手に入らなかったと悲しむ人が減ることを祈る…。

12

ここまで本編で欲しかった

本品は『わたしにください』『わたしにください-十八と二十六の間に-』
2冊の連続購入特典小冊子です。

森尾視点で本編幕間的な3年後、8年後、本編後のお話になります。

森尾が渡米して3年が経ちました。5月になると大学のある街もようやく
暖かくなってきて川沿いの道を並んで歩く老夫婦や、若者のカップルが
チラホラと目に映り、森尾の瞼にはふと1つの顔が浮かんで消えていき
ました。

初めの2年はたった一つの初恋を忘れられるのかと思い、忘れようとし
て何となくいい雰囲気になった相手もいましたが、誰といても別れた
崎田の事を思い出し、崎田ほど好きではないと気づき、結局謝る事とな
りました。この頃では崎田が好きなうちは1人粛々とするべきとをやっ
ていようと参考書が恋人となっています。

携帯電話を取り出しては手癖のようにメール画面を開き、崎田の他愛な
い日常や森尾への労りの言葉を見るたびに、森尾の胸は愛しさに締め付
けられます。返事は3週間待ってからと決めていても、そんな自分を
崎田がどう思うのかが気になってしまいます。

森尾を好きだといってくれた崎田の気持ちが本物なのか、勘違いなのか
は森尾には分かりません。少なくとも森尾は今も崎田が好きですが、
この気持ちが続くのかは分かりません。忘れたほうが良いのだと思うと
同時にたぶん何年たっても忘れられないだろうとも思います。

なんで俺はこんなに難儀な、面倒くさい人間になったのだろう?
昔からこうだっただろうか?

過去の自分を振り返っても崎田と出会う前の自分の事は不鮮明でよく
分かりません。森尾は長い間自分を好きではなかったけれど、その事に
向き合った事もなかったのです。崎田を傷つけた自覚を持ってから初め
て、森尾は自分が自分を愛していない事に気が付いた気がしています。

森尾は日本に戻るつもりはありませんが、いつか偶然崎田と会える日が
来るなら、その時崎田が自分を愛してくれていたら・・・森尾は許された
と考えられるかもしれません。そんなありえない奇跡の日に望みを託し、
森尾は神様の気に入るような人間でいようと思います。たとえ、愛し合
えなくても、奇跡が起きて、崎田と会えるかも思るしれないから・・・

そんな奇跡の日を望み続けて8年が過ぎ、久しぶりに東京の地を踏んだ
森尾は心の隅にもしかしら・・・という気持ちはありました。しかし自分
から尋ねるつもりも帰国を伝えるつもりもなく、再会は難しいと思って
いましたが、上司の請け負った仕事のために都心を訪れた日、まさに
偶然の再会を果すのです。

森尾は長年背負い続けた罪悪感が再会の喜びにかき消され、なにもかも
忘れて崎田に駆け寄ってしまい・・・

B6判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)16頁というボリュームで崎田か
ら離れていた間、再会した時、恋人になってからの森尾の心情が語られ
るお話です。

本編では崎田視点だった再会を森尾がどう思っていたのか、崎田をどう
思っていたのかがガッツリ語られています。崎田を目の前にして溢れて
くる愛おしさと、興奮がさり徐々に沸き起こってくる罪悪感、揺れ動く
森緒の苦しい心情が本編よりもよりリアルに伝わってきました。

そして森尾の弱さも逃げも何もかもを知った上で、泣きながら自分の
気持ちを訴える崎田をこれ以上無下にしたら、もっと大きな罪を負う
と思った彼は神に「崎田を愛する未来を下さい」と願い、恋人となった
崎田を腕に抱く

・・・という幸せなエンディングでした♡ 崎田はあまり聡くないし、森尾
もかなり思考がズレているので、両者それぞれの視点で思いが語られた
事でより切なく響くお話になりました (^-^)

また今回は書店共通で同じ特典が付いたというのはすごく良かったと
思います。でもやっぱり 本作でここまで入っての幕引きだったなら
2人の未来もしっかり見えてより良かったと思うのですよね。

入手可能な方はぜひ本品もGETしてラブラブな2人の幸せHまでご堪能
頂きたいです♪

7

この作品が収納されている本棚