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kamisama to issho
トトロとか千と千尋の神隠しを思い出すような世界観のお話でした。
そうそう、日本の神さまってこんな感じなんだよねぇ、と思いながら読みました。
といっても舞台は現代の日本です。半寮制の男子校が舞台。
山々に囲まれたその学校の敷地内には、人ならざるモノたちがたくさん住んでいる。それを見える人もいるし、見えない人もいる。
そこに転校生としてやってきた男の子が主人公です。
中盤で明らかになる主人公の過去はシリアスで、犬神さまのしたことを考えると笑えないんですが…、ほのぼのした雰囲気で進むストーリーに、シリアスさなど忘れてしまいました。
マリさまたちがかわゆいよ。
精霊のようなものが住む森がある学校に、転校してきた草一郎。
全くそれらが見えない先輩信田に誘われて、「学校史研究編纂会」という同好会に入る。信田の幼なじみの佐藤は、小さい草一郎をからかってばかりで草一郎にとって苦手だった。しかし、自分と同じで精霊の姿が見えることで一緒の時間が多くなり、だんだん惹かれてゆく。
中盤辺りまで、草一郎の生い立ちの謎や、佐藤の遊び人ぽいけど草一郎を想っている様子などで、ドキドキしながら読みました。
ラブラブになってからは、よかったねーとのんびりと楽しみました。
ラブラブな二人は人間ですが、犬神様やお使い様といった人間以外のキャラクターが可愛いのよ! ファンタジーというほどでもないけど、人間以外のものが喋る話は好きです。
祖父が亡くなって、田舎から都会の学校へと草一郎〔受〕は転校してきます。
そこで先ず出会うのが、学校内で迷っていた草一郎を案内してくれた先輩達。
彼に誘われ同好会に入る草一郎ですが、そこで佐藤と再び再会します。
同好会会長の信田に連れられて森へと入ると、そこで草一郎は寄ってくる奇妙な鞠の様な妖精??や、沼の主を見ます。
信田はそれを見る事が出来ないのですが、草一郎と同じく「見る事が出来る」のが佐藤なんですね。
奇妙な森の生き物達や学校に住み着くその普通の人には見えない生き物は、悪戯程度はするけれど悪事を働くまではいかないので結構可愛いものがあります。
そんな草一郎ですが彼には実は秘密があって、犬神の祟りで身体に犬の形をした大きな痣があるのです。
そして犬神は、殺したと思っていた草一郎が未だ生きてきたと知り学校へとやってきます。
この犬神が神さまの割りには先輩に説得されてしまうというちと可愛い所もあるのでせすが、でもこの犬神様って草一郎の父親を殺し、赤子だった草一郎も殺そうしてたんですよねえ……それを思うとちょっとほのぼの過ぎる気もしないでもないですが。
まあそこが気にならない訳ではないですが、全体的には可愛い学園ファンタジーでした。
読みながら、コバルト文庫かと思いましたよ。なんというか、可愛いイラストそのままに、不思議でほのぼのしたストーリーなんですが、そのわりに犬神さま関係がその雰囲気とはちょっと相容れない感じでした。それも含めて、全般にちょっと簡単に流し過ぎかな?という気はしましたね。
でも、そのあたりを深く気にしなければ、ホントにふわふわで可愛いかったです。お使いが・・・これは可愛いのか?うん、可愛いな!キャラクター(人外も)は立ってましたね。そこはやっぱり上手いなと思いました。
ちょっと渡海さんらしからぬ?いやむしろ渡海さんなのか?とどうでもいいことを考えてしまいました。
転校初日、校内で迷子になってしまった草一郎は、それをきっかけに二人の先輩と知り合いになる。
面倒見がよくて優しい信田と、とにかく意地悪な佐藤。
なにかと自分をからかってくる佐藤を毛嫌いしていた草一郎だが、佐藤と自分の意外な共通点に気づき……
ほのぼのいい話で先輩×後輩。
神様とか人外がわさわさ出てきて大変好みの世界観ではあったのですが、あれあれっと思っているうちにハッピーエンドに。
若干安易かなあという気はする。
ピュアピュアな主人公にそれほど萌えられなかったのが敗因かもしれません。
文句なしに可愛いイラストは、ほのぼのな世界観はぴったりだと思います。
ちょっとお馬鹿で抜けている犬神様にときめいた。こういう神様大好き。