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nisi no toride ni idou ni natta majutsukishi no tsugai
新しいレーベル『ルビー文庫:D』を読んでみようと思い手に取りました。
この本を選んだのは、試し読みをしたら、非常に読みやすくて親切な文体だと感じたからです。
あと、何と言っても『若さ』を感じたんですよ。
登場人物だけではなく、お話自体が一生懸命で優しい。
とことん悪い奴は出てこないし(小悪党はいるけど)激しい事件も起きません。
自分の居場所を探して戸惑いながらも手探りで頑張っていく『あの感じ』は大変良く伝わりました。
「ああ、若い~っ!」って思ったんですね。
ただ残念なことに、私には『web連載の小説』は合わないみたいです。
小さな章と章の合間に、想像を膨らませて読むことが必要な感じがしました。自分の頭の中で補完する必要がある、とでも言いますか。
それが出来ずに、2人の距離が近づくまでのあれやこれやに萌えを見つけられないまま、気がつけば読み終わっておりました。
もうひとつ、乗り切れなかったのは、私がへそ曲がりの所為もあると思うんですね。『運命』とか『生まれる時から持っていた何か』によって恋愛が進むのがちょっと苦手なのです。そういうお話が好きな方は面白く読めるのではないかと。
勝手な推測ですが、作者さまはとても優しい人なんじゃないかと思ったんですね。
お話からもそんな雰囲気が滲み出ているし、あとがきのweb連載中に感じていたことなどの部分を読むと、なんかもう応援したい気持ちになっちゃうんですよ。そういう意味では嫌いじゃないんだけどなぁ……
一言で言ってしまえば「私が年寄である」ということなのでしょう。
ジェネレーションギャップを非常に感じてしまった一冊でした。