シャンパーニュの吐息

champagne no toiki

シャンパーニュの吐息
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×28
  • 萌15
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
5
得点
106
評価数
33
平均
3.4 / 5
神率
15.2%
著者
夜光花 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
¥533(税抜)  
ISBN
9784199003769

あらすじ

10年前に死んだ弟がなぜ目の前に―!?レストランのオーナー・矢上が出逢ったのは、店で働くギャルソンの瑛司。
綺麗で儚げな容姿は生き写しでも、瑛司の明るく快活な性格は弟と正反対だった。
未だ弟の死を悔やむ矢上は、別人だと頭では否定しながらも瑛司に惹かれていく。
そんなある日、矢上は瑛司への想いを抑えられず抱いてしまうが…!?この腕の中にいるのは誰?―ミステリアス・ラブ。

表題作シャンパーニュの吐息

レストランのオーナー
ギャルソン

レビュー投稿数5

オチよりも2人の気持ちが大事なミステリー小説

夜光花さんでまだ読んでないってだけで、
まったく期待せず軽い気持ちで読み始めたのですが、
いや〜私にはツボでした。
いいですね、爽やかなミステリー小説(笑)
爽やかさを目指したっとあとがきにありましたが、
うん、爽やかなミステリー小説。
爽やかに重くなく、どちらかというと軽く読めるけど、
しっかりせつなさも感じて、幸せな気持ちも感じる
私には大満足な一冊でありました。

BL小説ってミステリーが絡むと、
やれ監禁だなんだがあって、
ちょっとそれがエグい時があったりして、
話がミステリーなんだか状況がミステリーなんだか、
はたまたエロがエグいだけなのか解らない時がある。
まぁそういうのも嫌いではないですけど、
私としてはやはり話が面白いのが好きでして、
話のテンポに乗せられていくのが好きでして。

で最後、
もめにもめたのに最後は「好きだったからあんな事をした」ってなって、
された側も「俺にはお前だけだ」みたいになって、
「え〜あんなんされたのに許しちゃうの?」みたいなのが多い気がする。
しつこいですが、そういうのをなんだかんだ楽しんではいるんです。
が、時々ちょっと食傷気味になる。
最近そういうのにちょっと飽きてたのもあり、
なので今作品は私にはツボでした。

今作品、
オチを予感させるのは冒頭だけ。
お話自体は2人が恋に落ちてくのに徹したので、
オチがどうとかより、2人を読んでるのが楽しくて、
なので最後のバーッとただ真相を明かしていくクライマックスは好きでした。
泣きはしなかったけど、瑛司が発した台詞は胸が痛かった。
状況が解れば、解ってあげる事は出来なくても想像出来る瑛司の痛みなので、
一気に瑛司の過去を見せられた感じ。
一気に今の瑛司の苦悩を見せられた感じ。
その上での2人が出した選択だったので、
納得せざる得なかったし、せつなかった。
そ〜、なんでもかんでもそう簡単にはいかないって。

で、1年で再会する訳ですが、私は納得でした。
1年でっていうのって、ちょっと短い気もしますが、
あんまり長いと暗くなるというか、この流れでいくとテンポが悪くなる気がする。
1年位が納得出来ました。
長年想ってっという重いのも大好きなんですけど、
もしそういうのがあるならば、この2人は今後がそうな気がする。
ちょっと今後の2人も読んでみたいですね。
(続編は今後もなさそうですけど…ちょっと残念)

軽く読めるものって、話も軽くなったり、
ちょっとギャグっぽいものだったりな気がするんですけど、
今作品、私には
軽く読めるけど、でも結構ツボなしっかり楽しんじゃいましたの一冊でありました。
また食傷気味になった時、再読すると思います。

4

キャラ文庫であろうと…

2005年の夜光さん、初キャラ文庫の作品です。
やー、キャラ文庫だからでしょうか、いつもより爽やか(攻めが清々しいからでしょうか…)ともうしますか、えっち度も低めかな?
低めと言っても夜光さんにしてはというだけなんですが。
視点は攻め、受けの両視点(一瞬別の人物も入りますが)なのでふたりの気持ちがわかりやすいです。


受けの瑛司はフレンチレストランに勤める、24歳。
口を開かなければお人形のような容姿の持ち主ですが、ひとたび開くとやんちゃ小僧といった様子。

攻めの慎一は、瑛司の勤めるフレンチレストランのオーナー。
父が築いた大企業からレストラン部門を切り離し、そこの社長に就任しています。


慎一が大学時代に、火事で亡くなった14歳の弟、貴之。
そんな貴之に生き写しの瑛司とオーナーを務めるレストランで出会った慎一は、くったくない瑛司に惹かれふたりで会うようになります。
はたから見たら、年齢も服装もまったく違うふたりですから、まるで援交のような(苦笑
そういうことを気にしてしまっているのは瑛司の方だけで、慎一はただひたすら一緒にいられることを喜び、いつしか瑛司の存在がかけがえのないものへと変化していきました。

根幹となる謎の部分は読む前から察せられますが、その原因となった出来事はやっぱりキャラ文庫だからって関係なく容赦なかったです(苦笑
ふたりの関係やその周囲の過去は歪で、なんとも夜光さんらしいストーリーです。
ただその中でも慎一はひじょうに真っ直ぐで、もちろん家族の不幸な事件が彼の心の中に一抹の影を落としてはいますが、それでも健全な精神の持ち主としてえがかれていました。

このお話自体には題材に陰湿さがありますが、それでもスルスルと読めるのは、慎一とそしてその周囲の人のキャラクターかなと思います。
その筆頭は、愉快で憎めない慎一の叔父さん。
ラスト近くにはこの人の過去も出て来ますが、それでも光の中に生きてるという救いがありましたね。
なかなかの強烈インパクトの持ち主ですよ。
明るいイタリアの太陽のようで、夜光さんの作品では珍しいタイプの中年男性。
頭突きをかまされて、「おう、なんて激しいボディランゲージだ」とか喜んじゃうとこがひじょうにツボでした。
この作品は叔父を筆頭に、男性陣には悪い人が少ない(一人いますけど)です。
その辺り、読んでいて安心でした。

汞りょうさんのイラストも10年近く前の作品のせいか、特に攻めさんの顔が女性ちっくです。
今だったらもっとカッコ良くお描きになるんだろうなあ。
その辺りは残念ではありますが、そういうのは汞さんだけでなくみなさんそうですもんね。

4

ミステリー

レストランのオーナーと、そこで働くギャルソンのお話です。視点が二人を行き来しながら、謎が少しずつ明らかになってくるミステリー仕立てのストーリーになってました。
私は途中まですっかり騙されてました。

オーナーの矢上(攻)が、自分の持ってるレストランで出会ったのは、ギャルソンの瑛司(受)。
瑛司は10年前に死んだ弟にそっくりだったのだ。
興味をひかれて交流するうちに、お互いに惹かれはじめる。
でも、瑛司の側には秘密があった。その秘密が明らかになったとき、二人は──。

主人公の二人の性格が好きでした。萌えはないんですが好感が持てるというか。
夜光花さんの小説にしては珍しく、受けも攻めもまっとうな性格してたような気がしますw

2

ミステリアス・ラブ

10年前に弟を火事で失った矢上。
しかし弟をそのまま大きくしたかのようによく似ている瑛司に出逢います。
初めは弟に似ているからだと思っていましたが、次第に瑛司自身に惹かれていきます。
また瑛司も矢上を好きになります。

攻め・矢上視点、受け・瑛司視点と両方の視点から読めるのがよかったです。
お互い好きになっていくのがだんだんわかっていって、これでこのまま終わるのかな?と思ったんですが!
さすが夜光さんwこんなほのぼのとしたまま終わりませんw

瑛司には実は秘密があって。
意図的に矢上に出逢っていたのです。
そして矢上の父と弟が死んだ謎、瑛司の正体がわかっていきます。
矢上のお父さんにはびっくりですね・・・

夜光さんにしてはエロは少なめだったかな。後半にありましたね~
瑛司が死んだ弟になりきって「ごめん、兄さん」って言うところが好きですw
最後はハッピーエンドで!お互いがほんとに好きなんだなあと!
ストーリーはほんとおもしろくて、最後まで飽きずに読めました(^ω^)
ちょっとミステリアスな感じがよかったですね♪

2

ネタバレ注意~

タイトル通り、作中にシャンパンが何度か登場します。
あくまで小道具としてなのでストーリー的な意味は無いんですが、やけに美味しそう~。

矢上[攻]がオーナーをしている店で亡くなった弟にそっくりなギャルソン瑛司[受]と出会う。
弟に大して未だに罪悪感と憐憫の情を持っている矢上は、瑛司と幾度か食事をしたりする内に魅かれて行きます。
ミステリー仕立な話なんですが、この辺の書き方がなかなか上手くてまさかの真相。
この作品が萌なところはネタバレになっちゃいますが、結局本当に瑛司が義弟だったという所なのですな。
何故なら自分は近親物スキーだから~~!!
真相が分かるのは後になってからなので、恋愛に至るまでやエロシーンでの禁忌感こそないですがやはり結論としては義兄弟物はやっぱ萌え心を擽ってくれます。
矢上の叔父は最初はいい人だなーと思ったんですが、最後まで読むとちと微妙、悪い人ではないんだけど。
あと現在の瑛司の父である元刑事が燃死体まで用意してってのはちと無理があった様に思いますが、事件処理等としては甘過ぎる点はツッコミ所有り。
事件そのものの処理方法より、真相に至るまで過程を楽しむ話な気がします。

1

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