セブンティーン・ドロップス

seventeen drops

セブンティーン・ドロップス
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神16
  • 萌×29
  • 萌25
  • 中立6
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
17
得点
197
評価数
60
平均
3.5 / 5
神率
26.7%
著者
砂原糖子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
佐倉ハイジ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥560(税抜)  
ISBN
9784403521232

あらすじ

誰かを可愛いと思ったのはそれが初めてだった。
江里口侑、小学校四年の始業式で広久の前に立った少年。
すぐに彼は転校してしまうが、時が経ち、進学したばかりの高校で、広久は江里口と再会する。
女の子より可愛かった彼は、背も伸びて見違えるほど男らしくなっていた。
人気者の江里口。
誰とでも仲良くなれる江里口。
高校二年生、同じクラスになった江里口と、広久は初めて親しくなるが…?七年目の恋物語。


表題作セブンティーン・ドロップス

高校生,母子家庭
高校生,父子家庭

レビュー投稿数17

やばい…キタ

めっちゃ良かった…。
今まで読んだ砂原糖子作品のなかで一番好き。
キュンキュンキュンキュン、胸の病になったのかと思うほどトキメキました。
砂原さんって意外と学園モノが少ないんだけど、高校生が主役の小説が向いてるのでは?と思わされた一冊です。
この焦れったい恋、オトナ同士の恋愛だとまどろっこしく感じたかもしれない。けど、高校生同士というだけでトキメキ度がアップ、切なさに悶絶しまくりました。
主人公の受けは、無口で真面目で芯のしっかりしてる高校生です。攻めは同じクラスのイケメンのモテモテくん。
180度違う二人は、小学四年生のときの同級生だった。再会し、仲良くなり、恋心を自覚する。
二人とも一生懸命です。一生懸命、相手の気持ちを考え大事に大事にしようとする。それゆえにすれ違ってしまったり…。

正直この小説に、最後の長いセックス描写は要らなかったんじゃないかなぁ。
二人の切ない心理描写で大満足、満腹してセックス描写を蛇足にすら感じてしまった私です。

9

高校生BLの決定版

日常的な高校生モノです。
ですが何故だかわかりませんが
泣けて、そしてすごくキュンキュンします。
胸キュン度はどんな高校生モノにも勝ります。

高校生モノが苦手なにも読んで欲しい。
砂原作品で1番オススメです。

5

本当の恋を知った二人にキュンキュン

出会いは小学4年生。
しかもたった2ヶ月で引っ越してしまってそのまま。。。

そんな二人が再び高校で再会するんですが
その時はお互い、自分の気持ちには全く気づいてなくて
でもなぜかお互いの事が気になってたりして、と
ザ青春時代!みたいな甘酸っぱい感情が見え隠れして
キュンキュンします。

物語はほぼ広久(ヒロ)視点で語られているんですが
ときおり江里口視点で語られる彼の心情が
無自覚ながらもヒロに向けられた気持ちを物語っていて
二人の心の動きがよくわかって
感情移入しやすかったようで
先に自分の気持ちに気づいて戸惑うヒロにも
やっと自分の気持ちに気づいてなりふり構わず行動する江里口にも
思わずウルウルきちゃいましたよ。

描き下ろしの「セブンティーン・キス」は
やっと7年越しのお互いの気持ちを確かめ合って
ラブラブの二人に会えるかな?と思ったら。。。

そう簡単にはいかない、もどかしいほどに不器用な広久にヤキモキ。
江里口のストレートな愛情表現にどう答えていいのかわからず
ぶっきらぼうな態度しか返せないくせに
その後すごい後悔してる広久を見てると
「もぉ~~!何やってんだよ!( `Д´)σ」
ってイライラさせられるんだけど
気がついたら、広久にエールを送ってましたw

でも、余裕綽々の態度だった江里口も
実は本気で人を好きになった事がなかったから
広久に対してはかなり不器用だったんだな、と判って
ますます甘酸っぱい気持ちに。。。
結局は二人とも初めての本当の恋に
どうしたらいいのかわからなかったんですね~。

この作品を読んでいると
オトナになってすっかり忘れてしまっていた
恋愛に対する一生懸命さや必死さ、甘酸っぱくて苦い感情を思い出して
遠い目になっちゃいますよ。。。


余談ですが
これって砂原さんのディアプラス文庫2冊目の作品らしいのですが。。。
エッチの挿入シーンは朝チュンでしか描かれていないのに
そこに至るまでのシーンでの細かな性器の描写が。。。かなりエロいw
もっと後の作品のあとがきで自らを「エロ担当」っておっしゃってましたが
この作品の時点でも十分エロ担当だったみたいですねw

3

キュンとして泣けてしまった

読み始めて、何度胸が掴まれて涙ぐんだことか、切なかったァ~!

ヒロは母親がいなくて、父親も大病を患った為に頑張って母親役をこなしていたので、我慢することが当たり前になって、自分の気持ちを吐露することが苦手だったのですね。
また侑は転校が多かったのかな?水商売の母との二人暮らしでさびしかったのでしょうね、それで誰にでも愛想のよい人当たりのよい人になってしまったんですね。
そんな二人の、本当の初恋。
ヒロが気持ちを飲み込む、我慢するたびに心が苦しくて自分も一緒の気持ちを体験していました。
当たり前のように皆が使う携帯電話をヒロが本当は欲しかったんだという話がぐっときちゃいました。
BLに登場する女性キャラは嫌な奴が多いのですが
ここに登場する女の子達、きっと普通のいまどきの女の子の典型を出しているのかもしれないですが
彼女達が登場することで、ヒロの純粋さと良さが際立つのですね。
小学4年のたった一カ月の出会い、本当は二人とも忘れてなくて、それが高校の再会に繋がるのも不自然さがなくてよかったです。

この純粋な気持ちたまにポっと出会うとホっとさせられ、とても魅力的です。

2

私の理想とする、等身大っぽいセブンティーン

好きを確認したら、ずるくても強引でも押し倒してしまうっ!
それが17歳だと思うvすごく等身大っぽくて良かった。

同級生再会モノで、初恋モノ。
背も高くて顔も良くて人当たりもよい侑と
小さいけどしっかりしたヒロ
最初は、すごく侑が大人びて見えたのに
男前だったのはヒロでした。
どこまでもどこまでもピュアで、悩んでも前へ進む強さのあるヒロ。
そんなヒロに侑が惹かれるのも必然的だったと思うのです。

ふたりの家庭環境も
ぶっとび過ぎず想像しやすかったのも良かった。

ちゃんとバイトして我慢するところ我慢してるヒロ。
携帯を買ってもらったくだりなんかもしみじみ良かった。
私、リーマンがお金持ち設定は大好きだけども
親のすねかじってる高校生がバイトもせずに
お金に困ってないとか・・・すごく嫌なのw
学生の生活や恋愛の萌えの肝は
限られた時間、限られたお金をいかにやりくりしてるかだと思うんですよ。

とにかくヒロが、無駄使いなんかしないのに
侑の雑誌をちゃんと自分で買ってるとことか
細かいところだけどすごくキュンvとしました。

余談ですが、佐倉ハイジさんの巻頭カラーが
表紙とあまり大差ないイラストで、がっかりしました。
せっかくの巻頭カラーページです!
表紙ではなく中にしまわれているページ!
しかもカラーです!
ナニを描くべきなのか、小一時間問い詰めたいw

2

甘酸っぱ~い

 いや~、青春ですな。
 高校生の時のことを思いだしました。とはいっても、そんなときめきはなかったのですが、修学旅行の感じとか、文化祭の感じとか、そういえば楽しかったよね~と小説の内容と別のところで、しみじみしてしまいました。

 お話は……胸が!!! キュンキュンしまくって、このキュンはどういう現象なのだろうかと考え込むほどの回数でした。
 学園物って苦手なのですが、それでも萌えたのは、二人とも片親で恋だけをしているお気楽な高校生ではなかったからかもしれません。とくに広久は家事までこなす長男。それをあまりグチグチ言うわけでもなく、頑張っている姿はいじらしいのです。

 広久にとっても初恋ですが、色んな女の子と遊びまくっている侑にとっても初めての恋なんですね。初めての感情に戸惑う広久と、今までにない自分の感情を持て余す侑。
 それぞれの初恋に、キュンキュンしました。

 こんなできた高校生がいるのだろうか、と思わないでもなかったですが、リーマン好きな自分でも十分すぎるほど楽しめました。

1

大好きな作品

砂原さんの作品はどれも好きなのですが、これはピカイチです!
普通の高校生の淡い初恋のお話。
主人公広久は今時珍しく真面目でできた男の子。
それが普通だと思っている。家族のことを思い、ちゃんと勉強もしてバイトで家計も助け毎日が忙しい。

一方の侑は女性に囲まれて育ったせいか、恋愛に淡白で遊び相手はたくさんいても本気になったことが無い。

その二人が惹かれあい好きになっていく過程が切なくていいです。
広久に同時に多数の女友達と付き合っていると知られて
「ふしだらだ」と言われてショックを受ける侑も可愛い。

見た目は可愛いのに内面は凄く男らしい広久がカッコいいです!

1

受けがちっちゃい男前(だけど不器用で奥手)で好き。

受けのヒロがすっごくいい子なんです。
母親代わりに家事をこなしているけどそれを苦にしたり、声高に俺やってます!と主張することもなく淡々とやるべきことをやるのみ……みたいな武士っぽさがあるというか。
寡黙で、芯があって、真面目でちっちゃいけど男前な子。

対する攻めの侑は、人当たりがよくてスマートな振る舞いが身についていて、セフレがわんさといる。
基本ウェルカムなんだけど、去る者追わずな子。

人への接し方、性に対する考え方など180度違う二人だから、恋に向かって歩いていてもテンポが全然違うんですね。

だから、すれ違う。
で、ジタバタ、ぐるぐるして、落ち込む。

そこが甘酸っぱくて、お互い初めての恋って感じで良かった。

とりあえず告白されたら付き合うし、セフレにも事欠かなかった侑が、初めて「好き」という感情に目覚めるんですね。
だけどヒロを泣かしてしまい「おまえなんか死んじまえ!嫌いだ、おまえなんかっ」と拒絶されてしまう。

そのあと侑が自己嫌悪する様子や、「ヒロが認めてくれるような、優しいいい男にきっとなるから。だからもう一度、俺を好きになって」とよれよれ&シワだらけな制服姿で許しを乞うところが、ちょい攻めざまぁ成分混じってて萌えました。


後半も良かった。

付きあうってどういうことだろう?
「好き」をどうやったら形に変えられるのか、悩むヒロ。

バイト先(弁当屋)の常連客である女装のオネエとの不器用な交流がキラリと光って、私はここが好き。

今まで、自分の主張を飲み込んできたヒロにとって、言葉で自分の気持ちを表すということは至難の技。
勇気を出して声をかけてみるも、案の定不器用すぎるド直球質問でオネエを激怒させてしまう。

でも、そのあと再会したときのやり取りで
「男なのに、男と付き合うって難しいんでしょうか」と悩みを打ち合えたヒロに対して、
「男だから難しいんじゃなくて、他人だから難しいんだと思うけど?」と答えたところが好き。

2

確かに、きゅんきゅんしっぱなし

永い永い初恋成就のお話。私的にはある意味高校生らしい、好感の持てるお話でした。
オバサンでも過去に感じた事のある、甘酸っぱさがそこかしこにちりばめられていて、どこがといいきれないくらい、始終キュンキュンしておりました。

真面目高校生、苦労人、お人好し、などなど、冠がいっぱいつきそうな広久の「恋愛」とか「好き」の感覚と、フェミニストな侑の「お付き合い」とか「セックス」に対する価値観と、基本がまるっきり違う二人が紆余曲折しながらも『やっぱりお互いが一番好き』でめでたしめでたしよかったね、っていう感じ。

実際のところ、片思いってどのくらいの率で「相互片思い」なんだろうっていつも思います。どちらかが勇気を出して告白しなければ、結局「どうせ私なんて」みたいな後ろ向きな気分のまま諦めちゃうでしょ?

どちらかというと、性格は男前だけど最初から諦めムードの広久は、侑の懐の広さに救われていますよね。グルグル悩んでいるのが広久で、実は色々気を回しているのが侑なわけで。ところがその歯車がなかなかうまい具合にかみ合わない。それでも広久の鈍感さにイライラせずに読み進められるのは、彼が本当にいい子だからだと思います。この生きずらい世の中で、よくもここまで純粋に育ったものだとオバサン感心しちゃいました。この子が育った家庭ですから、このあと侑を「恋人として」紹介しても難なく受け入れてくれるんじゃないかな。弟君はちょっとヤキモチやくかもしれませんが。

で、脇の皆さんがなかなか色々と個性的な面々で、いい感じに二人に絡んでくれるので、奥行きも出たと思います。麻美さんは、デラックスの人とうまくいってると思いましょう。桜田さんは梅野と付き合ってればいいよ。弁当屋さんの女子大生、いるよねこんな子。よーく考えてみたら、なんだか嫌な子ってこの女子大生以外出てこないから読後感がいいんでしょうね。

3

受けが男前な話は大好物です!

そして広久、外見はともかく中身は本当に「男」です。
だから余計に、同じ男である侑が好きだと気付いた時、戸惑います。

広久が恋心を自覚したきっかけは、
クラスメイトの桜田に頼まれて侑に桜田の気持を伝えたとき。
付き合い始めた2人に、ほんとうは侑に断ってほしかったんだと気付きます。

そして広久が恋を自覚した後の心の動きは切なかった。
広久は、本当に良い子だし、「男」らしいと思います。
母親が居ない為に家族の世話や家事を一身に受け、色々な事を我慢してきた広久。
  ずっと泣いたことなんてなかった。
  男なのに、もう十七歳なのに。
自転車を漕ぎながら泣くシーンは、じんじんときてしまいました・・・
そして、本当は欲しかった携帯電話を家族からプレゼントされた時、
「良かったね、ヒロ~」と私も本当に嬉しくなりました!

一番の見せ場は、やはり侑が広久の気持に気付いたシーンでしょうか。
侑、大好きなヒロも自分を好きなんだと知り、
嬉しさのあまり暴走しちゃいます(笑)
そのせいで広久を傷つけてしまいます。

その後、仲直りしたい侑が頑張り、2人は無事お互いの気持を確かめ合います。
そして交わすキスも、広久、男らしい(笑)

後半の「セブンティーン・キス」は、2人が付き合いだしてからのその後。
広久が男同士の恋愛を少しずつ受け入れていくお話です。

とにかく、前編通して爽やかでピュアです。
サブキャラですが、桜田、私は結構好きです!

3

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