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zettaini makenai renai
他の方が書かれているように、攻めのカリスマプランナーの加納さん、バブル臭がすごいんです。キザでナルシストで、蘊蓄も長い々。
加納さんは色恋の手練手管を尽くして、貴之を落としにかかります。さすがは伝説のプランナー、どうやったら貴之が落ちるか、良くわかってらっしゃる。芝居がかった甘いセリフ、さりげないスキンシップなど、とにかくムード作りが上手くて、相手を”酔わされて、ほだされて、拒めない”モードに持ち込むテクニックはさすがです。優しく甘く大切にされて、貴之があまりの幸福感に泣いちゃうほどです。手慣れた加納さんは執着攻めや無理やりな事はしませんが、時には嫉妬心をみせて、貴之を嬉しがらせる事も忘れません。
貴之は最初から加納さんに憧れていたので、ひとたまりもありません。
仕事も恋も加納さんの言う事を素直に吸収して、思うがままに染められていきます。二人は相思相愛で幸せなカップルになったはずなのでが、ある出来事から二人の関係がすれちがってしまいます。
ここから加納さんの巻き返しがはじまるのですが、姑息な手段を使わず、ひたすら謝ろうとします。心憎いサプライズなどしますが、決して貴之の前に現れません。どんなに無視されても諦めず、貴之がほだされそうなタイミングを見計らい、ここ一番という時にBMWに乗って現れます・・・。
この”連れ去り”シーン、バブル時代のトレンディドラマのようです。
貴之のせつない心情もいいです。加納さんからの電話を着信拒否にすることも出来ず、応える事も出来ず、携帯の画面をただ見つめるだけ。
『つながっていたい。まだ、つながっていたい』
そのせつない恋心を抑え込み、涙をこらえて必死に仕事に取組くんでいきます。
貴之を応援する当て馬君も登場しますが、この彼も当て馬で終わらせるには惜しい男前です。
残念なところは、加納さんが貴之に本気になっていく過程が、もう少し丁寧に描かれていれば、なおよかったと思います。
この作品を”神”にしたのは、ひとえに加納さんの口説テクニックと歯のうくような甘いセリフ、気障な蘊蓄、ナルシストなバブル臭キャラ、バブリーなモードが、最初から最後までぶれずに変わらないところでした。
お仕事BLとしても完成度が高いので、萌えの要素を抜きにしても良い作品だと思います。
フリーのカリスマプランナーx広告代理店勤務3年目のプランナーの物語。
若手プランナーの諏訪貴之は、企画力はあるのに上がり症でプレゼンが思うようにできず、カリスマプランナーの加納英慈のセミナーに出席し、出待ちをして『弟子にしてくださいっ!」と直訴。
加納はすんなりと貴之を食事に誘い、貴之のリアクションを加納の仕事に生かす事を条件にタダで個人レッスンをしてやろう、と提案してくる…。
加納は恋の手管を知り尽くしているような余裕で、あっという間に貴之に攻め込んじゃう。ウブな貴之などひとたまりもなく、加納への恋心を募らせていく。
物語は貴之の真っ直ぐな純情と、加納が伝授するプレゼン・仕事への姿勢への極意が語られて、「お仕事BL」の一粒で二度美味しい的な、萌えと金言を味わえます。
素直で恋する貴之は加納の一言一言をすぐ血肉にして、弱点の上がり症を克服しプレゼンの極意を体得していきますが、何かを隠している加納との恋に暗雲が……
この加納、一言で言うとバブル臭がすごい。もちろん天才肌の陰で努力も挫折も人一倍している人なんだけど、外に見せる顔はスマートで華やかで軽やかで、言うこともいちいちキザっぽい。貴之は真面目で一生懸命で健気だけど、ちょっと子供っぽくて泣き虫で。
攻めくさーい攻めと、受けくさーい受けが繰り広げる、いかにもな恋愛模様、とも言えるわけです。多様で複雑な設定を読み慣れている人には、ちょっと定型すぎる部分が多いかもしれません。
一波乱の後も、お約束的に仲直りして、お熱い二人になってハッピーエンドです。
「絶対に負けない美意識」
恋人になって数ヶ月、クリスマスの二人。
いつも完璧にスマートな加納が大変なことに!貴之がカラダで慰めてくれますが、あのウブな貴之が随分と進歩しちゃってますよ。
表題作と後日談的続編の2本が収録されています。
あらすじからは加納が主人公かと思ったのですが、実際は諏訪からの目線がメインの話でした。
「絶対に負けない恋愛」
企画は良いのに、プレゼンに自信がない諏訪(受け・25歳)は、無謀にも加納(攻め・32歳)に弟子にして欲しいと頼みます。諏訪はレッスンを受けるたびに加納に惹かれていき、ついにベットイン。ですが、加納は著書「絶対に負けない恋愛」の原稿作成のために、プレゼンのノウハウを恋愛に活用することが目的で…という話です。
「絶対に負けない美意識」
32ページ。加納の目線。初めて一緒に過ごすクリスマス・イブ。諏訪へのプレゼントに、フルオーダー・スーツを用意した加納だったが…という話。諏訪からのプレゼントもちょっと良かったです。
表題作はほとんど諏訪目線なのですが、「諏訪を自著の参考に利用している」「諏訪を好きになって戸惑っている」という二箇所だけ加納の目線で語られ、いつの間に好きになったのか分からないという、読者の置いてけぼりな感がないようにしています。
プレゼンの極意が、社会に出ての人間関係にも使えるなぁと感心しました。メールや電話でのやりとりが多いものなのでしょうが、だからこそ顔を合わせて行うものの意義を感じました。高価なものを受け取れないと言う諏訪へ、加納の説得方法も勉強になりました。役に立つ本です(笑)
私自身、人に話すことが得意でないので、諏訪に共感ができました。自信あふれる加納に惹かれる過程も、違和感なかったです。諏訪が可愛いだけ、従順なだけじゃないというのも好感が持てました。
明るい作品です。ただ、仕事の比重が結構多いので、恋愛重視の方にとっては気軽に読める作品にはならないかもしれません。ワーキングもの、落ち着いた笑顔の年上攻め、素直で可愛い年下受けがお好きな方にはお勧めです。
鳩村さん初読みで、結局これっきりになってしまった作品です。
ひとことで言えばまったく合わなかったですね。どこがどういいのかもわかりませんでした。ゴメンナサイ。
とにかく最初から最後までキャラクター(特に攻の加納)に魅力を感じず共感もできず、ストーリーにも入り込めないまま終わってしまった感じです。
ただ、これは私が所謂『お仕事BL』が好みじゃないのもあるかもしれませんね。
さらに、育成(もっと違う意味での『育て』系統は別)・レッスン系統も苦手だから余計にダメでした。
もしかしたら、鳩村さんには他にいい(個人的好みに合う)作品もあるのかもしれませんが、これ読んだあとではもう手を出す気にもなりませんでした。
結局はイラスト買いですので、イラストだけでもういいと自分を納得させています。