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kurojishi to keiyaku
今回は黒獅子の魔物と祖父の骨董商の跡取り候補のお話です。
受様が契約関係だった攻様を大切なただ1人の相手と認めるまで。
受様は子供の頃から骨董商の祖父の店に入り浸り、高校を卒業後は跡取
り候補として手伝いに入ります。物の真贋を見極める目は祖父の折り紙
付きですが、髪も顔立ちも生まれつき派手なため、依頼人には胡散臭い
と思われがちです。
今回も取り壊したいという蔵の整理と出張買取の依頼で祖父に同行しま
すが、祖父のようには似合わない作務衣でなく汚れても洗いやすいTシ
ャツとジーンズで依頼人には受けがよくないようです。
それでも明らかな処分と価値のありそうなものを分け、ポラロイドで
撮影した写真で確認してもらう事などを丁寧に説明すると少しは認識が
変わったようでしたが、蔵の数十年分の埃にため息が落ちてしまいます。
そんな蔵の中で受様は立派なたてがみの剥製に出会います。黒い毛皮は
どう見てもライオンですが、生前と変わらない獰猛さを感じ、その威風
堂々とした姿から目が離せません。
つい口元の見事な牙に触れてしまった受様でしたが、先端部で指先を傷
つけて牙に少しですが血をつけてしまいます。するとライオンの瞳が金
色に煌き、頭の中に「よくぞ封印を解いたな」と低い男の声が響きます。
それこそが今回の攻様である獅子の魔物の声だったのです♪ 攻様は遠い
異国で狩られて剥製になる過程で人への恨みから魔物と化しますが、
剥製を手に入れた物好きな殿様に名をつけられて大事にされたことから
彼の死後は長い眠りについていたのです。
蔵にあった古い呪具で危機に陥っていた受様は自身と祖父を守るため、
攻様と契約を結びます。以来7年受様は攻様の力で守られる代わりに
身体で精気を提供してきます。
また受様は攻様のたてがみを使った筆と受様の血を混ぜた墨で式鬼とし、
祖父の守護につけたり、ちょとした副業で人を呪ったり、遠見で行方
不明者の捜索に携わったりし、最近では副業の割合も増えていました。
放任主義の祖父は転がり込んだ攻様も受様の副業にも、受様の覚悟が
あれば口は出すことなく、そんな生活は受様を人よりも魔物よりにし
ますが危機感もありませんでした。
そんなある日、建物の老朽化で取り壊される博物館の鑑定依頼で赴い
た収蔵庫で雌のライオンの剥製と出会います。それはかつての攻様の
伴侶のもので!?
真崎先生の既刊『嫁にはつ戀 ~あやかし癒し~』シリーズスピンオフ、
時系列としてはシリーズ本遍3巻の短編前後で、3巻でちらほら存在を
主張していた受様の恋物語になります。
後半で現在の2人に主カプが絡むというか、絡みに行くのですが、受様
事情がメインなので既刊未読でもあまり支障はないかと思います。
雌のライオンの剥製は雄ライオンの剥製とともに日本に渡ったはずが
所在不明だと言います。そんな攻様の過去と祖父の友人である薬師の
跡継候補に関わることで、受様が攻様への恋を自覚していきます。
攻様は好意もストレートに出していますが、受様がかなり意地が悪い
と言うか意地っ張りなので嫉妬も無自覚で、なかなか2人の想いが重
なりません。主カプとの関わりでハラハラが増して楽しく読めせて頂
きました♪
今後は本遍でも主カプに絡んで活躍しそうで楽しみです (^o^)/
今回は獅子繋がりで真崎さんの既刊『獅子王の激愛幼妻』をおすすめ
です。こちらの攻様はぬいぐるみです。