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恵まれた環境と優の愛情で、ピアノの才能を開花させるジュリアン。
ソリストとしての話も持ち上がり、ジュリアンはピアニストの卵としてのキャリアを歩き始めます。
これでよかったと思いつつも、寂しい思いで耐えようとする優。
そんな優をライバルと名指しで、イギリスから留学生がやって来ます。
彼の名は、御手園秀。
ミタゾノ・コーポレーションの一人息子で、イギリス留学から一時帰国し、
優をイギリスに留学させようと画策します。
目的のためには手段を選ばない秀。
しかし、彼によって知らされる「世界」の魅力に、
優ははやる気持ちを抑えられなくなってしまいます。
今まで、自分がジュリアンの保護者だと信じていた優に、
秀は「君こそが彼の足手まといだ」と、現実を突きつけます。
自分よりも感情を表さない秀に「君は機械的だ」といわれて
「そばにいるだけでは愛情といえない」ことにやっと気が付きます。
一度留学すれば、一年は会えなくなるのを覚悟で打ち明けると
意外にもジュリアンは賛成します。
ところがジュリアンは自分の心に嘘をついて、優を励ましていたのでした。
そして、いよいよイギリスへ旅立つ日、
倒れたジュリアンが、それを隠していたことを知った優は…。
またまた二人に試練が乗りかかります。
無事に乗り越えられるか、はらはらしました。
ひと癖もふた癖もある秀が、なにやら過去を抱えているらしいことや
ジュリアンが意外なことに難しい漢語を駆使できること、
優が「メロンのように大きな胸の女性」が好きなことなど、
サプライズな部分もあって楽しめます。
これからの二人の行方が気になる1冊です。
巻末に、優とジュリアンとの出会いを描いた「神様の贈り物」があります。