第3回ちるちる小説アワード。今回もたくさんのご応募ありがとうございました!
■決定方式
2016年7月8日~7月31日間のユーザー発表 1pt
事前選考によるちるちるスタッフ票 5pt
■掲載期間
2016年7月08日~7月15日 前半15作品掲載
2016年7月15日~7月22日 後半15作品掲載
2016年7月22日~7月31日 全30作品掲載
それではノミネート作品の発表です!
まさに『怪談』というテーマに相応しいストーリー展開は絶妙で、物語の行く末が気になってぐんぐんと読み進めてしまいました。清司の身の上や秋緒の置かれている環境などの要素が物語の中にしっかりと活きていて、一万字という制限の中で一つの確固たる世界が構築されている点も高評価に繋がったのではないかと思います。秋緒の清司を思うひたむきな気持ちにも胸を打たれました。
怪談とBL。この意外で面白い組み合わせに「書いてみたい」という強い想いが沸き立ちました。湿り気のある妖しさとBLとしての純(殉)愛を目指し、この物語が出来ました。今回このような賞を戴き、感謝の思いで一杯です。お読み頂いた方、投票して下さった方、コメントを下さった方、全ての皆様に心より御礼を申し上げます。
他の作品とは一風変わったサイコホラーテイストのストーリーが印象的でした。読み手に「もしかしたらどこかでこのお話と同じようなことが起きているかもしれない」と思わせるようなリアリティがあり、思わず背筋がぞくりとしてしまいます。ラストシーンの後、主人公である秋広の身には一体何が降りかかるのか…考えるだけで恐ろしいですね。短編小説ならではの魅力の詰まった作品でした。
毎回、書き手というよりは読み手として楽しませて頂いている「ちるちる小説アワード」。同じテーマでありながら多彩な作品が生み出され、一読者として小説が持つ可能性に驚かされます。そんな煌めく作品群の中から拙作を選んで頂き、身に余る光栄でした。編集部の皆様、拙作を読んで下さった皆様に心から感謝申し上げます。
ホラー系の作品の集まる中、コメディタッチの作風が目を引く今作。序盤からジェットコースターのように物語が展開し、一気に読ませる力があるなと感じました。霊を寄せ付けてしまうばかりか、さらに同じアパートの同居人2人に良いようにされてしまう主人公・白谷くんの不憫具合がたまりません(笑)白谷くんを巡る三角関係が今後どうなっていくのかも気になります。
それから大八木がいつ覚えたのか念仏を唱えはじめ、八尾くんが思い切りなにかを蹴り上げる鈍い音がした。つまり彼らは除霊的なことを行ったらしい。まじつよい。終わり
万が一にも受賞出来たらこのオチを書こうと夢見てました。運営様、読んで下さった方、全ての方に感謝いたします。ありがとうございました。
情景が目に浮かぶ繊細な文章が魅力的で、読み終えた後暫く余韻に浸ってしまいました。日本ではなく異国・ミラノを舞台に繰り広げられるという点も他の作品とは一線を画していて、独特の雰囲気をもっている作品だと感じます。非常に美しく儚い怪談でした。
「怪談」というテーマに頭を悩ませましたが、読者としては、大賞の行原様を初め皆様のそれぞれ個性的な物語を大いに楽しみました。自分の作品は中でもマニアックな世界だったと思いますが、こうして賞をいただけたことに感激しています。読んでいただいた皆様、ちるちる編集部さま、本当にありがとうございました。
山瀬みょん | 16/07/13 17:04 |
シーン配分のバランスが良く、
サスペンス的な怪談として、自然と人間の関係について、恋愛小説として
全てが綺麗に纏まっていた所に構成力を感じる
ただ、テーマ、心情等の全てをキャラクターに語らせ過ぎな面が否めないので、
「直接的にキャラクターに語らせる部分」と
「匂わせることで読者に感じさせる部分」
の取捨選択をすると更に深みが出るのではと感じた
WEB小説なので小説としての体裁を遵守することに拘るのが最善とは限らないが、
"そして
「」と言ったAに、Bは、
「」と言った。"
といった文章の使用は演出意図がある場合に限った方がメリハリが出るのでは
はるのまひる | 16/07/22 19:42 |
山瀬みょんさま
コメントありがとうございます 初オリジナル初電子で 掲載して頂いてからたくさん反省点があるな と感じていました そのあたりをとてもわかりやすくご指摘頂いてとてもありがたい気持ちでいっぱです 最後になりましたが お読み頂いてありがとうございました
ひかこ | 16/07/25 14:52 |
途中ビクビクしましたが、ハッピーエンドで良かったです。
でも、失われた物は帰ってこないし、これから彼は思い出と一緒に、
一人(?)で生きて行くことになるんですよね・・・・。
そんな、少し切ないところもあるのが、素敵でした。
はるのまひる | 16/07/28 07:59 |
ひかこさま
コメントありがとうございます 果ててしまった蝶も実体はないけれど羽根田(仮)にしか見えない気配として過ごして行く と思いたいです 彼らが昇華する場面も構想としては出来上がっているのですが 今回収まりきらず でした
山瀬みょん | 16/07/17 14:40 |
非常に面白かった
物語の展開が進むにつれ何重にも意味を持って行くタイトルセンスが秀逸
ただ、読めば読む程「怪談」というテーマとのずれが際立ってしまうように思われるのが残念
恐らくそこは態となのではないかと感じられるし、
取って付けたようにそれらしい単語だけ入れるよりは潔いとは思うが
これだけ素晴らしい作品が書けるならもっとテーマに沿った作品に出来るのではと感じてしまう
milkal | 16/07/22 14:40 |
前回の作品でも思いましたが、皆が書きそうなテーマからわざとずらしてくる所がいいなと思いました。BLとしても面白いですが、一般文芸として読んでも遜色ない素晴らしい作品だと思います。
ストーカーの話としてはありがちかもしれませんが、昆虫がテーマになっていたり、それが主人公の女装と絡んでいたりと小ネタの使い方が上手く読まされました。ただ、ちょっと気持ち悪いなーと思う表現がいくつかありました。面白かったです。ゾッとさせて頂いてありがとうございました。
ピピン | 16/07/15 23:34 |
すみません、筆者です。
冒頭の手紙文が違ってしまいました。
「敬具」と署名の「M・K」は、本来は行末なのですが、行頭になってしまいました。投稿フォームの仕様か、空白を入れても行末に配置することが出来なかったのです。
「敬具」と署名は、行末にあるものと思ってくださいませ。
ご高覧いただけましたら、幸いです
Rikopon | 16/07/25 13:32 |
怪談というかホラーだった。
変に捻った終わり方にしてない分直球に怖いし、書き方が淡々としてるのも怖さを倍増させる。
ピピン | 16/07/25 22:26 |
Rikoponさま
このたびはご高覧いただきまして、ありがとうございます。
私も「これは『怪談』としてはいかがなものか…」とすこーし疑問だったのですが、…投稿してしまいました。
「怖い」と書いていただいて、嬉しかったです。
コメントをありがとうございました。
Rikopon | 16/07/26 14:28 |
すみません誤解を招くコメントでした。ホラー要素の入った怖くて面白い「怪談」だったと思いました。
Mの行動のぶれなさと導き出した結論が好きです。
ピピン | 16/07/26 22:08 |
Rikoponさま
重ねがさねありがとうございます。
コメント、本当にうれしいです。
ひかこ | 16/07/16 14:39 |
お化けも怪談も出て来るのですが、
怪談というより、怪談を使ったお話・・・・なんでしょうか?
そんな風に使うの?!と、びっくりしました
最後の最後がぼかしてあるので、?となりましたが、
これは、BL的にもハッピーエンドということでいいんですよね(笑)
山瀬みょん | 16/07/17 15:47 |
テーマ解釈が「巧い」と感じるか「違う」と感じるかギリギリの所
作中世界のお化けがどのようにして生きてるのか、良くも悪くも気になって仕方無いが
恐らくそこは突いてはいけない点なのだろう
最後にそう持って行くかと驚いたが、あと一つか二つ伏線を張った方が
驚きと納得を更に味わえるのではないかと感じた