榊花月さんのレビュー一覧

囚われの狼と初恋の鎖 小説

榊花月  鈴倉温 

ワンコでなく狼というのがポイント

瑠加(受)視点の表題作と、相楽(攻)視点のショート「狼は迷わない」の2つが収録されています。

瑠加が御曹司で、相楽を引き取って仕えさせているとなりますと、堪忍袋の緒が切れた相楽が瑠加を突き放したり、瑠加が相楽から離れてしまうという誤解やすれ違いがどこかであるかとドキドキして読んでいたのですが、そういうのはなかったです。なので、年上の使用人攻めが、受けに豹変して逆らったり襲ったりするのを期待さ…

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摂氏0度の誘惑 小説

榊花月  高城たくみ 

実社会でもよくあるすれ違いが楽しい

私は両片思いやすれ違いが大好きなのですが、ここまで違和感なく相手の気持ちが通じていないというのもなかなかないのではと思います。細かい部分が気になる自分には、無理にこじつけている部分が感じられなかったのが高ポイントでした!

忍(受)の視点でストーリーは進むのですが、ちょっと気弱で自信がない忍に、俺様な望月(攻)が何度もするアプローチがいまひとつ忍に通じていないのがなにより面白かったです。

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コミック11作品、小説29作品の番外編

コミックは「花は咲くか」の番外編「white sleeping」以外は1ページ、小説は5~8ページです。
本編を既読している作品でいうと、本編を未読だと半分も楽しめずもったいない!という印象でした。

「明日屋商い繁盛」番外編は、花の下での二人の話。あともう少しだけ見たかった二人をちょっとだけでも垣間見られて嬉しかったです。

「失恋コレクター」の番外編「言い訳コレクター」は、同棲するこ…

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そのわけを 小説

榊花月  金ひかる 

感情に流される二人

志紀(受)が主人公。仕事で知り合った不愛想な倉方(攻)が相手です。

評価がいまひとつなので読むのをためらっていたのですが、予想していたほど悪くなかったです。

抱かれると快楽に流れてしまう受と、怒りとか不機嫌とかセーブしきれない攻の話でした。
つい快楽にフラついてしまう受を、懐深い攻が温かく包み込むわけでなく。
傷ついて人を信じなくなった攻を、純真無垢な受が癒すわけでなく。
王道的…

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午後の音楽室 小説

榊花月  依田沙江美 

高校生の恋。

榊先生は二冊目なんですけど、このお話で結構好きかもと思いました。

15年前ですか…。でも読んでいてそんなに古く感じなかった。伝統ある私立男子高校の古い校舎で過ごす時間や、その音楽室で聴くアナログレコードなどは、今となってはノスタルジックでなんだか素敵な雰囲気。あまり流行りものや固有名詞が出てこないので時代を感じないのかもしれません。

高校生同士の未熟な思いを描いた物語。切ない&…

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地味カレ 小説

榊花月  新藤まゆり 

ギャップというより

1冊すべて表題作です。池後(受け)の視点です。

いわゆる上司×部下のリーマンものです。
池後が仕事を学び成長していき、穂神(攻め)からの告白に戸惑いと、友人たちと騒ぎ、穂神を狙う女性の登場に焦り…とひとつずつストーリーが進んでいく感じで読みやすかったです。

最初は社会人になって学生時代の友人と疎遠になるのかなと推測したのですが、そこそこ仲良しをキープしたままでしたし、切ないとか辛いと…

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ふれていたい 小説

榊花月  志水ゆき 

前半はイライラしたけど

タイトルと表紙イラストのとおり穏やかに緩やかに進んで行く恋物語です。この表紙イラスト、いいですねぇ。主人公の夕雨が年上の男性に甘えて寄り添う感じがほっとします。

夕雨はロクでもない恋人・衛藤にさんざん振り回されてはブチ切れることもせず、ただ泣いているだけ…というキャラクターで前半はかなりイライラしました。でも、ちゃんとプライドがあって、桐嶋と出会ってから徐々に変わって行く様子が微笑ましかった…

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ベランダづたいに恋をして 小説

榊花月  青山十三 

読む人の年代を選ぶかも

1冊すべて表紙カップル。本のタイトルは表題作名ではありません。新装版や、雑誌掲載の後に改題されたのではないのに、一致してないものって珍しいかもと思いました。

長編「隣人と雨とそれ以外」は音生(受け)の視点オンリーです。
ショート「同じ空を見ている」は、前半は明通寺(攻め)、後半は音生なんですが、妙通寺オンリーの方が良かったのではと思いました。

東京に転勤してきた関西人の音生が、隣の部…

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夏草の檻 小説

榊花月  柚名ハルヒ 

ほんのりBL

電子書籍にて。
挿絵はありませんでした。
短編が2本収録されていました。

「月の裏で会いましょう」
病気で入院中の快人は、双眼鏡で他の病棟の部屋を覗き見るのが毎日の日課。
ある日、向かいの窓の病室に真っ赤な髪にピンクの靴下を履いた患者さんを見つけます。
その男は、看護師から「悪魔」と呼ばれていて…

孤独な少年 快人が、三島との出会いによって変わっていきます。
甘酸っぱい青春…

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わるい男 小説

榊花月  小山田あみ 

わるい男…かな?

う~~~~ん。
榊花月作品とは相性が悪いと認めざるを得ない作品でした。小山田あみさんのイラストは素晴らしく綺麗で色っぽくて良かったのですが、肝心の内容が見合っていませんでした。

そもそも萩野が冬堂を「わるい男」と認定する経緯が軽いというか薄っぺらい。仕事をしていれば他に考えるべきことがいくらでもあるはずで、序盤の段階で、萩野がエリートサラリーマンという設定に疑問符を浮かべること数回…。二人…

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