沙野風結子さんのレビュー一覧

疵物の戀 小説

沙野風結子  みずかねりょう 

読み終わった後に、思わず大きなため息が溢れる……

本を閉じた後に、
じわじわといろいろな感情が溢れてきます。

読んでいる最中は、最初の『戀』で
終わりでも良かったのでは……と、
そんなふうに思ってしまったのですが、
それもそのはず、
ここまでは雑誌掲載(+加筆)
だったということで、
これだけでもとても上手く纏っていて、
充分面白かったです。

しかし、続きの『愛』があることで、
このお話し自体が
ぐっと深く厚みを増…

1

処女執事~the virgin-butler~ 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

す、すごかった……!

まず、表紙がとてもエロティックなのでちょっとためらっている人がいたら後悔しないように読んだ方がいいです。おそらく印象がガラッと変わります。
Kindle Unlimitedにあったので読んでみたら、面白くてあっという間に読了してしまいました。ここでの神評価の多さにも納得。沙野先生らしい謎多きストーリーになんども唸らせられました。執事ものをしっかりと踏襲しつつもSFのようでありサスペンスのようでも…

4

蛇淫の血 小説

沙野風結子  奈良千春 

暴かれる妖艶!

沙野先生のねちっこいエロが大好きで、毎回のエロテーマを楽しんでいる読者です。
本作品は、実際には縛りはありません。ありませんが、幼少から受けちゃんは、やくざ組長の父親から受け継いだ激しさと、その父を魅了しつつきっぱり絶縁した母から受け継いだ違う激しさを、自主的に念入りに抑制して堅気の生活を守ってきました。誰も近寄らせず、平凡な若者として日常に溶けこんで、唯一、日本画を描くときだけ、自分の内面の求…

2

月を食べて恋をする 小説

沙野風結子  小山田あみ 

切なくて苦しい、まさに夜明け系の一冊!

旧作からの加筆修正版。前作は未読。

全体的にミステリアスで謎の漂うストーリー展開。
小さな謎を散りばめつつ、
惠多くんの日常と章介おじさんとの
多少ぎこちないながらも
穏やかな日常生活展開の前半。

それが、
弁護士須藤さんの登場から怪しくなってきます。
後半は切なくて苦しい。
不安と疑いにぐらぐらする惠多くんにも、
はっきりしない章介おじさんにも
すっきりしない嫌な感…

5

天使の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

恋以上のぶつかり合い

すべての沙野作品を読んでいるわけではないのだが、ここ最近の先生の作品は、単純な好いた惚れたではない男同士ならではの関係を模索しているような気がする。
問答無用で相手に引き寄せられてしまう引力、相手を支配する力、その力の強さを競う駆け引きめいたもの。
それらすべてを恋と一言で言ってしまってもいいのかもしれないけど、BLにおける恋というものは、男女とは違うのだからもっといろいろな切り口で描けるはず…

5

天使の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

深い

電子書籍を購入。
挿絵あり、あとがきあり。
「神」評価です!!

作家買いで、あらすじもレビューも確認せずに購入。
途中で、「兄弟の定理」のスピンオフと気づきましたが、無問題!
これだけでも楽しめます。

通常のボーイズラブ的なものと一線を画すストーリー運び。
惚れた腫れたではない。
魂と魂の真剣勝負。
作品全体に緊迫感が漂います。
ヘビーですが、読後にズンと残ります。

6

天使の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

至上の繋がり

予想のはるか上を行く面白さでした!!
沙野先生には毎回驚かされます。
最後まで気が抜けない、予定調和は一切ありません!
何となくお互い惹かれ合うなんて事にはならないのでご安心を。

兄弟の定理で掴みどころの無い「観察者」として結果的にはキューピットとなった式見槐
この式見がどのような恋愛をするのか…

沙野先生にしか書けない魂×魂がぶつかり合う命を削る様な恋愛でした。
弦宇の絶望…

7

最後の一滴 「一滴、もしくはたくさん」番外編 コミック

湖水きよ  沙野風結子 

うーん

本編での消化不良を補いたく、湖水きよ先生のコミカライズだしと思い期待して購入しました。

結果、より保嵩のキャラが好きになれなくなりました。原作の方がまだ好きだったです。

保嵩が口下手なのは分かるけど、堤へのあの態度はあり得ないです。堤が1番まともに思えてしまいました。理由があっての事だとしても不快でした。

最後に画家の個展で見た保嵩の絵は、流石の湖水きよ先生で神々しかったです。

1

一滴、もしくはたくさん 小説

沙野風結子  湖水きよ 

残念ながら…

キャラ文庫バースデーフェアの時に購入して、ずっと本棚で眠ってました。

そして今回読んだ訳ですが、想像していた内容と違っていました。

途中まではあらすじで惹かれた設定通りで、めちゃくちゃ面白かったんです。

ですが保嵩の弟の響二が家に帰らなくなった辺りから、彼の存在に違和感を覚えるようになってしまいました。
そして監禁された保嵩を堤と響二が協力して助けてからのアレを読んで、残念なが…

1

「天使の定理 」出版社特典ペーパー グッズ

こっちは分かりやすかった

本編とはうってかわって、こっちはなんだかしっくりきたんです。甘い。おい弦宇、てめー甘いじゃんかよっと激しくツッコミたかったSSです。これ無かったら、ちょっと辛かったと思うので、今から購入を考える方は、こちらのペーパー付をご検討いただいた方がよいのでは。

お話は本編後日談で、勿論二人一緒のベッドで過ごした翌朝のお話。
槐はシナモントーストに蜂蜜をかけたものを朝食とするのがお好みらしく、はい、…

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