沙野風結子さんのレビュー一覧

少年しのび花嫁御寮 小説

沙野風結子  奈良千春 

痛さと辛さと愛とエロの配分が絶妙

甘々ハッピーエンドが大好きな私ですが、
波風もなくただおだやかに愛を育む、だけでは
ちょっぴり物足りない…
沙野先生の御本はその辺りの配分が絶妙で、緩急があり辛い展開もあるけれど、最後は必ず大満足の終わり方なので安心して読めます。
今作もそこまで分厚くないのに内容はぎっしり!
表紙の少年忍者のまなざしが色っぽく、絶対好きなやつだと確信を持って読み始めましたが、
最高に面白かったです!

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処女執事~the virgin-butler~ 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

途中でガラっと景色が変わる

設定が凝ってる作品だと思った。加えて途中で180度ガラっと景色が変わる面白さ。飽きさせないストーリー展開でとても良かった。ただ、楽しむより考えてしまう場面の方が多かったかもしれない。

“処女執事”の設定は、なんとも悪趣味。遺伝子操作で作られ施設で育ち、18歳になれば記憶を消去し、主人を登録して出荷される。自我を持ち人として生きているが、主人第一主義なのは作り物の感情という。

だが己裕は…

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黒帝は穢れた魔物に愛される 小説

沙野風結子  奈良千春 

気の毒なモブが多すぎて

ストーリー自体は嫌いじゃないが、キリイ視点で追っていくのが激しく苦痛。最終的なラスボスの処理は都合が良すぎて、スッキリしなかった。全体的に気の毒なモブが多すぎて辛い。読後感が最悪で、気持ち的には“しゅみじゃない”。

キリイの信条はワダツミを守りたいというもの。それなのに、歪んだ嫉妬と八つ当たりでモブ少年たちを穢しまくっている。彼らもワダツミの民なのに害しているわけで、「守りたい」←お前が言う…

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神子は奴隷王に繋がれる 小説

沙野風結子  奈良千春 

まだまだスッキリしない二作目

奴隷王サガンが魅力的でとても良かった。ストーリーは三部作の二作目で、スッキリしないまま終わる。それにしても山場のインパクトが強すぎて、いろいろ吹っ飛びそう。シリアスな雰囲気ではあったけど、あれは笑っちゃダメなのかな……。

海賊船の船長と記憶喪失の少年の出会いから始まるお話。一作目を読んでからなので、ナギの正体を分かったうえで見ているわけで、それがとても面白い。何よりサガンの信条に惹かれるもの…

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帝は獣王に降嫁する 小説

沙野風結子  奈良千春 

あまりスッキリしない読後感

BL的にはちゃんとくっついた感があるものの、スッキリしない読後感。次々と露になる人の悪意でどん底まで気分が落ちていき、浮上させてくれる展開もなく終わってしまった。未だ残る不快感は、シリーズ全作読めば消えてくれるんだろうか。

国同士の戦から始まるお話。シキは戦の先頭に立っているように見えたが、随分と呑気な気質に思える。敵国で凌辱されながらBLが始まるなんて、世間知らずというかお花畑というか。誰…

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処女執事~the virgin-butler~ 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

表紙のイメージと違った(*ˊᵕˋ*)

この笠井あゆみ先生の描かれた表紙ですよ!
麗しくエロく。
読んでみたら、それだけじゃなかったです。
題名と表紙からイメージしたお話じゃなくって、もう凄いとしか。

受け様は『処女執事』と呼ばれる、主がカスタマイズした、主を盲信するようインプットされた主の為だけの執事の己裕。
敬愛する主、則雅と幸せに過ごしていた己裕は、攻め様であるサイに屋敷ごと引き継がれてしまう。

最初は、則雅の…

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隠しごとナシの親友 小説

沙野風結子  まつだいお 

爽やかタイトルと違ってドロドロ要素も

 タイトルは甘酸っぱいタイトルになっていますが、SF要素がある愛憎劇でした。
ボリュームもあり、読み応えもある力作でした。

雑誌に掲載された攻めの律朗視点の「親友編」は恥ずかしくなるような甘酸っぱい青春恋愛系、受けの斉季視点の書き下ろしの「恋人編」は真相が描かれるのと同時にドロドロ愛憎劇が覗き見できます。

雑誌に掲載された「隠しごとナシの親友」しか読んでいない人がおられれば、文庫本に…

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黒妖精は聖騎士の愛をこいねがう チェンジリング 小説

沙野風結子  奈良千春 

気になることが多すぎて、

シリーズ二巻め、とにかく展開が早かった。前半は1巻の裏側のようなお話で、皇子アンリと騎士オルトがゼインとルカに合流するまでのダイジェストっぽい。後半は四人のその後。いろいろ明かされながら、新たな謎が生まれたりと忙しい。
気になることが多すぎて、完結を待たずに読み始めてしまってどうしような感じ。

アンリとオルトのお話は、プロローグで辛すぎるシーンが描かれて、そこに向かって進んでいるので切ない…

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チェンジリング~妖精は禁断の実を冥王に捧げる~ 小説

沙野風結子  奈良千春 

今後何がどう明かされていくのか

一つのエンディングは見れたけど、本当の闘いはこれからって感じのシリーズ一巻目。タイトルの「チェンジリング」は意味や背景がちょっと見えたくらいで、深いところまでは分からないので、今後何がどう明かされていくのか楽しみ。

基本はゼイン視点で、海賊の中でゼインがいかに人望のあるリーダーなのかを、周りの反応で知っていく感じ。ゼイン本人の心理描写からは寛容さが見えるが、ルカに対しては許しすぎでは?と心配…

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兄弟の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

よくある兄弟ものとは異なる展開で面白い スピンオフにもなった当て馬がとても魅力的だった

先生の作品はいくつか拝読していて好きな作家様です。初めて読んだのは『処女執事』で、ストーリーやエロスに衝撃を受けました。
こちら兄弟物が好きなので読んでみました。以下少々ネタバレあります。

本作は受けと攻めの両視点が、短いスパンで交互に来るので面白い手法でした。二人の心情がわかりやすいです。

攻めが兄の聰一郎で医師、受けが弟の要斗でスタントマン。あまり似ていない兄弟は実は義兄弟。

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