ミドリノエバさんのレビュー一覧

バーテンダーはマティーニがお嫌い? 小説

砂原糖子  ミドリノエバ 

バーテンさん

砂原先生だし、ミドリノエバ先生のめちゃ素敵な表紙だから購入。キャラ二人のぐるぐるが今一つびびっとしなかったので萌にしました。挿絵と相まってスタイリッシュなお話なんだろうと思うんですけど。雑誌掲載された本編170Pほど+その続き120Pほど+あとがき。

洒落たバー「9(ナイン)」でバーテンダーをしている戸原。ビジュアル&スマイル良し、記憶力よし、カクテルの味もよしで、天職だったんじゃと思う働き…

9

バーテンダーはマティーニがお嫌い? 小説

砂原糖子  ミドリノエバ 

ボトルメールみたいな恋

オーセンティックなバーでお酒が飲みたい気分になりました。バーカウンターの向こうの美学やお酒にまつわる様々なトリビアも面白かったです!
学生時代に手離した恋心が、長い年月を経て再会した2人のなかで再現される様子を、空き瓶に手紙を入れて海に流すボトルメールに例える砂原先生のセンスに痺れました。

学生時代のある出来事がきっかけで、恋人は作らないと決めているバーテンの戸原。ある夜、バーの客から無理…

17

運命の向こう側 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

斬新!

2018年というと、もうオメガバースが浸透して作品もかなり増えていた頃じゃないかなと思います。そんな中で王道でありながらも一捻りある設定が書ける安西先生はさすがです。

安西先生は「何も起こらない話(ご本人談/意訳)」を書くのが本当にお上手です。大事件を起こさずとも丁寧な心理描写で引き込まれます。
今回は大事件が「起こって」ますが、あくまでもメインは心理描写であり、安西先生のいつものテイスト…

1

セキュリティ・ブランケット(下) 小説

凪良ゆう  ミドリノエバ 

かけがいない人を譲りあう叔父と甥 

泣けるBL。三者の愛。
凪良先生のBL作品は、トラウマ持ちや、偏執愛キャラ、クールな三枚目の美形が登場するけど、あとがきによると、この作品は10年寝かせたもので、著者の萌キャラの原型が描かれてる。

展開の軸はこの巻も三者、龍之介、鼎、高砂。三者を取り巻く、脇役数人。
大真面目に悩み、可笑しなことを繰り返すキャラ達夫々の事情とドラマが描かれてます。

鼎と、同級生の親友・高砂は、美形の…

0

セキュリティ・ブランケット(上) 小説

凪良ゆう  ミドリノエバ 

セキュリティ・ブランケット=ライナスの毛布

泣けるBL
セキュリティ・ブランケット=ライナスの毛布=子供が抱いて安心する御守り、抱き毛布
タイトルの「安心毛布」が指す意味は、下巻の最後尾にある情景。
・・・ 龍之介がおたふくかぜにかかったとき、龍之介の吐瀉物にまみれながら、吐き続ける龍之介を抱きしめて背中をさすり、子守歌を謳うように「ヘーゼルナッツ王子」と語り掛けた人がいる。
龍之介が時々夢に見る「愛されている、生きていいのだ」と満…

0

運命の向こう側 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

異世界ワープ 春間は「当たり前」に気づく

「オメガは運命に誓わない」が面白かったので、関連作も読んでみました。

紹介文には、
>Ωの春間は高校の入学式で運命の番・冬至と出会ってしまう。
それから数年、春間に甘々な冬至と幸せに過ごしていた。
子どもを産んでほしいと熱望する冬至。でも春間は決心がつかない。
春間に発情が来た翌朝、起きたらオメガバースが無い別次元に二人だけが移転 <
・・・SF要素のパラレルワールドに二人がワープ…

1

運命の向こう側 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

運命!?

オメガバースの運命の番だからと強烈に惹かれ合うことに、どれほど気持ちが伴ってるのかモヤモヤしてたとこに刺さった!!

突然バース性がない世界に飛ばされオメガバだけど日常BL!
当たり前がなくなり、戸惑いながら言葉を尽くし思いやり、改めて関係を強固にしてくの愛が深い~

性差が逆境となり力が湧く時もあれば、線引きしてるとこもあり、そこに気づいて踏み出していくのも良かった!!風花さんとこも…

1

オメガは運命に誓わない 小説

安西リカ  ミドリノエバ 

本当の愛なのか 本能の衝動なのか 

面白かった。
「運命の向こう側」の関連作。今作で、小野は双子の母になってました。

小野のグルプ会社の社員、千里は、ややこしいこだわりを持っているオメガ。
オメガバースのバースルールの中で 本能の衝動なのか、 本当の愛なのかハッキリ線引きできず、恋に踏み込めない。

オメガの千里とアルファの黒江の二人が出会う。二人とも、自分のバースを非公開で社会の中で活動している。

黒江は千里が…

1

憑き物ごと愛してよ 小説

渡海奈穂  ミドリノエバ 

滾って、泣けて、唸った

護摩業とかやられて苦しくて憑き物が体から滲み出ちゃったりする時の人の悶える様ってエロいと思っちゃうんですよ、私は。
薄暗い屋敷で衣擦れの音がした後に御簾から女人の長い髪が少しばかりはみ出したりするのとか、めっちゃくちゃエロいと思っちゃって鼻息が荒くなるのですよ、私は。

そう、渡海さんがこの本のあとがきに「淫靡な話という風情にしたかった」と書かれておりますが、私が滾るのはまさに『それ』!温の…

4

憑き物ごと愛してよ 小説

渡海奈穂  ミドリノエバ 

ラストは純愛かよ(///∇///)

何かの喩えじななく、本当に憑き物のお話。
2人の心情が切なくて、どうなるの〜と一気読みでした。


受け様は、17歳の温。
憑き物を飼っていた旧家の当主であり最期の1人。
取り憑いている憑き物を祓ってもらうために頼ったのが、攻め様である祓い屋の陸海。

大事な人を、憑き物やそれを使役する人間によって奪われた陸海。
身内により、贄のように当主にされ、飼い殺しのような生活を強いられて…

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