金ひかるさんのレビュー一覧

ruin -傷- 小説

六青みつみ  金ひかる 

技術的課題の多い作品かなぁ

基本的に、架空古代ストーリーは好きだ。
水壬楓子「コルセーア」や、松岡なつき「Flesh+Blood」は面白いんだけど、
このシリーズは読むの疲れる…。

簡単にレジュメすると…
皮膚病が原因の醜さを両親に疎まれた子供(カレス)が→療養と称して、田舎に飛ばされる→そこで1つ年上の次期領主ライオネルとその一家に優しくされて→ライオネルに密かに惚れる→が、ライオネルは卑しい隷属のエリアが好き…

1

恋はhigh interest~高利回り~ 小説

うえだ真由  金ひかる 

ラブはどこ!?

読みながらそう言いたくなりました。

私はもともと『お仕事もの』が苦手なんですが、これはその中でも私のダメなお仕事ものの典型のような作品でした。

とにかく仕事ばっかりしてます。これはほんとにラブストーリーなのか?いったい私はいま何読んでんの!?とイライラしっ放しでした。

言い換えれば『とにかく何よりも仕事!ラブより仕事してナンボ』という方にはいい作品だと思いますよ。

うえ…

1

捨てていってくれ 小説

高遠琉加  金ひかる 

買ってよかった

最初のお話が載っている雑誌を持っているので、この本を買うかどうか、だいぶ長い間迷っていました。
絶版になってからでは遅いと心を決め、買うことにして本当によかった、と読み終えた今、思っています。

持っている雑誌でも何度も読み返した気に入りの小説でしたが、二つ目のお話と合わせて読むと、感動が2倍ではなく2乗されます。

最後の掌編で、興奮した気持ちがほどよくなだめられ、穏やかに眠れるはずだ…

4

ソネット 小説

ひのもとうみ  金ひかる 

気持ちのすれ違い……

 芸大に通う仁科幸は、作詩をメインとしながらも自分の将来を決めかねていた。
 周りの同級生はどんどん就職先を決めていくけれど、自分はただこのまま漫然と試作を続けていていいのかどうか……悩んでいた。
 けれど、言葉は仁科の心の中に次々と浮かび上がり、「書く」ことには仁科は迷いを持ったことがなかった。
 そんな仁科の前に突然現れた男・広尾柾史は、仁科とはまた別の視点から詩に関わって行こうとする男…

2

セラピストは眠れない 小説

砂原糖子  金ひかる 

タイトルだけが惜しい!

人情派のノンケ攻×トンチンカンなゲイ受。
正反対な二人のやり取りに思わずふっと笑ってしまう。

ノンケの外村が次第に碓氷に惹かれ始め、
だんだんと暴走気味になっていく過程が楽しい。
冷静だった碓氷の感情が波立ってきて、
そのことに自分で戸惑う様子が本当に可愛い。

小さなキュン!がたくさん積み重ねられていて、
それぞれの恋心が育っていく過程をじっくり楽しめます。

ちなみに初…

2

きっと優しい夜 小説

うえだ真由  金ひかる 

面白いです

珍しい設定や、奇想天外な発想、アッと驚く展開などとは無縁のお話ですが、面白さの要素は決してそういうところにあるのではないと、しみじみ思います。

あとがきに、「ずいぶん遅くなった」とあり、完成までに何度も見直し、推敲を重ねられたのではないかと推察しました。
さらりと書かれているように感じられるのも、うえだ先生の優れた力量によるものなのでしょう。

私は、うえだ先生の代表作を読んでから、そ…

6

ペーパームーン 小説

剛しいら  金ひかる 

生きていればこそ

金ひかる強化月間開催中
って感じで、中古で表紙買いした中の1冊。
剛しいらさんは好きでよく読む作家さんのお一人、ただベテランさんなだけに作品数がやたら多くて、なかなか全部は追い切れない。
そんなわけで、この本も、以前に読んだような気がして後回しにしていたのを引っ張り出してみたら、続編だったのね。
タイトルといい、カバーイラストといい、前の作品とほぼ同じだから区別付いてなかった。
お話は、…

0

手をのばせばそこに 小説

早瀬亮  金ひかる 

エッシャーの絵って知ってますか?

金ひかる強化月間開催中
って感じで、中古で表紙買いした中の1冊。
早瀬亮さんって、あんまり読んだことなかったけど、これはやっぱり、カバー絵の第一印象通り、熊さん攻めにツンツン美人猫受けって事になるのかな。
金さんの描く、華奢で猫目な美人さんはとっても好みのタイプ。
この冬君、ビジュアルは好みなんだけど、お話の中では「親の愛を知らない」が「身体を売る」に=で結ばれていて、どうも、この根本のと…

2

エンドレス・ゲーム 小説

月村奎  金ひかる 

コドモはめんどくさい

金ひかる強化月間開催中
って感じで、中古で表紙買いした中の1冊。
月村奎さんって、あんまり読んだことなかったけど、やたらと死にネタ絡みが多いのは、はたして作者さんの作風なのか、それとも古い作品のようだから、単に若気が至っただけなのか、
死という永遠に、ずっとこだわっているあたりが、好き嫌いの分かれ目になるのかなぁ、
「いつまでも、未来に向かって後ろ向きに歩いていないで、後ばかりじゃなくて、…

6

恋をするということ 小説

凪良ゆう  金ひかる 

フツーのほのぼのBLではない

シリアスかコメディかどちらかに偏りやすい凪良さんですが、今回はどちらでもなく、はじめてのほのぼのBL、やさしさ100%の癒し系でした。
特に大きな物事もなく、個人的には凪良さんのダークな部分が好きなためにちょっと物足りなく感じつつも、途中から引き込まれ、読んでいてとても癒されました。

いつも凪良さんの本には萌えではなく、他のものを目当てに読んでいるんですが、今回は二人のいじらしくじれったい…

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