金ひかるさんのレビュー一覧

もしも僕が愛ならば 小説

松前侑里  金ひかる 

設定が逸品

 まず、この設定で面白くない訳がない。

 三十路を過ぎた准教授と料理の上手いカフェ店員、そして母親に捨てられたショックで喋る事が出来なくなってしまった子供。それぞれ魅力的なメインキャラクターに加え、脇を固めるキャラクター達もまた良いんです(特にわんこ達が!)。

 離婚の原因が男との浮気という一見どうしようもない攻めですが、読み進めていくにつれその不器用さが憎めなくなります。受けは初…

0

キケンな遊戯 小説

遠野春日  金ひかる 

咄嗟についたウソがウソを呼んで

書き下ろしもあってダリア文庫で新装版として出ているので、これから購入する方はそちらがお勧めです。
クールビューティーで誘い受けの受けが健気で、よかったです。

生徒会書記・広瀬雅之(編入生で高校一年)ヘタレ硬派攻め×生徒会副会長・祐徳要(高校二年)クールビューティーメガネ誘い受け
優等生の要が夏休みだけどハメを外していたら、危ない所を雅之に助けられる。
普段とあまりにも違う自分を知られた…

0

征服者は貴公子に跪く 小説

いつき朔夜  金ひかる 

人を愛するとは・・・

舞台はドイツ。
諸事情から代々守ってきた城を売却せざるをえなくなった若き現当主・パウルとホテルにするために買い受けることになった日本人ホテル王の長男・牟田のもどかしくも心温まるお話。

度重なる不幸で城も使用人も手放さなくてはならなくなったパウルに、「あなたも込みで買った」のだから、城に居続けるようにと言ってきた牟田。
かたや、できる限り原状のまま城や森をを守っていきたいパウルたち。
か…

2

奇蹟のラブストーリー 小説

榊花月  金ひかる 

んー、あとちょっと

あとちょっとナニカが足りなかった感じがしました。
とくに攻めの側の心理の変化が解りづらかったです。(一人称なので仕方ないかもですが、それでも唐突に思えました)

大人気作家と編集者の恋です。
編集者は、人気作家に本を書いてもらうため、チアガールの格好をさせられたり、マッサージをされたりします。笑う部分なんですが、後半のストーリーから考えると、チグハグな気がしました。
なんだろう、攻めの性格がバラバ…

0

征服者は貴公子に跪く 小説

いつき朔夜  金ひかる 

貴公子と騎士の恋物語

両親と財産を失い、先祖代々の居城を売ることになったパウルの前に
契約書を携えて現れたのは、売却先の日本のホテルチェーンからやって来た牟田。

尊大で何を考えているか分からない牟田の態度に、初めは反感を覚えるパウルですが。
城で牟田と過ごすうちに、彼は冷たいのではなく、単に愛し愛されることに不慣れで、
人に好意を伝えるのがヘタな不器用な人間だということに気付いていきます。

対する牟田…

1

夏の贖罪(表題作 1989リベンジ) 小説

うえだ真由  金ひかる 

復讐、憎しみの果てにあるもの

京介は幸せだった家族を奈落の底へ突き落とした有村へ復讐を誓い、
有村家を崩壊へ導くために、有村の妻とその息子を誘惑します。

ひとりの男を巡って、母と息子が恋のライバルになるという異常事態。
母親が女となり、息子と男の取り合いをする姿は醜悪でしたし、
仲の良かった親子が擦れ違っていく様は痛々しかったです。
京介と有村一家が過ごした軽井沢の別荘の愛憎渦巻く描写は、
昼メロ顔負けのドロド…

2

セラピストは眠れない 小説

砂原糖子  金ひかる 

連続キュン!

 「萌」にしようか「神」にしようか迷いました。
 でも、キュンの数が半端じゃなかったので、自分的に「神」に。泣いたりすることはなかったんですけどね。

 人間的感情が欠如した碓氷が、外村によって徐々に恋心に目覚めていく(しかし自覚はない)のに、萌えました。
 外村自身も碓氷に惹かれてゆき、エロがどんどん濃厚に。二人の距離の縮まって行く様に萌えたんだろうな~。

 そして、超個人的萌えが…

5

スウィート・リベンジ(3) 小説

真瀬もと  金ひかる 

「愛している」と言えない

アルジーへの愛をはっきりと自覚したバート。
しかしアルジーはバートの気持ちを信じてくれません。
アルジーもバートの事を思っているのに、
彼の気持ちには応えようとしないのです。

近づいたり離れたりを繰り返すアルジーとバート。
アルジーを幸せにしたいバートと、自分は幸せになってはいけないと
頑なに思っているアルジーとの切ない擦れ違いが泣かせるのです!

お互いの思いが通じ合い、「よ…

1

海に還ろう 小説

剛しいら  金ひかる 

四歳で僕は恋に落ち、きっと死ぬまでただ一人の男を、愛し続ける

幼馴染みモノです。めちゃくちゃいいお話でした。
剛しいらさんも作風が幅広いですねー。

海の町で育った幼馴染み二人が、一緒に過ごすうちに、自然と心通わせるようになります。
でも、受けのほうは、「このままじゃいけない」と、自ら彼のもとを離れようと決意し、東京の大学へと進学する。
冒頭、祭りのために帰省してきた受けと、彼を故郷で待ち続ける攻めの、再会のシーンから始まります。
話は過去にさかのぼったり現…

2

スウィート・リベンジ(2) 小説

真瀬もと  金ひかる 

愛してはいけない

切なさと痛さが最高潮!な感じの2巻でした。
南仏で甘い蜜月を過ごしたアルジーとバート。
心が触れ合い、二人の距離も近くなったかも?と甘いときめきを覚えるバートに、
英国に戻った途端いきなり別れ話を切り出すアルジー!
お前は鬼か!(怒)と。本に向かって叫びそうになりました。

アルジーは壊れているというか、病んでいます。
そんな彼を支えて「愛したい」と願うバートですが。
アルジーの抱…

1
PAGE TOP