金ひかるさんのレビュー一覧

チョコレートのように 小説

ひちわゆか  金ひかる 

「復讐」で結ばれた関係…。

同僚に裏切られた京一に声をかけてきた梶本は、同僚への復讐に手を貸すといいその方法として淫らな提案をする。
復讐のために、自分の躰で相手を魅了できるよう京一は梶本に教え込まれていくのだが…。

「復讐」で繋がっていたいはずの関係が、徐々に京一の中で形を変えて。
それゆえに、そのことでしか繋がっていないと思うことに切なくなって。
それでも、そうすることで役に立てるのなら、みたいな。
そうい…

2

華と蝙蝠 小説

墨蜘ルル  金ひかる 

たまには嬉しい時代物

時代物。たまにはこういうのもいいなぁ。
吉原のはずれにある遊郭・蝙蝠の主とそこに身売りしてきたワケありの美貌の武士・士郎のお話。

吉原の遊郭ということで、これはまた嫌々身体を売るお話なのかと思っておりました。
しかし、カバーイラストにもあらすじにもそんなニュアンスは無く・・・
それもそのはず、身売りはカモフラージュで実は敵討ち目的なのです。
ワケありも承知の上、蝙蝠の旦那は士郎を用心…

0

その夜、ぼくは盗まれた 小説

佐々木禎子  金ひかる 

いつでもどんな時も

攻めのヘンタイ振りというか、受けへの愛がすごかったです。
常に流して流してなんとかエロに持っていこうという攻めの情熱が、エロオヤジちっくです。

PC部・宮下孝之(高校二年)ヘンタイ単純攻め×PC部・岡田歩(高校二年)天然元気受け
孝之と歩はくっつきそうで、くっつかない関係。
PC部のPCに歩が裸で男と絡み合うメールが届いて、ぶつんとキレてしまった孝之は調査すると言って、椅子に縛りつけて…

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もしも僕が愛ならば 小説

松前侑里  金ひかる 

設定が逸品

 まず、この設定で面白くない訳がない。

 三十路を過ぎた准教授と料理の上手いカフェ店員、そして母親に捨てられたショックで喋る事が出来なくなってしまった子供。それぞれ魅力的なメインキャラクターに加え、脇を固めるキャラクター達もまた良いんです(特にわんこ達が!)。

 離婚の原因が男との浮気という一見どうしようもない攻めですが、読み進めていくにつれその不器用さが憎めなくなります。受けは初…

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キケンな遊戯 小説

遠野春日  金ひかる 

咄嗟についたウソがウソを呼んで

書き下ろしもあってダリア文庫で新装版として出ているので、これから購入する方はそちらがお勧めです。
クールビューティーで誘い受けの受けが健気で、よかったです。

生徒会書記・広瀬雅之(編入生で高校一年)ヘタレ硬派攻め×生徒会副会長・祐徳要(高校二年)クールビューティーメガネ誘い受け
優等生の要が夏休みだけどハメを外していたら、危ない所を雅之に助けられる。
普段とあまりにも違う自分を知られた…

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征服者は貴公子に跪く 小説

いつき朔夜  金ひかる 

人を愛するとは・・・

舞台はドイツ。
諸事情から代々守ってきた城を売却せざるをえなくなった若き現当主・パウルとホテルにするために買い受けることになった日本人ホテル王の長男・牟田のもどかしくも心温まるお話。

度重なる不幸で城も使用人も手放さなくてはならなくなったパウルに、「あなたも込みで買った」のだから、城に居続けるようにと言ってきた牟田。
かたや、できる限り原状のまま城や森をを守っていきたいパウルたち。
か…

2

奇蹟のラブストーリー 小説

榊花月  金ひかる 

んー、あとちょっと

あとちょっとナニカが足りなかった感じがしました。
とくに攻めの側の心理の変化が解りづらかったです。(一人称なので仕方ないかもですが、それでも唐突に思えました)

大人気作家と編集者の恋です。
編集者は、人気作家に本を書いてもらうため、チアガールの格好をさせられたり、マッサージをされたりします。笑う部分なんですが、後半のストーリーから考えると、チグハグな気がしました。
なんだろう、攻めの性格がバラバ…

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征服者は貴公子に跪く 小説

いつき朔夜  金ひかる 

貴公子と騎士の恋物語

両親と財産を失い、先祖代々の居城を売ることになったパウルの前に
契約書を携えて現れたのは、売却先の日本のホテルチェーンからやって来た牟田。

尊大で何を考えているか分からない牟田の態度に、初めは反感を覚えるパウルですが。
城で牟田と過ごすうちに、彼は冷たいのではなく、単に愛し愛されることに不慣れで、
人に好意を伝えるのがヘタな不器用な人間だということに気付いていきます。

対する牟田…

1

夏の贖罪(表題作 1989リベンジ) 小説

うえだ真由  金ひかる 

復讐、憎しみの果てにあるもの

京介は幸せだった家族を奈落の底へ突き落とした有村へ復讐を誓い、
有村家を崩壊へ導くために、有村の妻とその息子を誘惑します。

ひとりの男を巡って、母と息子が恋のライバルになるという異常事態。
母親が女となり、息子と男の取り合いをする姿は醜悪でしたし、
仲の良かった親子が擦れ違っていく様は痛々しかったです。
京介と有村一家が過ごした軽井沢の別荘の愛憎渦巻く描写は、
昼メロ顔負けのドロド…

2

セラピストは眠れない 小説

砂原糖子  金ひかる 

連続キュン!

 「萌」にしようか「神」にしようか迷いました。
 でも、キュンの数が半端じゃなかったので、自分的に「神」に。泣いたりすることはなかったんですけどね。

 人間的感情が欠如した碓氷が、外村によって徐々に恋心に目覚めていく(しかし自覚はない)のに、萌えました。
 外村自身も碓氷に惹かれてゆき、エロがどんどん濃厚に。二人の距離の縮まって行く様に萌えたんだろうな~。

 そして、超個人的萌えが…

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