久我有加さんのレビュー一覧

魚心あれば恋心 小説

久我有加  文月あつよ 

初心者と釣り師の可愛い恋(魚なし)

釣りは初心者である雑誌編集者が、若いけれど人気も実力もあるプロの釣り師に、仕事で釣りを習うことになり、彼に惹かれると共に釣りの面白さを知っていく話です。

すべて、片瀬(攻め)の目線で進んで行きます。
表題作「魚心あれば恋心」で二人は知り合い恋人同士になり、「釣られた魚は餌を請う」で初エッチをし、「水魚の恋」は付き合って約2年にもなるけれど嫉妬でやきもきしてしまうという話です。

まず面…

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月よ笑ってくれ 月も星もない2 小説

久我有加  金ひかる 

売れっ子ゆえの悩み

「月も星もない」の続編で、前作でコンビ・パイロットランプを組んだ温と秀永が主人公です。押しも押されぬ売れっ子芸人となったパイロットランプの二人ですが、お笑いブームの終焉が近いことを感じて非常にナーバスになってしまう…というお話です。

いやー…ドキドキしながら読みました。お笑い好きで若手芸人も劇場で見ていた身としては、芸人として売れている状態からの葛藤があまりにも切なく、苦しく、正直「もう何も…

2

月も星もない 小説

久我有加  金ひかる 

ツキもホシも

芸人になって5年、売れないコンビをそれぞれ解消した城坂と秀永が、コンビとして、パートナーとして成長していくお話です。芸人モノや芸能界モノは読む機会がなかったのですが、とても面白かったです。関西弁が楽しい!仕事(お笑い)と恋愛のバランスもよく、読みやすい作品でした。

個人的に、BL作品から離れている期間にお笑いにハマっていた時期があったので、お笑いの部分は読んでいて色んな感情が渦巻いて苦しいほ…

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嘘つきと弱虫 小説

久我有加  木下けい子 

ライトに楽しく読了。

着メロ制作会社勤務・麦人×地図制作会社勤務・音也。
大学時代のタイミングの悪い告白で4年間音信普通だった二人が
再会して……という話。
久我さんらしく関西出身関西弁なんですが、現在二人は東京在住。

マニアックな職業設定がうまく生かされていて、
(ほんと、これは結構興味深かった!世の中色々な職業があるね。)
地味な日常系を一味違うものにしている。
天然で鈍感でピュアな音也も、一途な…

3

におう桜のあだくらべ 小説

久我有加  佐々木久美子 

ええもん読ましてもらいました

久しぶりに、脳みそが湧くような萌えを感じる作品に巡り会えました。関西弁と時代劇(明治後期)に抵抗がない方には是非とも手にとって欲しい作品です。

タイプは違えど上方落語界屈指の人気若手噺家である椿丸と真吾。実力のある二人が、噺家としてそれぞれ研鑽しつつ、相手の芸、そして人間性に惚れ込み、虜になっていく様子がとても艶っぽく、切なく、温かく描かれています。

会話劇としての面白さもありました。…

5

いつかお姫様が 小説

久我有加  山中ヒコ 

乙女系とは違うような

とっても素敵な表紙イラストに強く惹かれて購入しました。

「お姫様」というのが主人公である佐山を指しているのはあらすじから分かるのですが…。「お姫様」、「乙女系」、(攻から見て)「可愛い」などのキーワードが最後までしっくり来ませんでした。ノンケで、中身が乙女ってわけでもないしお姫様願望があるわけでもないのに、同い年の男子にお姫様扱いされてひかないのって…そういう素質があったということなんですか…

2

夜間逃避行 小説

久我有加  絵津鼓 

素直な内野くんの魅力

絵津鼓さんのイラストに惹かれて購入。
やわらかくてキュンとするストーリーにぴったりでした。

ちょっと変わったテイストのお話し。

お互いに人生のどん底を味わった二人が、旅先で出会う。人生に疲れて、UFOを見ようと旅行に出たそれぞれ。旅先の食堂で相席になり、ひょんなことから一緒に旅行することに。
お互いに自分のことはあまり語らないが、次第に一緒に居て心地よいと感じるようになる。どこまで…

6

嘘つきと弱虫 小説

久我有加  木下けい子 

腹黒×天然

駅メロ作成会社社員×地図製作会社社員。

大学時代に親友だった攻めと、4年ぶりに再会した社会人の受け。大学生の頃に告白されたものの、そのときちょうど精神的に参っていたタイミングだったせいで必要以上にきつい言葉で罵り、そのまま疎遠になっていた。再会した攻めは、もう自分には彼氏がいるから仲直りしようと言ってきて、受けもそれを了承し再び友達付き合いが始まる。しかし、行方不明だった受けの弟が見つかった…

5

不実な男 小説

久我有加  富士山ひょうた 

恋の先生と生徒

表題作と続編、甘い短め後日談の3作品が収録されています。

「不実な男」は、二人が恋人になるまで。
「厄介な男」は、付き合って2か月。 定家順の八つ当たりにも振り回されて柾木が不安になる話。
「悪趣味な男」は、付き合い始めて5年。悩み事のありそうな柾木に禄朗が気がつく話です。

柾木がとにかく可愛いです。
自分は愛する事ができない欠陥人間だと決め付けているのを、禄朗がそうじゃないよと…

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嘘つきと弱虫 小説

久我有加  木下けい子 

地味な流れだけどしずかに波乱万丈

二篇で受け視点、攻め視点と両方あります。
ふたりとも関西弁で話しますが、東京にいます。
あまあまで一見地味だけど、むっつりエロエロでした。せつない心理描写中心ですが、その想いが互いに貫通したときに、エロが決壊するラブラブです。攻めが受けを愛するあまりに抱きたい、という心理描写がストレートに表されています。
麦人(攻)は容姿端麗だが目立ちすぎない設定で、日常感があります。
音也(受)は地味で…

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